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Discrete Varying Observer Form

行列値が可変の離散時間オブザーバー形式状態空間モデル

  • Discrete Varying Observer Form block

ライブラリ:
Control System Toolbox / Linear Parameter Varying

説明

このブロックを使用して、離散時間の可変状態空間モデルをオブザーバー形式で実装します。システム行列 ABCD はプラント ダイナミクスを記述し、行列 KL はそれぞれ状態フィードバックと状態オブザーバーのゲインを指定します。これらの行列の瞬時値を対応する入力端子に送ります。オブザーバー形式は次のように与えられます。

xk+1=Axk+Buk+Lεkuk=Kxkεk=ykCxkDuk,

ここで uk はプラント入力 (制御信号)、yk はプラント出力、xk は推定状態、εk はイノベーション、つまりプラント出力の予測値と測定値の差分です。オブザーバー形式は、状態空間コントローラーのゲイン スケジューリングに効果的です。特に、状態 xk はプラントの状態を追跡し、すべてのコントローラーが同じ状態座標で表現されます。

このブロックおよび Linear Parameter Varying ライブラリの他のブロックを使用して、可変のパラメーターまたは係数をもつ共通の制御要素を実装します。詳細については、Simulink でのゲイン スケジュール制御システムのモデル化を参照してください。

注意

K 行列が制御信号 uk に依存することがないようにしてください。そのような依存関係がある場合には、結果の方程式 uk = –K(uk)xk により、代数ループが生じます。これは、ブロック出力値を計算するためにブロック出力値がわかっている必要があるからです。この代数ループは不安定性や発散が発生しやすい傾向にあります。代わりに、時間 t およびブロック入力 yk の観点から K を表してみてください。

同様の理由で、AB、または L が出力 uk+1 に依存することがないようにしてください。

端子

入力

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測定されたプラント出力信号。

次元が Nx-by-Nx のプラント状態行列。Nx はプラントの状態数です。

次元が Nx-by-Nu のプラント入力行列。Nu はプラントの入力数です。

次元が Ny-by-Nx のプラント出力行列。Ny はプラントの出力数です。

次元が Ny-by-Nu. のプラントのフィードフォワード行列

次元が Nu-by-Nx の状態フィードバック行列。

次元が Nx-by-Ny の状態オブザーバー行列。

出力

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制御信号 (プラント入力)。

推定されたプラント状態のベクトル。

依存関係

この端子を有効にするには、[状態の出力] パラメーターを選択します。

次のタイム ステップの推定された状態値。

依存関係

この端子を有効にするには、[Output state updates] パラメーターを選択します。

パラメーター

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初期状態値。プラントの状態数と同じ長さのスカラーまたはベクトルとして指定します。

ブロックのサンプル時間。–1 (継承されたサンプル時間) または正のスカラー値として指定します。

選択すると、推定された状態出力端子 [xe] が有効になります。

選択すると、推定された状態更新の出力端子 [xk+1] が有効になります。

拡張機能

C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

バージョン履歴

R2017b で導入