macOS で MathWorks インストーラーが正常に起動せず、エラーメッセージやクラッシュログがない場合、以下のような原因が考えられます。
- システム要件を満たしていない
- 権限の不足
- 誤ったインストーラーを実行している
- セキュリティソフトウェアによる影響
- サードパーティ製アーカイブツールによる影響
- mac アカウント情報の入力画面がブロックされている
- Rosetta がインストールされていない
1. システム要件を満たしていない
インストールしようとしている MATLAB のリリースが、使用している OS のバージョンでサポートされていない場合、インストーラーは正常に起動しません。
- MATLAB のシステム要件:最新リリース
- MATLAB のシステム要件:以前のリリース
- macOS のバージョン確認方法:画面の左上にある Apple メニューから「この Mac について」を選択します。
いくつかのレガシーコンポーネントをインストールすることで、システム要件外の macOS に古いリリースの MATLAB をインストールできる場合があります。
R2013a 以前の MATLAB をインストールするには、レガシー Java 6 がインストールされている必要があります。
R2013a 以前の MATLAB を macOS 10.10 "Yosemite" 以降にインストールする場合は、インストーラーにレガシー Java 6 を強制的に使用させる必要があります。
R2012a 以前の MATLAB をインストールするには、XQuartz がインストールされている必要があります。
2. 権限の不足
MATLAB をインストールするためには、管理者権限をもつアカウントで PC にサインインする必要があります。
管理者権限については、必要に応じ、所属先の IT 部門等へご相談ください。
3. 誤ったインストーラーを実行している
macOS のインストーラーフォルダーには、次の 2 つのインストーラーが含まれています。
- InstallForMacOSX.app(標準のグラフィカルインストーラー)
- install(ターミナルから MATLAB をインストールする場合に使用するインストーラー)
※ 注:
「InstallForMacOSX.app」は グラフィカルにインストールする場合にのみ、「install」はターミナルからインストールする場合にのみ使用でき、逆の方法で使用することはできません。
ターミナルからのインストールの詳細については、MATLAB のドキュメントを参照してください。
4. セキュリティソフトウェアによる影響
セキュリティおよびウイルス対策ソフトウェアにより、MATLAB のインストールが妨げられる場合があります。これらを使用している場合は一時的に無効にするか、MATLAB をセキュリティソフトウェアのホワイトリストに追加してインストーラーを起動します。
また、システム整合性保護がオンになっているかどうかを確認することもできます。
5. サードパーティー製アーカイブツール
The Unarchiver や WinZip for Mac などのサードパーティー製アーカイブツールがインストールされている場合、インストーラーを実行する前に必ず解凍してください。インストーラーは zip アーカイブ内から実行することができないため、実行する前にフォルダーに展開する必要があります。
6. Mac アカウント情報の入力を求めるプロンプトがブロックされている
インストーラーの実行後に Mac アカウント情報を入力するプロンプトが表示されない場合は、何らかの理由でブロックされていることが考えられます。管理者権限で以下の手順を実施することで、この問題を解決できる可能性があります。管理者権限については必要に応じ、所属先の IT 部門等へご相談ください。
1.[システム環境設定]を開きます。
2.[セキュリティとプライバシー]セクションを選択します。
3. 画面上部にある[プライバシー]タブが選択されていることを確認します。
4. 画面左下のカギをクリックして変更を許可し、パスワードを入力します。管理者でない場合、管理者の情報を入力する必要があります。
5. 左ペインでスクロールダウンし、[フルディスクアクセス]を選択します。
6. 右ペインにリストが表示され、その中に「XProtect.app」がある場合、チェックされていることを確認します。「XProtect.app」が表示されていない場合は、以下の手順で追加します。
a. アプリのリストの下にある[+]ボタンを押下します。
b. Finder ウィンドウの左側にある任意のフォルダーを選択します。
c. 検索バーの横に、選択したフォルダーの名前が表示されます。これを選択すると、ドロップダウン メニューが開きます。
d.[Macintosh HD]を選択します。
e.[システム]>[ライブラリ]>[CoreServices]フォルダーを開きます。
f. 「XProtect.app」を選択して開くと、フル ディスク アクセスで許可されたアプリのリストに追加されます。
7. コンピューターを再起動します。
8. これが機能しない場合は、フル ディスク アクセスを使用するプログラムのリストにインストーラーを追加することもできます。 コンピューターの再起動が必要な場合があります。
7. Rosetta がインストールされていない
M1 または M2 シリーズのプロセッサが搭載されている Mac 使用している場合、Rosetta をインストールする必要があります。以下の手順で Rosetta をインストールしてください。
1. 以下のいずれかの操作を行って、ターミナル アプリケーションを起動します。
- Dock で Launchpad のアイコンをクリックして、検索フィールドに「ターミナル」と入力してから、「ターミナル」をクリックします。
- Finder で、「/アプリケーション/ユーティリティ」フォルダを開いてから、「ターミナル」をダブルクリックします。
2. ターミナルに以下のコマンドを入力します。
3. キーボードの[enter/return]キーを押下します。