ネットワーク ネームド ユーザー ライセンスの管理
ネットワーク ネームド ユーザー ライセンス
ネットワーク ネームド ユーザー ライセンスは、1 つのライセンスの管理下で、指定された数のネームド ユーザーがネットワーク上で MathWorks® 製品のインストールと実行を行うことを許可します。承認されたユーザーの一覧は、MathWorks ユーザー名で指定する必要があります。ネットワーク ネームド ユーザー ライセンスには、ライセンスを付与するユーザー数が同じ、または異なる複数の製品を含めることができます。このタイプのライセンスには、ライセンス サーバーが必要です。
ネットワーク ネームド ユーザー ライセンスの管理者には、主に 2 つの目標があります。
製品へのアクセスのしやすさを最適化するインストールを設定する。ライセンス サーバーへのライセンス マネージャーのインストールを参照してください。
承認されたユーザーだけが製品にアクセスできるように徹底する。ネームド ユーザー ライセンスの設定を参照してください。
ネームド ユーザー ライセンスの設定
承認されたユーザーを指定する方法
ネットワーク ネームド ユーザー ライセンスの場合、MathWorks はネットワーク ライセンス マネージャーのオプション ファイルを使用して、使用権限が割り当てられた特定のネームド ユーザーを識別します。オプション ファイルは、オプション ステートメントが含まれるテキスト ファイルです。オプション ステートメントは、RESERVE
、INCLUDE
、EXCLUDE
、GROUP
、HOST_GROUP
など、オプションを示すキーワードで始まります。
メモ
ライセンス ファイルと、ネットワーク ライセンス マネージャーのオプション ファイルを混同しないでください。ライセンス ファイルには、インストールして実行するライセンスが付与された各製品の暗号パスコードが含まれます。ネットワーク ライセンス マネージャーのオプション ファイルは、ライセンス マネージャーのオプション ステートメントが含まれるテキスト ファイルです。
ネットワーク ネームド ユーザー ライセンスを保有している場合、製品のインストール後、以下を行う必要があります。
ネットワーク ライセンス マネージャーのオプション ファイルに、ライセンスを付与されたすべてのユーザーが含まれていることを確認する。オプション ファイルの確認を参照してください。
オプション ファイルの場所がライセンス ファイルの
DAEMON
行に含まれていることを確認する。DAEMON 行にオプション ファイルが含まれていることを確認を参照してください。
ネットワーク ライセンス マネージャーのオプション ファイルを作成する方法の詳細については、matlabroot
/etc/LicenseAdministration.pdf
(ここで matlabroot
はインストール フォルダーを表す) にある PDF 形式の『ライセンス管理ガイド』を参照してください。このファイルは、ネットワーク ライセンス マネージャーのインストール後にのみ使用できます。
オプション ファイルの確認
インストール処理の一環として、MathWorks インストーラーは MLM.opt
という名前のネットワーク ライセンス マネージャーのオプション テンプレート ファイルを、最上位の MATLAB® インストール フォルダーの etc
サブフォルダーに作成します。このオプション テンプレートには、インストールと実行のライセンスが付与された製品ごとに INCLUDE
行が 1 行書き込まれます。既定では、インストーラーはインストールを実行した人のユーザー名をこれらの INCLUDE
行に設定します。ユーザーが自分でインストールを実行する場合、オプション ファイルは編集する必要がない場合があります。ただし、ユーザー本人以外がインストールを実行したとき、またはライセンス サーバーが Linux® 上にインストールされている場合にルート権限でインストールを実行したときは、このオプション テンプレートを編集する必要があります。
たとえば、ユーザー名が sysadmin
の場合、オプション ファイルは次のようになります。
INCLUDE MATLAB USER sysadmin INCLUDE Signal_Toolbox USER sysadmin INCLUDE Optimization_Toolbox USER sysadmin
これらの INCLUDE
ステートメントの sysadmin
は、ライセンスを付与されたユーザー名に置き換えなければなりません。インストーラーによってオプション ファイルには GROUPCASEINSENSITIVE
オプションが含められ、これが ON
に設定されるため、ログイン名の大文字と小文字は区別されません。同じ製品について複数のユーザーがライセンスを保有する場合、各ユーザーについて別々の INCLUDE
行を作成するか、GROUP
構文を使用してユーザーを 1 つのグループにまとめ、グループの名前を INCLUDE
行に指定しなければなりません。ユーザーの数はその製品で使用できるライセンス キーの数を超えてはなりません。この例では 2 つの方法を示します。
メモ
オプション ファイルを編集する場合は、各 INCLUDE
行の末尾に余計な空白文字がないことを確認してください。
GROUPCASEINSENSITIVE ON GROUP matlab_users tom judy mike jean brad GROUP signal_users tom mike brad INCLUDE MATLAB GROUP matlab_users INCLUDE Signal_Toolbox GROUP signal_users INCLUDE Optimization_Toolbox USER mike INCLUDE Optimization_Toolbox USER jean
DAEMON 行にオプション ファイルが含まれていることを確認
インストール時にインストーラーでオプション ファイルが作成されると、ライセンス ファイルの DAEMON
行に Options=
構文も追加されます。この構文はオプション ファイルのパス名を指定します。
たとえば、使用しているサーバー名が thunderball
で MAC アドレスが 03:42:f8:1b:b2:72 の場合、ライセンス ファイルの SERVER
行と DAEMON
行は次のようになります。
SERVER thunderball 03:42:f8:1b:b2:71 DAEMON MLM "C:\Program Files\MATLAB\R2024b\etc\win64\MLM.exe" \ options="C:\Program Files\MATLAB\R2024b\etc\mlm.opt"