Simulink モデルのビルドとアプリケーションの展開
開発用コンピューターをターゲット コンピューターに接続した後、Simulink® モデルをビルドし、スタンドアロンの Linux® アプリケーションを Linux 環境に展開します。サポート パッケージを使用することで、eProsima と RTI Connext の各ベンダーを使用して構成した Adaptive ソフトウェア コンポーネント モデル、AUTOSAR Adaptive アーキテクチャ モデル、DDS Blockset モデルを展開できます。
モデルをビルドするときは、[ハードウェア ボード] を [Embedded Coder Linux Docker Container] または [Embedded Coder Linux Docker Container - ARM64] に設定します。これにより、アプリケーション パッケージ (.mldatx) ファイルが生成されます。この設定は、サポート パッケージを使用してモデルで展開する場合は必須です。
モデルをビルドしてアプリケーションを展開する手順は次のとおりです。
Simulink モデルで、[ハードウェア実行] 、 [ハードウェア ボード] を次のように設定します。
ターゲットが [x86_64] の場合は
[Embedded Coder Linux Docker Container]。ターゲットが [ARM] の場合は
[Embedded Coder Linux Docker Container - ARM64]。
[コード生成] 、 [ビルド プロセス] 、 [ツールチェーン] を
[AUTOSAR Adaptive Linux Executable]に設定します。次のコマンドを使用して Linux ランタイム マネージャー アプリケーションを開きます。
linuxRuntimeManager
[Linux ターゲット] 、 [準備] 、 [Create & Deploy Application Package] をクリックして、アプリケーションをソース コードと共に作成します。
または
[Linux ターゲット] 、 [準備] 、 [Create & Deploy Application Package] 、 [Create Application Package with Executable] をクリックして、アプリケーションを実行可能ファイルと共にソース コードなしで作成します。
アプリケーション パッケージ (
.mldatx) ファイルを既に作成している場合は、そのファイルを選択します。または Simulink モデルを選択できます。プログラムで行う場合は次のようにします。
Simulink モデルからアプリケーション パッケージを作成するには、以下を実行します。
アプリケーション パッケージを展開するには、以下を実行します。% To create application pacakge with source code linux.createApplicationPackage(<modelName>); % To create application package with executable linux.createApplicationPackage(<modelName>, CreateExeForTarget = <TargetName>)
tg.deployApplicationPackage(<NameOfSoftwarePackage>);
Linux ランタイム マネージャーでモデルがビルドされ、アプリケーション パッケージが作成されて展開されます。
利用できるアプリケーション パッケージ (.mldatx) ファイルがある場合は、そのファイルをターゲットに次のように展開することもできます。
アプリケーション パッケージを右クリックして [開く] を選択します。次のウィンドウが開きます。

ターゲットを選択し、[OK] ボタンをクリックします。選択したアプリケーションがターゲットに展開されます。
アプリケーションの名前がターゲット コンピューターの下に表示されます。測定可能な信号と調整可能なパラメーターのリストを表示するには、展開済みアプリケーションを選択します。あるいは、以下のコマンドを使用します。
% To view the available signals availableSignals = tg.getMeasurements(<applicationName>); % To view the available parameters availableParameters = tg.getParameters(<applicationName>);
ビデオ - AUTOSAR Adaptive アーキテクチャ モデルの展開
このビデオでは、エクスターナル モード シミュレーション用に構成された AUTOSAR Adaptive アーキテクチャ モデルをビルドして展開する方法を説明しています。
RTI Connext ベンダーを使用して構成した DDS Blockset モデルの展開
RTI Connext ベンダーを使用して構成した DDS モデルを展開するには、次の手順に従います。
ホスト側の環境変数 "NDDSHOME_LINUX" の値を Linux ターゲット マシン上の
RTI Connextソフトウェアのフォルダー パスに設定します。以下に例を示します。setenv('NDDSHOME_LINUX', '<Path for the software>')
setenv('NDDSHOME_LINUX', '/home/user/RTIDDS/glnxa64/rti_connext_dds-6.0.1_gcc7.3.0')
Linux ランタイム マネージャーで [接続] ボタンをクリックします。ターゲットのセットアップが完了していない場合は、展開場所を入力するためのポップアップが開きます。
Docker コンテナーが既に存在する場合は、次のコマンドを使用してコンテナーを再作成します。
tg.restartContainer(recreateContainer=true)
[Linux ターゲット] 、 [準備] 、 [Create & Deploy Application Package] をクリックし、DDS Blockset モデルを選択します。
これにより、選択したモデルの
.mldatxファイルが生成されてターゲットに展開されます。
アプリケーションを選択し、[アプリケーションを起動] をクリックしてターゲットでアプリケーションを起動します。
ビデオ - DDS Blockset モデルの展開
このビデオでは、DDS Blockset モデルを展開する方法を説明しています。
参考
linux.utils.migrateDds2Adaptive | linux.createApplicationPackage | deployApplicationPackage