symfalse

シンボリック論理定数 False

R2020a 以降

構文

symfalse

F = symfalse(n)

F = symfalse(sz)

T = symfalse(sz1,...,szN)

説明

symfalse は偽条件のためのシンボリック論理定数です。

F = symfalse(n) は、シンボリック論理 symfalse の n 行 n 列の行列を返します。

F = symfalse(sz) は、シンボリック論理 symfalse の配列を返します。ここで、サイズ ベクトル sz は size(T) を定義します。たとえば、symfalse([2 3]) は、シンボリック論理 symfalse の 2 行 3 列の配列を返します。

T = symfalse(sz1,...,szN) は、シンボリック論理 symfalse の sz1 x ... x szN の配列を返します。ここで、sz1,...,szN は各次元のサイズを示します。たとえば、symfalse(2,3) は、シンボリック論理 symfalse の 2 行 3 列の配列を返します。

例

シンボリック不等式の単純化

シンボリック不等式 $$x^2>4$$ を作成します。

syms x
eq = x^2 > 4

eq = $$4<x^2$$

$$-2<x<2$$ であると仮定します。

assume(-2<x & x<2)

シンボリック不等式 eq で表現される条件を単純化します。仮定 $$-2<x<2$$ について条件が成り立つことはないため、関数 simplify はシンボリック論理定数 symfalse を返します。

F = simplify(eq)

F = $$\mathrm{symfalse}$$

F のデータ型を表示します。これは sym です。

class(F)

ans = 
'sym'

isAlways を使用して、作成された仮定の下でその不等式が適用できないことをチェックすることもできます。この例では、isAlways は logical 0 (false) を返します。

TF = isAlways(eq)

TF = logical
   0

シンボリック論理 symfalse の配列の生成

symfalse を使用して、シンボリック論理 symfalse の 3 行 3 列の正方行列を生成します。

F = symfalse(3)

F = 
$$\left(\begin{array}{ccc}\mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\\ \mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\\ \mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\end{array}\right)$$

T のデータ型を表示します。これは sym です。

class(F)

ans = 
'sym'

次に、symfalse を使用して、シンボリック論理 symfalse の 3 x 2 x 2 の配列を生成します。

F = symfalse(3,2,2)

F(:,:,1) = 
$$\left(\begin{array}{cc}\mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\\ \mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\\ \mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\end{array}\right)$$

F(:,:,2) = 
$$\left(\begin{array}{cc}\mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\\ \mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\\ \mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\end{array}\right)$$

または、サイズ ベクトルを使用して配列のサイズを指定することもできます。

F = symfalse([3,2,2])

F(:,:,1) = 
$$\left(\begin{array}{cc}\mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\\ \mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\\ \mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\end{array}\right)$$

F(:,:,2) = 
$$\left(\begin{array}{cc}\mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\\ \mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\\ \mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\end{array}\right)$$

論理演算の真理値表の作成

2 つのシンボリック論理定数 symtrue と symfalse に適用される and 演算の真理値表を作成します。

A = [symtrue symfalse]

A = $$\left(\begin{array}{cc}\mathrm{symtrue}& \mathrm{symfalse}\end{array}\right)$$

B = [symtrue; symfalse]

B = 
$$\left(\begin{array}{c}\mathrm{symtrue}\\ \mathrm{symfalse}\end{array}\right)$$

TF = and(A,B)

TF = 
$$\left(\begin{array}{cc}\mathrm{symtrue}& \mathrm{symfalse}\\ \mathrm{symfalse}& \mathrm{symfalse}\end{array}\right)$$

シンボリック論理定数の組み合わせ

シンボリック論理定数と論理演算子 and、not、or、および xor (またはそのショートカット) を組み合わせます。

TF = xor(symtrue,or(symfalse,symfalse))

TF = $$\mathrm{symtrue}$$

TF = symtrue & ~(symfalse)

TF = $$\mathrm{symtrue}$$

他のデータ型への symfalse の変換

シンボリック論理定数 symfalse を logical 値に変換します。

T1 = logical(symfalse)

T1 = logical
   0

シンボリック論理定数 symfalse を倍精度および可変精度の数値に変換します。

T2 = double(symfalse)

T2 = 0

T3 = vpa(symfalse)

T3 = $$0.0$$

T1、T2、および T3 のデータ型を示します。

whos

  Name      Size            Bytes  Class      Attributes

  T1        1x1                 1  logical              
  T2        1x1                 8  double               
  T3        1x1                 8  sym                  

入力引数

n — 正方行列のサイズ

スカラー

正方行列のサイズ。整数として指定します。n は出力する配列サイズを n 行 n 列に設定します。たとえば、symfalse(3) は、シンボリック論理 symfalse の 3 行 3 列の配列を返します。

• n が 0 の場合、F は空の行列になります。

• 負の n は 0 として扱われます。

sz — サイズ ベクトル

整数の行ベクトル

サイズ ベクトル。整数の行ベクトルとして指定します。たとえば、symfalse([2 3]) は、シンボリック論理 symfalse の 2 行 3 列の配列を返します。

• いずれかの次元のサイズが 0 の場合、F は空の配列になります。

• いずれかの次元のサイズが負の場合、0 として扱われます。

• 2 次元より後の、サイズが 1 である後続の次元については、出力 F にそれらの次元が含まれません。たとえば、symfalse([2 2 1 1]) は 2 行 2 列の配列を返し、symfalse([2 2 1 2 1]) は 2 x 2 x 1 x 2 の配列を返します。

sz1,...,szN — サイズ入力

整数のコンマ区切りリスト

サイズ入力。整数のコンマ区切りリストとして指定します。たとえば、symfalse(2,3) は、シンボリック論理 symfalse の 2 行 3 列の配列を返します。

• いずれかの次元のサイズが 0 の場合、F は空の配列になります。

• いずれかの次元のサイズが負の場合、0 として扱われます。

• 2 次元より後の、サイズが 1 である後続の次元については、出力 F にそれらの次元が含まれません。たとえば、symfalse([2,2,1,1]) は 2 行 2 列の配列を返し、symfalse([2,2,1,2,1]) は 2 x 2 x 1 x 2 の配列を返します。

出力引数

F — 偽条件のためのシンボリック論理定数

スカラー | ベクトル | 行列 | N 次元配列

偽条件のためのシンボリック論理定数。スカラー、ベクトル、行列、または N 次元配列として返されます。

データ型: sym

ヒント

• コマンド sym(false) はシンボリック数 0 を返し、sym(symfalse) は symfalse を返します。

• シンボリック論理定数の 2 つの配列を、関数 and、or、または xor を使用する論理演算と組み合わせる場合、配列は同じサイズまたは適合するサイズでなければなりません。基本的な配列演算における必要な入力サイズの詳細については、基本的な演算で互換性のある配列サイズを参照してください。

バージョン履歴

R2020a で導入

参考

isAlways | symtrue | and | or | not | xor