MathWorks 、アルゴリズム開発向けにMotor Control Blocksetを発表

MathWorksは、モーター制御アルゴリズムの設計および実装を行うためのSimulink のアドオン製品、Motor Control Blocksetを発表しました。モーター制御エンジニアは、ライブラリと Simulink ブロックを使用して、ブラシレスモーターなどのベクトル制御アルゴリズムを開発することができます。また、このMotor Control Blocksetにより、モーター制御設計向けの一連のSimulink製品を拡張し、エンジニアによる設計変更ごとのアルゴリズムのテスト、高速かつコンパクトなANSI/ISO Cコードの生成、およびシミュレーションを使用したソフトウェアの検証が可能になり、認証試験サイクルを短縮することができます。

MathWorksのプロダクトマネージャーであるArkadiy Turevskiyは次のように述べています。「モーターの実機テスト段階で初めて手書きコードを検証する従来のプロセスに代わり、エンジニアがシミュレーションとコード生成を使用してエラーを早期に発見し、モーター制御開発プロジェクトを迅速化できるようになりました。Motor Control Blocksetは、MathWorksのモーター制御設計サポートを強化します。Simulinkを使用してデジタル制御システムの設計および実装を行った場合、プロジェクト期間を最大50％短縮できると複数のチームから報告を受けています」

MathWorksは、モーター制御ハードウェアのプロバイダーと提携し、プロバイダーのモーター制御キットをサポートするライブラリを開発しています。最初の取り組みとして、Texas Instruments製 C2000リアルタイム マイクロコントローラーをベースとする複数のキットを開発しました。これらのキットを使用することで、モーターのパラメーターを自動的に推定し、アプリケーションコードを生成して、モーターを数分で動かすことが可能です。さらに、Motor Control Blocksetは、ベクトル制御の自動調整などのラピッド コントロール プロトタイピング用に、Simulink Real-TimeおよびSpeedgoatリアルタイム ターゲット マシンとともに使用することができます。

Motor Control Blocksetには、以下の機能が含まれます。

• 高速でコンパクトな埋め込みコードを生成するために最適化されたPark、Clarke、空間ベクトル変調、弱め界磁、最大トルク制御、その他のモーター制御アルゴリズム
• センサー付きとセンサーレスのモーター制御を実装するためのリゾルバーデコーダー、ホール センサー デコーダー、直交エンコーダー デコーダー、スライディング モード オブザーバー
• ベクトル制御アーキテクチャの電流ループと速度ループを自動的に調整するためのField-Oriented Control Autotunerブロック
• モーターハードウェアでの実験からモーターのパラメーターを推定する機器テスト
• 閉ループシミュレーションで制御アルゴリズムを検証するための線形集中定数の平均値のモーターモデル
• 複数のモーター制御ハードウェアキットを使用して、モーターを高速回転させる方法を説明するリファレンス アプリケーション

Motor Control Blocksetの詳細については、mathworks.com/products/motor-control.html をご覧ください。