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Diagnostic Service Component

エミュレーション用の AUTOSAR 診断サービスおよびランタイム環境 (RTE) の構成

  • Diagnostic Service Component block

ライブラリ:
AUTOSAR Blockset / Classic Platform / Basic Software / Diagnostic Event Manager (Dem)

説明

Diagnostic Service Component ブロックは、AUTOSAR 基本ソフトウェア (BSW) の呼び出し側ブロックでサポートされる Diagnostic Event Manager (Dem) サービスと Function Inhibition Manager (FiM) サービスの参照実装を提供します。Dem および FiM の呼び出し側ブロックと連動すると、AUTOSAR Dem および FiM サービス呼び出しのシステムレベルまたはコンポジションレベルのシミュレーションを参照実装で構成して実行できます。

RTE サービス ID パラメーター、Dem の [カウンターベースのデバウンス] パラメーター、FiM 抑止条件パラメーターなどのブロックのパラメーターには、値が事前に入力されています。パラメーター設定を調べて、必要に応じて、Dem または FiM サービス オペレーションの使用方法に基づいて変更を加えます。

RTE タブには、イベント、オペレーション サイクルまたは抑止条件付きの関数について、コンポーネント クライアント ポートと Dem または FiM サービス ID へのマッピングがリストされます。テーブルの各列は、基本ソフトウェアの呼び出し側ブロックから Dem サービスまたは FiM サービスへの呼び出しを表し、ID 値を変更できます。

Dem タブの [カウンターベースのデバウンス] パラメーターは、Dem サービスの参照実装で提供されるカウンターベースのデバウンス アルゴリズムを制御します。複数のシミュレーション中に、イベント ステップ サイズ パラメーターとしきい値パラメーターを調整して、その影響を確認できます。

カウンターベースのデバウンス パラメーターを使用して、監視されているイベントが成功または失敗したタイミングを判別します。各イベント ID について、カウンターが維持されます。PREFAIL イベントが到着すると、イベント ID カウンターは [インクリメント ステップ サイズ] (既定は 1) ずつインクリメントします。PREPASS イベントが到着すると、イベント ID カウンターは [デクリメント ステップ サイズ] (既定は 1) ずつデクリメントします。イベントの失敗または成功を示すイベント ID カウンターのしきい値を決定するには、ブロック パラメーター [失敗しきい値] (既定は 2) および [パスしきい値] (既定は -1) を使用します。

Dem 参照実装では、ステップ サイズ パラメーターとしきい値パラメーターは、個別の ID ではなく、グローバルにイベント ID に適用されます。

FIM タブには、関数識別子 (FID) とそれらの関連付けられている抑止条件とクライアント ポートがリスト表示されます。タブには選択した FID の抑止条件を追加または削除するためのグラフィカル コントロールが備わっています。抑止条件ごとに、ID とマスク値を選択します。

パラメーター

すべて展開する

RTE タブ テーブルの各行は、基本ソフトウェアの呼び出し側ブロックから Dem サービスまたは FiM サービスへの呼び出しを表します。イベント、オペレーション サイクルおよび抑止条件付きの関数について、ID マッピングを確認します。イベントの場合、同じイベントを処理する呼び出しは、同じイベント ID を使用します。Dem クライアント ポートを共有イベント ID にマッピングする例については、AUTOSAR 基本ソフトウェア サービスとランタイム環境のシミュレーションを参照してください。

PREFAIL イベントが到着すると、Dem イベント ID カウンターをインクリメントする固定ステップ値を指定します。

PREPASS イベントが到着すると、Dem イベント ID カウンターをデクリメントする固定ステップ値を指定します。

失敗したステータスを表す Dem イベント ID カウンターしきい値を指定します。このしきい値に到達するイベントは、失敗したものと見なされます。

成功したステータスを表す Dem イベント ID カウンターしきい値を指定します。このしきい値に到達するイベントは、成功したものと見なされます。

FiM タブ テーブルでは、FID でグループ化されている各行が ID をもつ抑止条件、ID に関連付けられている 1 つ以上のコンポーネントのクライアント ポートおよびマスクを表します。抑止条件ごとに、ID 値を変更できます。抑止条件の設定例については、AUTOSAR 関数抑止のサービス呼び出しの構成とシミュレーションを参照してください。

FiM タブ テーブルでは、FID でグループ化されている各行が ID をもつ抑止条件、ID に関連付けられている 1 つ以上のコンポーネントのクライアント ポートおよびマスクを表します。抑止条件ごとに、マスク値を変更できます。抑止条件の設定例については、AUTOSAR 関数抑止のサービス呼び出しの構成とシミュレーションを参照してください。

バージョン履歴

R2017b で導入