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delayest

データからの時間遅延 (デッド タイム) の推定

構文

nk = delayest(Data)
nk = delayest(Data,na,nb,nkmin,nkmax,maxtest)
nk = delayest(___,Name,Value)

説明

nk = delayest(Data) は、単出力データ Data から時間遅延を推定します。data は、timetable、数値行列のコンマ区切りペア、あるいは iddata オブジェクトの形式にすることができます。周波数応答データを定義する idfrd オブジェクトにすることもできます。

data が timetable の場合、最後の変数が単一の出力であるものと仮定されます。timetable に使用する変数より多くの変数が含まれている場合、または単一の出力チャネルが最後の timetable 変数でない場合は、名前と値の引数 InputName および OutputName を指定して遅延推定の特定の入出力チャネルを選択します。

data が数値行列ペア u,y の形式の場合は、uNsNu 列の行列でなければならず、y は長さが Ns の列ベクトルでなければなりません。ここで、Ns はサンプルの数、Nu は入力の数です。u,y にはサンプル時間情報が含まれていないため、名前と値の引数 Ts および TimeUnit も指定します。

nk は、Data の入力から出力までの推定される時間遅延 (サンプル単位) を含む整数または整数の行ベクトルとして返されます。

推定は、異なる遅延をもつ ARX モデルの比較に基づきます。

y(t)+a1y(t1)+...+anay(tna)=b1u(tnk)+...+bnbu(tnbnk+1)+e(t)

nk = delayest(Data,na,nb,nkmin,nkmax,maxtest) は、追加のオプションを指定します。整数 na は、A 多項式の次数です (既定は 2)。nb は、B 多項式の次数を含む入力の数と等しい長さの行ベクトルです (既定はすべて 2)。nkminnkmax は、テストする最小遅延と最大遅延を含む入力の数と同じ長さの行ベクトルです。既定は nkmin = 0nkmax = nkmin+20 です。多入力のケースで nbnkmaxnkmin がスカラーとして入力された場合、すべての入力に同じ値が割り当てられます。maxtest は、テストの許容される最大数です (既定は 10,000)。

nk = delayest(___,Name,Value) は、1 つ以上の名前と値の引数で指定された追加のモデル オプションを使用します。

使用可能な引数は InputNameOutputName で構成されます。これらは入力チャネルと出力チャネルの名前です。data が、使用する変数より多い変数が含まれている timetable である場合は特にこれらの引数を使用します。また、timetable data に複数の出力変数が含まれているときに出力チャネルを指定する場合にも OutputName を使用します。そうしないと、最後の変数のみが出力チャネルとして解釈されます。

たとえば、sys = delayest(data,'InputName',["u1","u3"],'OutputName',"y1") を使用して入出力の信号変数名を指定します。

バージョン履歴

R2006a より前に導入

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