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MATLAB ジョブ スケジューラの LDAP サーバー認証の構成

会社の LDAP (Lightweight Directory Access Protocol) サーバーを使用してユーザー資格情報を認証するように MATLAB® ジョブ スケジューラを構成します。MATLAB ジョブ スケジューラをクラスターに統合するときに、以下の手順に従って LDAP サーバー認証を構成します。

前提条件

MATLAB ジョブ スケジューラをクラスターにはじめて統合する場合、最も一般的な構成オプションについて、MATLAB ジョブ スケジューラおよびネットワーク ライセンス マネージャー向けのインストールのページを参照してください。

以下の手順において、matlabroot はインストールされている MATLAB Parallel Server™ ソフトウェアの場所を示します。以下の説明でこの文字列が使用されていたら、パスをご自身のインストール環境の場所に置き換えてください。

MATLAB ジョブ スケジューラのパラメーター ファイルの編集

LDAP サーバー認証を構成するには、mjs サービスをインストールして MATLAB ジョブ スケジューラを開始する前に、ヘッドノード上の mjs_def ファイルを編集する必要があります。このファイルは、以下の場所にあります。

  • matlabroot\toolbox\parallel\bin\mjs_def.bat (Windows® オペレーティング システム)

  • matlabroot/toolbox/parallel/bin/mjs_def.sh (Linux® オペレーティング システム)

mjs_def ファイル内のパラメーターの詳細については、MATLAB ジョブ スケジューラのスタートアップ パラメーターの定義を参照してください。

これらのパラメーターを使用して、MATLAB ジョブ スケジューラ クラスターで会社の LDAP サーバーを構成します。必要な値を使用して、mjs_def ファイル内のパラメーターを編集します。

パラメーター

説明

SECURITY_LEVEL

クラスターのセキュリティ レベル。

セキュリティ レベルおよびその他のパラメーターの詳細については、MATLAB ジョブ スケジューラ クラスターのセキュリティの設定を参照してください。

Level 2 または Level 3

ADMIN_USER

クラスター管理者のユーザー名。

ADMIN_USER は LDAP サーバーで有効なユーザー名でなければなりません。

メモ

ジョブ マネージャーを開始すると、mjs サービスは続行するために LDAP サーバーに対してクラスター管理者を認証する必要があります。mjs サービスから求められたときにクラスター管理者の LDAP サーバーのパスワードを入力する必要があります。

LDAP サーバーで有効なユーザー名

USE_LDAP_SERVER_AUTHENTICATION

LDAP サーバーを使用してユーザー資格情報を認証するオプション。

true

LDAP_URL

LDAP サーバーの URL。

メモ

セキュリティに関する考慮事項: LDAP サーバーとクライアント間の通信を暗号化するには、LDAP over SSL (LDAPS) を使用します。追加の LDAPS 構成手順については、LDAP over SSL (LDAPS) の構成を参照してください。

LDAP_URL は以下のように指定します。

ldaps://HOST:PORT 

SSL を介した LDAP サーバーを構成していない場合は、以下のように URL を指定します。

 ldap://HOST:PORT

LDAP_SECURITY_PRINCIPAL_FORMAT

LDAP サーバーのセキュリティ プリンシパル (ユーザー) の形式。

一般的な形式には以下のものがあります。

  • cn=[username],ou=Users,dc=domain,dc=com

  • [username]@domain.com

LDAP_SYNCHRONIZATION_INTERVAL_SECS

クラスターが LDAP サーバーと同期する頻度。

同期間の秒数に対応する正の数値。既定値は 1800 秒です。

クラスターでユーザー認証が必要になるたびにクラスターを LDAP サーバーに同期するには、このパラメーターを 0 に設定します。

LDAP over SSL (LDAPS) の構成

SSL を介して構成された LDAP サーバーを使用する場合は、LDAPS SSL 証明書を MATLAB Parallel Server インストール環境の Java® 証明書トラスト ストアに追加する必要があります。mjs サービスは、暗号化接続を確立するために LDAPS サーバーに対して証明書を検証します。

LDAPS SSL 証明書は、PEM を使用して形式が設定されている必要があります。PEM の詳細については、以下を参照してください。

これらの説明では、SSL 証明書を取得して Java 証明書トラスト ストアに追加する方法が示されています。

LDAP サーバーに接続してサーバー SSL 証明書を取得

s_client コマンドを指定して openssl ツールキットを使用することで、LDAP サーバー SSL 診断情報を取得できます。

たとえば、ポート 636 で LDAP サーバー my.LDAP.Server.com から SSL 診断情報を取得するには、Linux または Windows コマンド ウィンドウで以下のコマンドを実行します。

echo | openssl s_client -connect my.LDAP.Server.com:636 > myLDAPServer.com.cert.pem

このコマンドにより、myLDAPServer.com.cert.pem ファイルが生成されます。このファイルには、LDAP サーバー SSL 診断情報が含まれます。myLDAPServer.com.cert.pem ファイルを編集して、以下のテキストのみが含まれているようにします。

-----BEGIN CERTIFICATE-----
...
-----END CERTIFICATE-----

Java 証明書トラスト ストアへの証明書の追加

既定の Java 証明書トラスト ストアは以下のフォルダーにあります。

  • matlabroot\sys\java\jre\win64\jre\lib\security\cacerts (Windows オペレーティング システム)

  • matlabroot/sys/java/jre/glnxa64/jre/lib/security/cacerts (Linux オペレーティング システム)

SSL 証明書を MATLAB Parallel Server インストール環境の Java 証明書トラスト ストアに追加するには、鍵と証明書の管理ユーティリティ keytool を使用します。keytool ユーティリティは、MATLAB Parallel Server インストール環境の以下の場所にあります。

  • matlabroot\sys\java\jre\win64\jre\bin (Windows オペレーティング システム)

  • matlabroot/sys/java/jre/glnxa64/jre/bin (Linux オペレーティング システム)

詳細については、keytool を参照してください。

サーバー証明書を Java 証明書トラスト ストアにインポートする前に、まず cacerts ファイルを書き込み可能にする必要があります。たとえば、Linux ホストでは、以下のコマンドを実行します。

cd matlabroot/sys/java/jre/glnxa64/jre/lib/security
chmod +w cacerts

サーバー証明書を MATLAB Parallel Server インストール環境の Java 証明書トラスト ストアにインポートします。MATLAB インストール環境に付属の keytool の既定のパスワードは changeit です。keytool からパスワードを求められたときに、そのパスワードを入力する必要があります。

matlabroot/sys/java/jre/glnxa64/jre/bin/keytool -import -keystore cacerts -file /path/to/server/certificate/myLDAPServer.com.cert.pem

MATLAB ジョブ スケジューラの開始および LDAP サーバー認証のテスト

MATLAB ジョブ スケジューラを開始するには、mjs サービス、MATLAB ジョブ スケジューラおよびワーカーの起動 (コマンド ライン) を参照してください。

MATLAB ジョブ スケジューラ クラスターに接続し、クラスター プロファイルを検証できます。クラスターにアクセスするには LDAP ログインのユーザー名とパスワードが必要です。新しい MATLAB ジョブ スケジューラ クラスターを検証する方法を示した説明については、MATLAB Parallel Server クラスターへの MATLAB クライアントの接続を参照してください。

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