Simulink シミュレーション Web アプリのデプロイ
この例では、Simulink® シミュレーションを含む Web アプリを作成し、それを MATLAB® Web App Server の開発用バージョンでホストする方法を説明します。この例では、Simulink のバネ質量ダンパー モデルと、このモデルを呼び出す MATLAB アプリを Web アプリのベースとして使用しています。シミュレーションを作成するための API は Simulink Compiler™ 製品に含まれています。ワークフローで、次を行います。
MATLAB Compiler の Web アプリ コンパイラ アプリを使用して、Simulink シミュレーションを含む MATLAB アプリをパッケージ化します。このステップでは、Web アプリ アーカイブ (
.ctf
) ファイルを作成します。Web アプリ アーカイブ (
.ctf
) ファイルを MATLAB Web App Server の開発用バージョンにデプロイします。Web アプリのホーム ページから Web アプリを実行します。
前提条件
メモ
この例では、Simulink Compiler 製品が必要です。詳細については、Simulink Compiler Workflow Overview (Simulink Compiler)を参照してください。
MATLAB Web App Server™ の開発用バージョンをインストールして構成します。
サーバーのインストールの詳細については、MATLAB Compiler の MATLAB Web App Server の開発用バージョンのインストールを参照してください。
サーバーの構成方法の詳細については、MATLAB Compiler の MATLAB Web App Server の開発用バージョンの構成を参照してください。
以下を実行して、Simulink モデル ファイル
MassSpringDamperModel.slx
と対応する MATLAB アプリMassSpringDamperApp.mlapp
を現在の作業ディレクトリにダウンロードします。このコマンドの実行時にダウンロードされる他のファイルは無視してかまいません。setupExample('simulinkcompiler/DeployingASimulationAppUsingSimulinkCompilerExample',pwd)
MATLAB App Designer で
MassSpringDamperApp.mlapp
を開き、[コード ビュー] に切り替えます。シミュレーションを作成するための Simulink Compiler API がSimulateButtonPushed
コールバックに存在することを確認します。
Web アプリのパッケージ化および作成
MATLAB を起動します。
MATLAB コマンド ラインで「
webAppCompiler
」と入力し、Web アプリ コンパイラ アプリを開きます。ツールストリップの [メイン ファイル] セクションで [+] ボタンをクリックして、
MassSpringDamperApp.mlapp
ファイルをプロジェクトに追加します。アプリ名、作成者、概要、説明、バージョンなどのアプリに関する情報を含む [アプリの詳細] セクションが含まれるように、Web アプリ コンパイラのサイズが自動的に変更されます。[アプリの詳細の編集] をクリックして、App Designer 内でアプリに関する情報を編集できます。[更新] をクリックし、行った変更で Web アプリ コンパイラを更新します。(オプション) Web アプリをサーバーにデプロイするときに、区別しやすい表示名を使用するようにします。
(オプション) 追跡用にバージョン番号を入力します。バージョン番号は、Web アプリのホーム ページに表示されます。
(オプション) [概要] フィールドに Web アプリの説明を追加します。この説明は、Web アプリのホーム ページに表示されます。
[アーカイブ情報] セクションで、アーカイブ名を
mySimulinkSimulationWebApp
として指定します。[パッケージ化] をクリックしてアプリをパッケージ化し、Web アプリ アーカイブ (
.ctf
ファイル) を作成します。開いた [プロジェクトを保存] ダイアログ ボックスで、プロジェクト名、および Web アプリ プロジェクトを保存する場所を指定します。Web アプリ コンパイラによりプロジェクトが保存され、[パッケージ] ダイアログ ボックスが開きます。
パッケージ化が完了したら、[パッケージ] ダイアログ ボックスで、[出力フォルダーを開く] をクリックします。これにより、以下のファイルを含むプロジェクト フォルダーが開きます。
mySimulinkSimulationWebApp.ctf
mccExcludedFiles.log
PackagingLog.html
requiredMCRProducts.txt
ログ ファイル
PackagingLog.html
を表示して、Web アプリ アーカイブのパッケージ化および作成に使用された正確なmcc
構文を確認できます。
Web アプリのデプロイ
パッケージ化プロセス中に Web アプリ コンパイラにより生成されたプロジェクト フォルダーに移動します。
Web アプリ アーカイブ ファイル
mySimulinkSimulationWebApp.ctf
を、サーバーによって構成されたアプリ フォルダーにコピーします。既定の場所は次のとおりです。オペレーティング システム アプリ フォルダーの場所 Windows®
%ProgramData%\MathWorks\webapps\R2024b\apps
Linux®
/local/MathWorks/webapps/R2024b/apps
macOS
/Library/Application Support/MathWorks/webapps/R2024b/apps
サーバー アプリケーションの [アプリ フォルダーを開く] ボタンをクリックしてアプリ フォルダーを開くこともできます。詳細については、サーバー アプリケーションの起動を参照してください。
サーバー アプリケーションの [ホーム ページを開く] ボタンをクリックします。
このアクションによって、既定の Web ブラウザーを使用して Web アプリのホーム ページが開きます。Simulink シミュレーション Web アプリを表示するタイルが表示されます。これで、Web アプリがデプロイされました。
Web アプリの実行
Web アプリを実行するには、Web アプリのホーム ページの
mySimulinkSimulationWebApp
タイルをクリックします。Web アプリが新しいタブで開きます。
[シミュレーション] ボタンをクリックしてシミュレーションを実行します。
これで、Web アプリが正常に作成、デプロイ、および実行されました。