離散時間システムの連続時間システムへの変換
この例では、d2c
を使用して離散時間システムを連続時間システムに変換し、2 つの異なる内挿法を使用して結果を比較する方法を説明します。
ゼロ次ホールド (ZOH) 法を使用して、次の 2 次離散時間システムを連続時間に変換します。
G = zpk(-0.5,[-2,5],1,0.1); Gcz = d2c(G)
Warning: The model order was increased to handle real negative poles.
Gcz = 2.6663 (s^2 + 14.28s + 780.9) ------------------------------- (s-16.09) (s^2 - 13.86s + 1035) Continuous-time zero/pole/gain model.
メソッドを指定せずに d2c
を呼び出すと、この関数は既定で ZOH を使用します。ZOH 内挿法を使用すると、負の実数の極をもつシステムのモデル次数が増えます。この次数の増加は、内挿アルゴリズムが 領域の負の実数の極を 領域の複素共役極の組にマッピングするために起こります。
Tustin メソッドを使用して、G を連続時間に変換します。
Gct = d2c(G,'tustin')
Gct = 0.083333 (s+60) (s-20) ---------------------- (s-60) (s-13.33) Continuous-time zero/pole/gain model.
この場合は次数の増加はありません。
内挿システムの周波数応答を G
の周波数応答と比較します。
bode(G,Gcz,Gct) legend('G','Gcz','Gct')
ans = Legend (G, Gcz, Gct) with properties: String: {'G' 'Gcz' 'Gct'} Location: 'northeast' Orientation: 'vertical' FontSize: 8.1000 Position: [0.8153 0.8419 0.1391 0.1278] Units: 'normalized' Use GET to show all properties
この場合、Tustin メソッドを使用した方が、離散化システムと内挿の間でより良好な周波数領域の一致が得られます。ただし、Tustin 内挿法は、z=-1 (積分器) で極をもつシステムに対しては未定義であり、z =–1 近傍に極をもつシステムに対しては悪条件です。