controlchart
シューハート管理図
構文
controlchart(X)
controlchart(x,group)
controlchart(X,group)
[stats,plotdata] = controlchart(x,[group])
controlchart(x,group,'name
',value
)
説明
controlchart(X)
は、行列 X
の測定値の Xbar 管理図を作成します。X
の各行は、同時期にとられた観測値の複製を含む測定値のサブグループと見なされます。行は時刻順でなければなりません。X
が時系列オブジェクトの場合、時間標本には観測値の複製が含まれていなければなりません。
チャートでは、サブグループの平均値が時間順で、中央線 (CL
) が平均値を平均した位置に、上下限の管理限界 (UCL
、LCL
) が中央線から 3 標準誤差の位置に、プロットされます。標準誤差は、プロセスの推定標準偏差をサブグループ サイズの平方根で割った値です。プロセスの標準偏差はサブグループの標準偏差の平均値から推定されます。管理外の測定は違反として記され、赤丸でプロットされます。データ カーソル モードを有効にして、データ点の上でクリックするとその点に関する情報が表示されます。
controlchart(x,group)
は、測定値 x
のベクトルについてのグループ化変数 group
を受け入れます。group
は、x
と同じ長さのカテゴリカル変数、数値ベクトル、文字ベクトル、string 配列、または文字ベクトルの cell 配列です。1 ≤ n
≤ length(x)
について同じ値の group(n)
を共有する連続測定値 x(n)
は、サブグループであると定義されます。サブグループは異なる観測数をもつことができます。
controlchart(X,group)
は、X
内の測定値の行列についてのグループ化変数 group
を受け入れます。この場合、group
は時間軸のラベル付けにのみ使用され、行による既定のグループ化は変更されません。
[stats,plotdata] = controlchart(x,[group])
は、サブグループ統計量とパラメーター推定の stats
構造体と、プロット値の構造体 plotdata
を返します。plotdata
にはチャートごとに 1 つのレコードが含まれます。
stats
と plotdata
のフィールドはチャートのタイプによって変わります。
stats
のフィールドは以下から選択します。
mean
— サブグループの平均値std
— サブグループの標準偏差range
— サブグループの範囲n
— サブグループ サイズ、または検査サイズもしくは検査面積の合計i
— 個々のデータ値ma
— 移動平均mr
— 移動範囲count
— 欠陥または欠陥品の数mu
— 工程平均値の推定値sigma
— 工程標準偏差の推定値p
— 不良比率の推定値m
— ユニットあたりの平均欠陥数の推定値
plotdata
のフィールドは以下から選択します。
pts
— プロット点の値cl
— 中央線lcl
— 下方管理限界ucl
— 上方管理限界se
— プロット点の標準誤差n
— サブグループ サイズooc
— 管理外の点で真となる論理値
controlchart(x,group,'
は、次のオプション パラメーターの名前と値のペアを1 つ以上指定します。この場合、name
',value
)name
は一重引用符で囲みます。
charttype
— 以下から選択したチャートのタイプの名前。'xbar'
—X
bar、すなわち平均's'
— 標準偏差'r'
— 範囲'ewma'
— 指数的に重み付けされた移動平均'i'
— 個別観測'mr'
— 個別観測の移動範囲'ma'
— 個別観測の移動平均'p'
— 不良比率'np'
— 不良個数'u'
— ユニットあたりの欠陥'c'
— 欠陥の数
または、互換性がある複数のチャートのタイプを列挙した string 配列または cell 配列をパラメーターにすることもできます。互換性のあるタイプには、以下の 4 セットがあります。
'xbar'
、's'
、'r'
、および'ewma'
'i'
、'mr'
および'ma'
'p'
および'np'
'u'
および'c'
display
—'on'
(既定の設定で、管理図を表示する) または'off'
(表示を省略) のいずれかlabel
— 文字ベクトル、string 配列、または文字ベクトルの cell 配列。サブグループごとに 1 つ。このラベルはプロット点のデータ カーソルの一部として表示されます。lambda
— 0 と 1 の間の値をとるパラメーターで、現在の予測が EWMA プロットの過去の観測でどの程度影響されるかを制御します。'lambda'
の値が高いほど過去の観測の重みが減り、現在の観測の重みが増えます。既定値は 0.4 です。limits
— 下方管理限界、中央線、上方管理限界の値を指定する 3 要素ベクトル。既定の設定では、特異値の推定値に基づいて、中央線を推定し管理限界を計算します。チャートのタイプが複数の場合は使用できません。mean
— 工程平均の値または空値 (既定の設定) で、X
から平均値を推定するのに使用します。これはp
チャートとnp
チャートではp
パラメーター、u
チャートとc
チャートではユニットあたりの平均欠陥、その他のチャートでは通常のmu
パラメーターになります。nsigma
— 中央線から管理限界線までの特異値の倍数。既定の設定は 3 です。parent
— 管理図プロットを受け取る軸のハンドル。既定の設定は、新しい図で軸を作成します。チャートのタイプが複数の場合は使用できません。rules
— 管理ルールの名前。または複数の管理ルール名が含まれている string 配列または cell 配列。これらの規則は管理限界と共に、点を管理外として記すかどうかを決定するのに使用します。既定の設定では管理ルールを適用せず、管理限界だけを使用して管理外の点を決定します。詳細は、controlrules
を参照してください。管理ルールは、変動 (r
、s
) よりも工程レベルを測定するチャート (xbar
,i
、c
、u
、p
、およびnp
) に適用され、移動統計量 (ma
、mr
、ewma
) に基づくチャートには適用されません。sigma
— 特異値、または特異値の推定方法のいずれかで、推定方法は、'std'
(既定の設定で、サブグループ内の標準偏差の平均を使用)、'range'
(平均サブグループ範囲を使用)、'variance'
(プールされた分散の平方根を使用) の中から選択します。サブグループ内にないデータのi
チャート、mr
チャート、またはma
チャートを作成する場合は、常に移動範囲に基づいて推定されます。specs
— 仕様限界を指定するベクトル。一般に、これは下方仕様限界と上方仕様限界の 2 要素ベクトルです。仕様限界は一般に個々の測定に適用されるため、このパラメーターは主にi
チャートに適しています。これらの限界線はr
チャート、s
チャート、mr
チャートではプロットされません。unit
—p
チャートとnp
チャートでは検査アイテムの総数、u
チャートとc
チャートでは検査ユニットのサイズになります。いずれの場合も、X
は欠陥または不良品のカウント数でなければなりません。u
チャートとc
チャートの場合の既定値は 1 です。p
チャートとnp
チャートの場合は (既定の設定がないため) この引数が必要になります。width
— ウィンドウの幅で、mr
チャートとma
チャートでは移動範囲と移動平均を計算するのに使用し、i
チャート、mr
チャート、およびma
チャートでは特異値の推定計算に使用します。既定の設定は 5 です。
例
バージョン履歴
R2006b で導入