GPR モデルのデータ サブセット近似
(FitMethod
が 'Exact'
の場合に) 厳密法を使用して GPR モデルに学習をさせるには、n 行 n 列の行列の逆行列を計算する必要があります。したがって、計算量は O(kn3) になります。ここで、k は 、 および を推定するために必要な関数評価の数、n は観測値の数です。n が大きい場合、パラメーターの推定または予測の計算には非常に時間がかかる可能性があります。
大きいデータセットにおける計算量の問題を解決する簡単な方法の 1 つとして、n 個の観測値のうち m < n 個を選択し、他の (n - m) 個の点は無視し、これらの m 個の点に厳密 GPR モデルを適用して 、 および を推定する、というものがあります。この小さいサブセットは "アクティブ セット" または "誘導入力セット" と呼ばれます。また、この近似法はデータ サブセット (SD) 法と呼ばれます。
SD 法を使用する場合の計算量は、O(km3) になります。ここで、k は関数評価の数、m はアクティブ セットのサイズです。メモリに格納する必要があるのはカーネル行列 全体の一部のみなので、格納要件は O(m2) です。
パラメーター推定に SD 法を指定するには、fitrgp
を呼び出すときに名前と値のペアの引数 'FitMethod','sd'
を使用します。予測に SD 法を指定するには、名前と値のペアの引数 'PredictMethod','sd'
を使用します。
厳密 GPR モデルを使用するパラメーターの推定については、厳密 GPR 法の使用によるパラメーター推定を参照してください。厳密 GPR モデルを使用する予測については、厳密 GPR モデルの使用による予測を参照してください。