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周波数応答プロット

周波数応答とは

"周波数応答" プロットは、伝達関数の複素数値を周波数の関数として示します。

線形動的システムの場合、伝達関数 G は実質的に、出力 y に対して線形システムの入力 u を取る演算子です。

y=Gu

連続時間システムの場合、伝達関数は入力 U(s) と出力 Y(s) のラプラス変換に関連します。

Y(s)=G(s)U(s)

この場合、周波数関数 G(iw) は虚軸 s=iw で評価された伝達関数です。

時間間隔 T でサンプリングされた離散時間システムの場合、伝達関数は入力 U(z) と出力 Y(z) の Z 変換に関連します。

Y(z)=G(z)U(z)

この場合、周波数関数 G(eiwT) は単位円で評価された伝達関数 G(z) です。周波数関数 G(eiwT) の引数はサンプル時間 T でスケーリングされ、サンプリング周波数 2πT で周波数関数を周期的にします。

 

周波数応答をモデルの検証に使用する方法

モデルの周波数応答をプロットし、ピーク応答の周波数と安定余裕を含む、線形モデル ダイナミクスの特性について詳しく知ることができます。周波数応答プロットはすべての線形モデルで使用できます。

メモ

周波数応答プロットは非線形モデルでは使用できません。また、ナイキスト線図は入力のない時系列モデルをサポートしません。

線形動的モデルの周波数応答は、正弦波入力に対してどのようにモデルが反応するのかを記述します。入力 u(t) が特定の周波数の正弦波である場合、出力 y(t) も同じ周波数の正弦波です。ただし、応答の振幅は入力信号の振幅とは異なり、応答の位相は入力信号に対してシフトされます。

周波数応答プロットにより、周波数に依存するゲイン、共振、位相シフトなど、線形システムのダイナミクスについて詳しい情報が得られます。周波数応答プロットには、コントローラー要件と達成可能な帯域幅に関する情報も含まれています。最後に、周波数応答プロットは、線形 ARX モデルや状態空間モデルなどの線形パラメトリック モデルが、どれくらい良好にダイナミクスを捉えるのかを検証する場合にも役立ちます。

周波数応答プロットが他のモデルの検証に役立つ 1 つの例として、スペクトル解析 (ノンパラメトリック モデル) を使用してデータから周波数応答を推定し、パラメトリック モデルの周波数応答の上にスペクトル解析結果をプロットできることが挙げられます。ノンパラメトリック モデルとパラメトリック モデルはさまざまなアルゴリズムを使用して派生するため、これらのモデル間の一致はパラメトリック モデルの結果における信頼度を向上させます。

周波数応答プロットに表示される内容

System Identification アプリは、線形パラメトリック モデル、線形状態空間モデル、およびノンパラメトリック周波数応答モデルに対し、以下の周波数応答プロットのタイプをサポートしています。

  • モデル応答のボード線図。ボード線図は 2 つのプロットで構成されます。上部のプロットには、伝達関数 G が正弦波入力の振幅を拡大する振幅 |G| が示されます。下部のプロットには、伝達関数が入力をシフトする位相 φ=argG が示されます。システムへの入力は正弦波であり、出力も同じ周波数をもつ正弦波です。

  • 外乱モデルのプロットは "ノイズ スペクトル" と呼ばれます。このプロットはモデル応答のボード線図と同じですが、ノイズ モデルの出力パワー スペクトルを代わりに示します。詳細については、Noise Spectrum Plotsを参照してください。

  • (MATLAB® コマンド ウィンドウのみ)
    ナイキスト線図。伝達関数の実数部に対する虚数部をプロットします。

次の図は、System Identification アプリで作成されたモデル ダイナミクスのサンプル ボード線図を示しています。

信頼区間の表示

周波数応答曲線に加えて、プロットに信頼区間を表示できます。信頼区間を表示または非表示にする方法の詳細については、Plot Bode Plots Using the System Identification Appでプロット設定の説明を参照してください。

"信頼区間" はシステムの実際の応答である特定の確率をもつ応答値の範囲に対応します。ツールボックスはモデル パラメーターの推定された不確かさを使用して信頼区間を計算し、推定にガウス分布があると仮定します。

たとえば、95% 信頼区間の場合、ノミナル曲線周辺の領域は、真のシステム応答が含まれる確率が 95% の範囲を表します。信頼区間を確率 (0 と 1 の間) またはガウス分布の標準偏差の数として指定できます。たとえば、0.99 (99%) の確率は 2.58 の標準偏差に対応します。