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capability

説明

S = capability(X,specs) は、specs の仕様に基づく X の値の能力指数を含む構造体を返します。工程を実際の製造に移す前に、能力調査を実行して、工程が十分な時間において仕様内で運用されるかどうかを判定することができます。能力指数を使用して欠陥の予測比率を推定します。

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平均値 3 と標準偏差 0.005 の工程からの 100 個の測定値の標本をシミュレートします。

X = normrnd(3,0.005,100,1);

工程に対して下方仕様限界 2.99 と上方仕様限界 3.01 を設定し、能力指数を計算します。

specs = [2.99 3.01];
S = capability(X,specs)
S = struct with fields:
       mu: 3.0006
    sigma: 0.0058
        P: 0.9129
       Pl: 0.0339
       Pu: 0.0532
       Cp: 0.5735
      Cpl: 0.6088
      Cpu: 0.5382
      Cpk: 0.5382

入力引数

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入力データ。数値ベクトルまたは数値行列として指定します。X が行列の場合、capabilityX の列ごとに演算を行います。

データ型: single | double

仕様限界。数値ベクトルまたは数値行列として指定します。X がベクトルの場合、specs は下方仕様限界と上方仕様限界を含む 2 要素のベクトルです。X が行列の場合、specsX と同じ列数の 2 行の行列です。1 行目には下方仕様限界が、2 行目には上方仕様限界が格納されます。

仕様下限がない場合は、specs の最初の要素を –Inf として指定します。仕様上限がない場合は、specs の 2 番目の要素を Inf として指定します。

例: [0 4]

データ型: single | double

出力引数

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能力指数。次のフィールドをもつ構造体として返されます。

フィールド説明
mu標本平均値
sigma標本標準偏差
P仕様限界内に収まる推定確率
Pl下方仕様限界 L を下回る推定確率
Pu上方仕様限界 U を超える推定確率
Cp(U-L)/(6*sigma)
Cpl(mu-L)./(3.*sigma)
Cpu(U-mu)./(3.*sigma)
Cpkmin(Cpl,Cpu)

capability 関数では指標を計算するにあたり、X の値について、一定の平均と分散をもつ正規母集団から独立した標本であると仮定します。

C の各指数は "仕様の幅" (仕様限界区間) と "工程の幅" (管理限界区間) の比率です。指数の値が大きいほど、仕様限界を外れた測定値が少ない工程であることを示します。

参照

[1] Montgomery, Douglas C. Statistical Quality Control. 7th ed. Nashville, TN: John Wiley & Sons, 2012.

バージョン履歴

R2006b で導入