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陰関数表面の接平面と法線

R2021b 以降

この例では、陰関数表面の接平面と法線を求める方法を示します。この例では、コンパクトな数学的表記のために、シンボリック行列変数 (symmatrixデータ型) を使用します。

表面は、球体 x2+y2+z2=R2 のように暗黙的に定義できます。一般に、暗黙的に定義された曲面は、f(x,y,z)=k という方程式で表されます。この例では、半径が R=14 の球体の接平面と法線を求めます。

シンボリック行列変数 r を作成して、x,y,z 座標を表します。球面関数を f(r)=rr として定義します。

clear; close all; clc
syms r [1 3] matrix
f = r*r.'
f = rrT

陰的方程式 f(r)=14 は、球体を表します。symmatrix2symを使用して、方程式を syms データ型に変換します。関数fimplicit3を使用して方程式をプロットします。

feqn = symmatrix2sym(f == 14)
feqn = r1,12+r1,22+r1,32=14
fimplicit3(feqn)
axis equal
axis([-6 6 -6 6 -6 6])

次に、点 r0=x0,y0,z0 における接平面と法線を求めます。

f の勾配ベクトルが f(r)=fx(r),fy(r),fz(r) であることを思い出してください。このとき、点 r0 における接平面の方程式は、fx(r0)(x-x0)+fy(r0)(y-y0)+fz(r0)(z-z0)=0 で与えられます。コンパクトな数学的表記では、接平面の方程式を f(r0)(r-r0)=0 のように記述できます。

関数gradientを使用して、f(r) の勾配を求めます。結果が 3 行 1 列のシンボリック行列変数となることに注意してください。

fgrad = gradient(f,r)
fgrad = 2rT
size(fgrad)
ans = 1×2

     3     1

接平面の方程式を定義します。関数subsを使用して、点 r0=1,-2,3 における勾配を評価します。

r0 = [-2,1,3];
fplane = (r-r0)*subs(fgrad,r,r0)
fplane = 

2-Σ1+rΣ1Twhere  Σ1=(-213)

plot3を使用して点 r0 をプロットし、fimplicit3 を使用して接平面をプロットします。

hold on
plot3(r0(1),r0(2),r0(3),'ro',MarkerSize = 10,MarkerFaceColor = 'r')
fimplicit3(symmatrix2sym(fplane == 0))

r0 における法線の方程式は、n(t)=x0,y0,z0+tfx(r0),fy(r0),fz(r0) で与えられます。コンパクトな数学的表記では、この方程式を n(t)=r0+tf(r0) のように記述できます。

法線の方程式を定義します。

syms t
n = r0 + t*subs(fgrad,r,r0).'
n = 

Σ1+2tΣ1where  Σ1=(-213)

symmatrix2sym を使用して、法線の方程式を syms データ型に変換します。n にインデックスを付けて、法線のパラメトリック曲線 x(t)y(t)、および z(t) を抽出します。fplot3を使用して法線をプロットします。

n = symmatrix2sym(n)
n = (-4t-22t+16t+3)
fplot3(n(1),n(2),n(3),[0 1],'r->')