ones

実数部が 1 に設定され、虚数部が 0 に設定された quaternion 配列を作成

R2020b 以降

構文

quatOnes = ones("quaternion")

quatOnes = ones(n,"quaternion")

quatOnes = ones(sz,"quaternion")

quatOnes = ones(sz1,...,szN,"quaternion")

quatOnes = ones(___,"like",prototype,"quaternion")

説明

quatOnes = ones("quaternion") は、実数部が 1 に設定され、虚数部が 0 に設定されたスカラー quaternion を返します。

形式 $$Q=a+b\text{i}+c\text{j}+d\text{k}$$ の四元数を指定すると、四元数の 1 は $$Q=1+0\text{i}+0\text{j}+0\text{k}$$ として定義されます。

quatOnes = ones(n,"quaternion") は、実数部が 1 に設定され、虚数部が 0 に設定された n 行 n 列の quaternion 行列を返します。

quatOnes = ones(sz,"quaternion") は、サイズ ベクトル sz で size(qOnes) と定義される quaternion ones の配列を返します。

例: ones([1,4,2],"quaternion") は、実数部が 1 に設定され、虚数部が 0 に設定された quaternion の 1×4×2 の配列を返します。

quatOnes = ones(sz1,...,szN,"quaternion") は、sz1×...×szN の 1 の配列を返します。ここで、sz1,…,szN は各次元のサイズを示します。

quatOnes = ones(___,"like",prototype,"quaternion") は、返される quaternion 配列の基となるクラスが quaternion のプロトタイプの基となるクラスと同じになるように指定します。

例

Quaternion スカラーの One

quaternion スカラーの one を作成します。

quatOnes = ones("quaternion")

quatOnes = quaternion
     1 + 0i + 0j + 0k

Quaternion Ones の正方行列

quaternion ones の n 行 n 列の行列を作成します。

n = 3;
quatOnes = ones(n,"quaternion")

quatOnes = 3x3 quaternion array
     1 + 0i + 0j + 0k     1 + 0i + 0j + 0k     1 + 0i + 0j + 0k
     1 + 0i + 0j + 0k     1 + 0i + 0j + 0k     1 + 0i + 0j + 0k
     1 + 0i + 0j + 0k     1 + 0i + 0j + 0k     1 + 0i + 0j + 0k

Quaternion Ones の多次元配列

配列の次元を順番に定義して、quaternion ones の多次元配列を作成します。この例では、3×1×2 の配列を作成します。次元は、行ベクトルまたはコンマ区切りの整数を使用して指定できます。行ベクトルを使用して次元を指定し、結果を表示します。

dims = [3,1,2];
quatOnesSyntax1 = ones(dims,"quaternion")

quatOnesSyntax1 = 3x1x2 quaternion array
quatOnesSyntax1(:,:,1) = 

     1 + 0i + 0j + 0k
     1 + 0i + 0j + 0k
     1 + 0i + 0j + 0k


quatOnesSyntax1(:,:,2) = 

     1 + 0i + 0j + 0k
     1 + 0i + 0j + 0k
     1 + 0i + 0j + 0k

コンマ区切りの整数を使用して次元を指定し、2 つの構文の等価性を検証します。

quatOnesSyntax2 = ones(3,1,2,"quaternion");
isequal(quatOnesSyntax1,quatOnesSyntax2)

ans = logical
   1

Quaternion Ones の基となるクラス

四元数とは、3 次元の回転および方向に使用される、4 つの部分からなる多元数です。各部分の基となるデータ型は single または double として指定できます。既定値は double です。

基となるデータ型を single に設定して 1 の quaternion 配列を作成します。

quatOnes = ones(2,"like",single(1),"quaternion")

quatOnes = 2x2 quaternion array
     1 + 0i + 0j + 0k     1 + 0i + 0j + 0k
     1 + 0i + 0j + 0k     1 + 0i + 0j + 0k

関数 classUnderlying を使用して、基となるクラスを確認します。

classUnderlying(quatOnes)

ans = 
'single'

入力引数

n — 正方 quaternion 行列のサイズ

整数値

正方 quaternion 行列のサイズ。整数値として指定します。

n が 0 または負の場合、quatOnes は空の行列として返されます。

例: ones(4,"quaternion") は、実数部が 1 に設定され、虚数部が 0 に設定された quaternion の 4 行 4 列の行列を返します。

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | int64 | uint8 | uint16 | uint32 | uint64

sz — 出力サイズ

整数値の行ベクトル

出力サイズ。整数値の行ベクトルとして指定します。sz の各要素は、quatOnes の対応する次元のサイズを示します。いずれかの次元のサイズが 0 または負の場合、quatOnes は空の配列として返されます。

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | int64 | uint8 | uint16 | uint32 | uint64

prototype — 四元数のプロトタイプ

quaternion オブジェクト

四元数のプロトタイプ。quaternion オブジェクトとして指定します。

例: ones(2,"like",quat,"quaternion") は、基となるクラスがプロトタイプの四元数 quat と同じ四元数の 2 行 2 列の行列を返します。

sz1,...,szN — 各次元のサイズ

2 つ以上の整数値

各次元のサイズ。2 つ以上のコンマ区切りの整数として指定します。いずれかの次元のサイズが 0 または負の場合、quatOnes は空の配列として返されます。

例: ones(2,3,"quaternion") は、実数部が 1 に設定され、虚数部が 0 に設定された四元数の 2 行 3 列の行列を返します。

データ型: single | double | int8 | int16 | int32 | int64 | uint8 | uint16 | uint32 | uint64

出力引数

quatOnes — Quaternion ones

quaternion オブジェクト | quaternion オブジェクトの配列

Quaternion ones。quaternion オブジェクト、または quaternion オブジェクトの配列として返されます。

形式 $$Q=a+b\text{i}+c\text{j}+d\text{k}$$ の四元数を指定すると、四元数の 1 は $$Q=1+0\text{i}+0\text{j}+0\text{k}$$ として定義されます。

拡張機能

C/C++ コード生成
MATLAB® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

バージョン履歴

R2020b で導入

参考

関数

• zeros

オブジェクト

• quaternion