ネットワークライセンスマネージャーは、通常の動作に2つの TCP ポートを必要とします。ライセンスマネージャーは、ライセンスマネージャーデーモン (lmgrd) とベンダーデーモン (MLM) の2つのプロセスで構成されており、それぞれ異なるポートで動作します。これらのポートは、ライセンスサーバー上の MATLAB ライセンスファイル内で指定されており、固定されていないため、マシン上の任意の利用可能な TCP ポートに変更できます。
ライセンスマネージャーデーモン (lmgrd) が使用するポートは、クライアントアプリケーションからのライセンスリクエストを受け付けるために使用されます。このポートはインストール時にデフォルトで 27000 に設定されています。クライアントアプリケーションから lmgrd に接続されると、ベンダーデーモン (MLM) がベンダーデーモンの名前と位置、および2番目のポート番号で応答します。この2番目のポートは、クライアントアプリケーションと MLM 間の通信に使用されます。MLM が使用するポートは、ライセンスのチェックアウトとステータスリクエストの通信に使用されます。MLM が使用するポートはデフォルトでは設定されていません。設定されていない場合、ポートはランダムに選ばれます。
ライセンスマネージャーのポートは、ライセンスマネージャーマシン上の license.dat ファイル内で指定されます。ライセンスマネージャーファイルは、デフォルトで MATLAB インストールの「etc」サブディレクトリにあります。lmgrd のポートは、license.dat ファイルの SERVER 行で設定されます。例えば、ポート27000を指定するには、以下のようにします:
SERVER server1 8090bf8d 27000
ポートを変更するには、27000 を他の番号に変更します。27000 から 27009 の間の値を選ぶことをお勧めします。
MLM のポートの割り当ては、license.dat ファイルの DAEMON 行で指定されます。デフォルトでは設定されていません。ポートを変更するには、DAEMON 行の末尾に「port=」とポート番号を追加します。
例:
DAEMON MLM "C:\Program Files\MATLAB\R2024a\etc\win64\mlm.exe" port=1711
この例では、MLM のポートは 1711 になります。Windows 上の MLM へのパスが使用されていますが、Linux や macOS など他のプラットフォームでも同じ構文を使用します。MLM のポート割り当てを指定することは、ファイアウォールを通じてライセンスマネージャーを実行する場合に役立ちます。その場合、ファイアウォールでこれらのポートを開けるように、特定のポートを使用する必要があります。 lmgrd プロセスとのポート競合を防ぐため、MLM のポートは 27000-27009 の範囲外に設定することをお勧めします。
