App Designer でのアプリのパッケージ化
App Designer でアプリを作成した後、アプリを単一のツールボックス インストール ファイル (.mltbx
) にパッケージ化できます。パッケージ化されたファイルを使用すると、次のことが可能になります。
単一のファイルを共有してアプリのユーザーがアプリを簡単に実行できるようにする。
アプリを MATLAB® ツールストリップの [アプリ] タブから直接実行する。
アプリのパッケージ化
アプリを App Designer から直接パッケージ化するには、まずアプリを開きます。App Designer の [デザイナー] タブで [共有] 、 [MATLAB アプリ] を選択します。この操作により、[MATLAB アプリの共有構成] ダイアログ ボックスが開きます。セクションを確認し、[パッケージ] をクリックします。
アプリの外観
アプリの外観には、アプリの名前、サムネイル、およびアプリに関するその他のオプションの詳細 (説明、作成者、バージョン番号など) が含まれます。パッケージ化する前にアプリの外観を変更するには、[デザイナー] タブで [アプリの詳細] をクリックして共有の詳細を指定します。
アプリの実行に必要なファイル
アプリで使用するほとんどのファイルは、アプリと一緒に自動的にパッケージ化されるため、ダイアログ ボックスで追加する必要はありません。たとえば、以下のファイルは、パッケージ化ツールによってパッケージ化手順で自動的に検出されて含められます。
アプリで使用されるイメージやアイコン
アプリのコードで呼び出される
.m
ファイルとして保存された補助関数アプリに含まれているカスタム UI コンポーネント
アプリでインポートされるデータ ファイル (スプレッドシートなど)
ただし、パッケージ化ツールで検出できないファイルがいくつかあります。次のようなタイプのファイルがアプリに必要な場合は、このセクションでそれらをカスタム ファイルとして追加します。
HTML UI コンポーネント用の HTML ソース ファイルから参照されるリソース
外部言語インターフェイスから参照されるリソース (MATLAB から呼び出される C++ コードや Python® コードから参照されるファイルなど)
MAT ファイルに保存された関数ハンドル
MATLAB プロジェクトとのアプリ共有の管理
ほとんどの場合、共有するアプリのアーティファクトを作成するには、アプリを App Designer から直接パッケージ化する方法が最も簡単です。ただし、サポートされるプラットフォームや MATLAB リリースの指定、再展開のための構成の保存など、プロジェクトを使用する場合にのみ利用できるパッケージ化構成オプションがいくつかあります。アプリの共有をプロジェクトを使用して管理する場合は、アプリに関連付けられたファイルとフォルダーもすべてプロジェクトで管理します。プロジェクトの詳細については、プロジェクトの作成を参照してください。
このオプションを選択すると、アプリ用に新しいプロジェクトを作成するように MATLAB から求められます。アプリが既存のプロジェクトに既に含まれている場合は、そのプロジェクトが使用されます。
プロジェクトを作成した後のパッケージ化手順の詳細については、ツールボックスの作成と共有を参照してください。
パッケージ化されたアーティファクトの確認
アプリをパッケージ化すると、MATLAB により、メイン アプリ ファイルと同じフォルダーに release
という名前のフォルダーが作成されます。このフォルダーにパッケージ化アーティファクトが格納されます。たとえば、メイン アプリ ファイルの名前が myApp.mlapp
の場合、release
フォルダーには以下のアーティファクトが含まれます。
myApp.mltbx
— パッケージ化されたアプリ。MLTBX ファイルとして作成されます。このファイルを他のユーザーと共有したり、パッケージ化されたアプリをインストールして実行するために使用したりします。deploymentLog.html
— パッケージ化のログ ファイル。このファイルは、パッケージ化プロセスに関する問題のトラブルシューティングに役立ちます。
パッケージ化の問題のトラブルシューティング
パッケージ化プロセスに関する問題を確認できます。App Designer でアプリをパッケージ化する際、[MATLAB App Packaging Process] ダイアログ ボックスにパッケージ化のステータスが表示されます。
問題が発生した場合は、ダイアログ ボックスで [ログを開く] ボタンをクリックします。このボタンにより、パッケージ化プロセスのログが格納された deploymentLog.html
ファイルが開きます。ログを使って問題を特定して解決してから、パッケージ化手順を再度実行します。
パッケージ化されたアプリのインストールと実行
パッケージ化されたアプリをインストールするには、次のいずれかの方法を使用します。
MATLAB の [アプリ] タブで [アプリのインストール] ボタンをクリックします。MLTBX ファイルに移動し、そのファイルを開きます。
[ファイル] パネルで MLTBX ファイルをダブルクリックします。
アプリをインストールすると、[アプリ] タブの [アプリ] セクションに表示されます。アプリのアイコンをクリックしてアプリを実行します。
パッケージ化されたアプリの共有
ユーザーがインストールできるように MLTBX ファイルを直接共有できます。
または、MLTBX ファイルを MATLAB Central File Exchange にアップロードすることによって、アプリをアドオンとして共有できます。ユーザーは、次の手順を実行することによって、MATLAB からアドオンを検索してインストールできます。
[ホーム] タブの [環境] セクションで
[アドオン] をクリックします。
[アドオン エクスプローラー] ウィンドウの左側で利用可能なカテゴリを参照して、アドオンを見つけます。検索バーを使用し、キーワードを使用してアドオンを検索します。
アドオンをクリックして詳細情報ページを開きます。
情報ページで、[追加] をクリックしてアドオンをインストールします。
メモ
MLTBX ファイルには任意のファイルを指定して含めることができますが、MATLAB Central File Exchange にはファイル送信に関する追加的な制限があります。データ ファイルとイメージ ファイルはだいたい送信できます。ただし、アプリに次のいずれかのタイプのファイルが含まれている場合は、アプリを File Exchange に送信できません。
MEX ファイル。
DLL ファイルなどのその他のバイナリ実行可能ファイル。(データ ファイルとイメージ ファイルはだいたい送信できます)