ネットワーク ライセンス マネージャーは、2つの TCP ポートを使用して動作します。FLEXnet でファイアウォールを利用する場合は、ライセンス ファイルで静的ポートを設定し、そのポートをファイアウォールで開放する必要があります。以下の手順で設定します。
1つ目のポートは、ライセンス ファイルの SERVER 行の最後の引数で指定します。このポートはライセンス サーバーへの初回接続時に使用されます。例えば、次のような記述になります。
SERVER license-server-1 0011aabbcc22 27000
上記の例では、ライセンス マネージャーが 27000 番ポートを使用しています。もしこの行の末尾にポート番号が記載されていない場合は、任意の空いているポート番号を指定してください。MathWorks では、インストール時にデフォルトで 27000 番ポートを使用しますが、他の空いているポートでも指定できます。
現在どのポートが利用されているか確認するには、「netstat」ユーティリティを利用します。Windows では コマンドプロンプト、Linux/Unix/Mac ではターミナルで次のコマンドを実行します。
netstat -a -p tcp
もう1つのライセンス マネージャー用ポートは、ライセンス ファイルの DAEMON 行で指定します。通常、ベンダー DAEMON(MLM)は空いているポートをランダムに使用しますが、ファイアウォールを利用する場合には、MLM 用に空いているポートを明示的に指定する必要があります。ライセンス ファイルの DAEMON 行の末尾に「port=」を追加して指定します。例:
DAEMON MLM "C:\Program Files\etc\win32\mlm.exe" port=1711
上記の例では、MLM が 1711 番ポートを使用するよう指定されています。この番号も、マシン上で使用されていないポートを選んでください。すでに他のプロセスが使用しているポートを指定すると、ライセンス マネージャーの再起動時に「port in use」エラーが表示されます。
ポート番号を変更した場合、設定を反映させるためにライセンス マネージャーの再起動が必要です。ライセンス マネージャーが正常に起動したら、ファイアウォールで指定したポートを開放します。これでファイアウォール環境でライセンスを取得できるようになります。
※ クライアント側にもファイアウォールがある場合は、同じ2つのポートをクライアント側のファイアウォールでも開放してください。