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Normalization

行、列、または指定された次元に沿ったベクトル正規化の実行

  • Normalization block

ライブラリ:
DSP System Toolbox / Math Functions / Math Operations

説明

Normalization ブロックは、[2 ノルムの二乗] または [2 ノルム] メソッドを使用して、入力の指定された次元のそれぞれの行、列、またはベクトルを個別に正規化します。

ブロックが信号を正規化する方法の詳細については、アルゴリズムを参照してください。

端子

入力

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入力信号をスカラー、ベクトル、行列、または N 次元配列として指定します。[2 ノルムの二乗] モードでは固定小数点信号と浮動小数点信号の両方を指定できますが、[2 ノルム] モードでは浮動小数点信号のみを指定できます。

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | uint8 | uint16 | uint32 | fixed point
複素数のサポート: あり

出力

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正規化された出力。スカラー、ベクトル、行列、または N 次元配列として返されます。出力は常に入力信号と同じサイズ、データ型および実数/複素数となります。

ブロックが信号を正規化する方法の詳細については、アルゴリズムを参照してください。

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | uint8 | uint16 | uint32 | fixed point
複素数のサポート: あり

パラメーター

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[メイン] タブ

実行する正規化のタイプを次のいずれかとして指定します。

  • 2 ノルムの二乗 –– 浮動小数点信号と固定小数点信号の両方をサポートします。

  • 2 ノルム –– 浮動小数点信号のみをサポートします。

正規化バイアスを非負のスカラーとして指定します。これは、ゼロ除算を避けるためにブロックが分母に追加する実数値 b です。

調整可能: Yes

正規化する対象の次元を次のいずれかとして指定します。

  • 各列

  • 各行

  • 指定した次元 –– [次元] パラメーターを使用して次元を指定します。

正規化する対象の次元 (1 ベースの値) を正の整数として指定します。このパラメーターの値は、入力信号の次元数を超えることはできません。

依存関係

このパラメーターを有効にするには、[正規化対象] パラメーターを [指定した次元] に設定します。

[データ型] タブ

メモ

このタブのパラメーターは、ブロックが 2 ノルムの二乗モードのときに固定小数点信号にのみ適用されます。この場合の乗算出力、アキュムレータ、および出力のデータ型の使い方を示す図については、固定小数点データ型を参照してください。

固定小数点演算の丸めモードを次のいずれかに指定します。

  • 負方向

  • 正方向

  • 最も近い偶数方向

  • 最も近い正の整数方向

  • 最も近い整数方向

  • 最も簡潔

  • ゼロ方向

詳細については、丸めモードを参照してください。

このパラメーターをオンにすると、ブロックは固定小数点演算の結果を飽和させます。このパラメーターをオフにすると、ブロックは固定小数点演算の結果をラップします。saturate および wrap の詳細については、固定小数点演算のオーバーフロー モードを参照してください。

乗算出力のデータ型を指定します。このブロックの乗算出力データ型の使い方を示す図については、固定小数点データ型および乗算のデータ型を参照してください。以下のように設定できます。

  • データ型継承ルール。例: [継承: 入力と同じ]

  • 有効なデータ型として評価する式。例: [fixdt([],16,0)]

[データ型アシスタントを表示] ボタン をクリックして、[乗算出力] パラメーターの設定を行うための [データ型アシスタント] を表示します。

詳細については、データ型アシスタントを利用したデータ型の指定 (Simulink)を参照してください。

アキュムレータのデータ型を指定します。このブロックのアキュムレータ データ型の使い方を示す図については、固定小数点データ型を参照してください。このパラメーターは以下のように設定できます。

  • データ型継承ルール。例: [継承: 乗算出力と同じ

  • データ型継承ルール。例: [継承: 入力と同じ]

  • 有効なデータ型として評価する式。例: [fixdt([],16,0)]

[データ型アシスタントを表示] ボタン をクリックして、[アキュムレータ] パラメーターの設定を行うための [データ型アシスタント] を表示します。

詳細については、データ型アシスタントを利用したデータ型の指定 (Simulink)を参照してください。

出力データ型を指定します。このブロックの出力データ型の使い方を示す図については、固定小数点データ型を参照してください。このパラメーターは以下のように設定できます。

  • データ型継承ルール。例: [継承: 乗算出力と同じ

  • データ型継承ルール。例: [継承: 入力と同じ]

  • データ型継承ルール。例: [継承: アキュムレータと同じ

  • 有効なデータ型として評価する式。例: [fixdt([],16,0)]

[データ型アシスタントを表示] ボタン をクリックして、[出力] パラメーターの設定を行うための [データ型アシスタント] を表示します。

詳細については、信号のデータ型の制御 (Simulink)を参照してください。

ブロックが出力する最小値を指定します。既定値は [] (指定なし) です。Simulink® ソフトウェアは、以下を行う際にこの値を使用します。

  • シミュレーション範囲のチェック (信号範囲の指定 (Simulink)を参照)

  • 固定小数点データ型の自動スケーリング

ブロックが出力する最大値を指定します。既定値は [] (指定なし) です。Simulink ソフトウェアは、以下を行う際にこの値を使用します。

  • シミュレーション範囲のチェック (信号範囲の指定 (Simulink)を参照)

  • 固定小数点データ型の自動スケーリング

ブロック ダイアログ ボックスで指定するデータ型が固定小数点ツールによってオーバーライドされないようにするには、このパラメーターを選択します。

ブロックの特性

データ型

double | fixed point | integer | single

直達

いいえ

多次元信号

いいえ

可変サイズの信号

はい

ゼロクロッシング検出

いいえ

詳細

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アルゴリズム

このブロックは、任意の次元の入力 U を、指定された次元に沿って方向付けされたベクトルの集合として扱います。ブロックは、これらのベクトルを、そのノルムまたはそのノルムの二乗のいずれかで正規化します。

たとえば、3 次元入力 U(i,j,k) について、その 2 番目の次元に沿って正規化すると仮定します。まず、2 次元の中間量 V(i,k) を次のように定義して、V の各要素が U 内のベクトルのノルムとなるようにします。

V(i,k)=(j=1JU2(i,j,k))1/2.

V をもとに、2 ノルム モードでのブロック Y(i,j,k) の出力は次で求められます。

Y(i,j,k)=U(i,j,k)V(i,k)+b.

2 ノルムの二乗モードでのブロック出力は次で求められます。

Y(i,j,k)=U(i,j,k)V(i,k)2+b.

正規化バイアス b は通常、ゼロ除算の可能性を防止する小さな正の定数 (たとえば、1e-10) になるように選択されます。

拡張機能

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C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

固定小数点の変換
Fixed-Point Designer™ を使用して固定小数点システムの設計とシミュレーションを行います。

バージョン履歴

R2006a より前に導入