汚染された NULL 文字列または非 NULL 終端文字列
引数がセキュリティで保護されていないソースから取得され、NULL か NULL で終了していない可能性がある
説明
この欠陥は、strcpy
や sprintf
などの文字列バッファーを暗黙的にデリファレンスする文字列操作ルーチンで、セキュリティで保護されていないソースからの文字列が使用された場合に発生します。
汚染された NULL 文字列または非 NULL 終端文字列では、scanf
ファミリの可変個引数関数の呼び出しから返された文字列に関する欠陥が報告されません。同様に、文字列と一緒に %s
指定子を printf
ファミリの可変個引数関数に渡した場合も欠陥は報告されません。
リスク
文字列がセキュリティで保護されないソースに由来している場合、攻撃者により文字列が操作されている可能性や、文字列ポインターが異なるメモリ位置に向けられている可能性があります。
文字列が NULL である場合、文字列ルーチンは文字列をデリファレンスできず、プログラムがクラッシュする原因となります。文字列が null で終了しない場合、文字列ルーチンでは文字列がいつ終了するかわからない可能性があります。このエラーは範囲外への書き込みの原因となり、バッファー オーバーフローを引き起こします。
修正方法
文字列は、使用する前に検証します。以下についてチェックします。
文字列が NULL でない。
文字列が null で終了している。
文字列のサイズが、必要なサイズと一致している。
チェッカーの拡張
既定では、Polyspace® は外部ソースからのデータは汚染されていると仮定します。Polyspace 解析での汚染のソースを参照してください。Polyspace 解析の現在のスコープ以外から発生したすべてのデータを汚染されたものと見なすには、コマンド ライン オプション [-consider-analysis-perimeter-as-trust-boundary]
を使用します。
例
結果情報
グループ: 汚染されたデータ |
言語: C | C++ |
既定値: オフ |
コマンド ライン構文: TAINTED_STRING |
影響度: Low |
バージョン履歴
R2015b で導入