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ztest
z 検定
説明
例
平均を仮定した "z" 検定
標本データを読み込みます。学生の試験採点データの 1 列目が含まれているベクトルを作成します。
load examgrades
x = grades(:,1);
平均 m = 75
および標準偏差 sigma = 10
の正規分布からデータが派生しているという帰無仮説を検定します。
[h,p,ci,zval] = ztest(x,75,10)
h = 0
p = 0.9927
ci = 2×1
73.2191
76.7975
zval = 0.0091
h = 0
の戻り値は、ztest
が既定の有意水準 5% で帰無仮説を棄却しないことを示します。
片側 "z" 検定
標本データを読み込みます。学生の試験採点データの 1 列目が含まれているベクトルを作成します。
load examgrades
x = grades(:,1);
試験採点データのヒストグラムをプロットし、正規密度関数を当てはめます。
histfit(x) xlabel("Grade") ylabel("Frequency")
平均 m = 65
および標準偏差 sigma = 10
の正規分布からデータが派生しているという帰無仮説を、平均が 65 より大きいという対立仮説に対して検定します。
[h,~,~,zval] = ztest(x,65,10,"Tail","right")
h = 1
zval = 10.9636
h = 1
の戻り値は、ztest
が、母集団平均が 65 より大きいという対立仮説を優先して、既定の有意水準 5% で帰無仮説を棄却したことを示します。
標準正規分布、返された "z" 統計量、および棄却限界 "z" 値をプロットします。norminv
を使用して、既定の信頼水準 95% における棄却限界 "z" 値を計算します。
k = linspace(-15,15,300); y = normpdf(k); zvalpdf = normpdf(zval); zcrit = norminv(0.95); plot(k,y); hold on scatter(zval,zvalpdf,"filled") xline(zcrit,"--") legend(["Standard Normal pdf","z-Statistic", ... "Critical Cutoff"])
オレンジ色のドットは "z" 統計量を表し、棄却限界 "z" 値を表す黒い破線の右側にあります。
入力引数
x
— 標本データ
ベクトル | 行列 | 多次元配列
標本データ。ベクトル、行列または多次元配列として指定します。
x
がベクトルとして指定されている場合、ztest
は各出力引数の 1 つの値を返します。x
が行列として指定されている場合、ztest
はx
の各列に対して個別に z 検定を実行し、結果のベクトルを返します。x
が多次元配列として指定されている場合、ztest
はx
の大きさが 1 でない最初の次元に沿って動作します。
いずれの場合も、ztest
は NaN
値を欠損値として扱い、それらを無視します。
データ型: single
| double
m
— 仮定された平均
スカラー値
仮定された平均。スカラー値として指定します。
データ型: single
| double
sigma
— 母標準偏差
スカラー値
母標準偏差。スカラー値として指定します。
データ型: single
| double
名前と値の引数
オプションの引数のペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN
として指定します。ここで Name
は引数名、Value
は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後ろにする必要がありますが、ペアの順序は関係ありません。
R2021a より前では、名前と値をそれぞれコンマを使って区切り、Name
を引用符で囲みます。
例: 'Tail','right','Alpha',0.01
では、有意水準 1% で右裾仮説検定を指定します。
Alpha
— 有意水準
0.05
(既定値) | (0,1) の範囲のスカラー値
仮説検定の有意水準。'Alpha'
と、(0,1) の範囲内のスカラー値で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。
例: 'Alpha',0.01
データ型: single
| double
Dim
— 次元
大きさが 1 でない最初の次元 (既定値) | 正の整数値
平均を検定する入力行列の次元。'Dim'
と正の整数値で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。たとえば、'Dim',1
を指定すると列の平均が検定され、'Dim',2
では行の平均が検定されます。
例: 'Dim',2
データ型: single
| double
Tail
— 対立仮説のタイプ
'both'
(既定値) | 'right'
| 'left'
評価する対立仮説のタイプ。'Tail'
と以下のいずれかで構成される、コンマ区切りのペアとして指定します。
'both'
— 母集団平均はm
ではないという対立仮説を検定します。'right'
— 母集団平均はm
より大きいという対立仮説を検定します。'left'
— 母集団平均はm
より小さいという対立仮説を検定します。
ztest
は、母集団平均は m
であるという帰無仮説を、指定された対立仮説に対して検定します。
例: 'Tail','right'
出力引数
h
— 仮説検定の結果
1
| 0
1
または 0
として返される仮説検定の結果。
h
= 1
の場合、有意水準Alpha
で帰無仮説が棄却されることを示します。h
= 0
の場合、有意水準Alpha
で帰無仮説が棄却できなかったことを示します。
p
— p 値
[0,1] の範囲のスカラー値
検定の p 値。[0,1] の範囲のスカラー値として返されます。p
は、帰無仮説に基づく観測値と同様に、極端な検定統計量、またはより極端な検定統計量が観測される確率です。p
の値が小さい場合、帰無仮説の妥当性に問題がある可能性があります。
ci
— 信頼区間
ベクトル
真の母集団平均の信頼区間。100 × (1 – Alpha
)% の信頼区間の下限と上限を含む 2 要素ベクトルとして返されます。
zval
— 検定統計量
非負のスカラー値
検定統計量。非負のスカラー値として返されます。
詳細
z 検定
z 検定は、標本データ セットが特定の平均の母集団から派生していることを確認するために使用されるパラメトリック仮説検定です。この検定では、正規分布および既知の標準偏差をもつ母集団から標本データが派生していると仮定します。
検定統計量は次のようになります。
ここで、 は標本の平均、μ
は母集団の平均、σ は母集団の標準偏差、n は標本のサイズです。帰無仮説の場合、検定統計量には標準正規分布があります。
多次元配列
多次元配列は、3 つ以上の次元をもつ配列です。たとえば、x
が 1 x 3 x 4 の配列の場合、x
は 3 次元配列です。
大きさが 1 でない最初の次元
大きさが 1 でない最初の次元とは、配列の次元のうちサイズが 1 ではない最初の次元です。たとえば x
が 1 x 2 x 3 x 4 の配列の場合、x
の大きさが 1 でない最初の次元は 2 番目の次元です。
ヒント
sampsizepwr
を使用して以下を計算します。指定された検出力およびパラメーター値に対応する標本サイズ
真のパラメーター値が与えられた場合に特定の標本サイズに対して達成される検出力
指定された標本サイズおよび検出力で検出できるパラメーター値
拡張機能
GPU 配列
Parallel Computing Toolbox™ を使用してグラフィックス処理装置 (GPU) 上で実行することにより、コードを高速化します。
この関数は、GPU 配列を完全にサポートします。詳細は、GPU での MATLAB 関数の実行 (Parallel Computing Toolbox)を参照してください。
バージョン履歴
R2006a より前に導入
参考
ttest
| ttest2
| sampsizepwr
MATLAB コマンド
次の MATLAB コマンドに対応するリンクがクリックされました。
コマンドを MATLAB コマンド ウィンドウに入力して実行してください。Web ブラウザーは MATLAB コマンドをサポートしていません。
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