Main Content

負荷が不平衡な場合の接地の効果

この例では、3 つの異なるタイプの接地接続が回路網の電圧および電流に及ぼす効果について説明します。

各三相回路網で、AC 電圧源が抵抗負荷を駆動します。負荷は、Simscape™ Electrical™ Passive ライブラリの 2 つの Variable Resistor ブロックを含むサブシステムとしてモデル化されます。

各回路網での接地接続は、Simscape Electrical Connections ライブラリにある Grounded Neutral、Floating Neutral、Open Circuit のうちいずれかのブロックを使用してモデル化されます。

初期状態では、負荷は平衡しています。0.05 秒の時点で、A 相の抵抗が 1 オームから 3 オームに上昇します。0.07 秒の時点で、C 相の抵抗が 1 オームから 1.5 オームに上昇します。B 相の抵抗は、シミュレーション中に変化しません。

モデル

Simscape ログからのシミュレーション結果

以下のプロットは、さまざまな接地オプションにおける三相不平衡負荷に発生する相電圧、相電圧および相電流を示しています。

0.05 秒までは、中性点接地と中性点非接地の条件で違いがないことに注目してください。0.05 秒の時点で、負荷は不平衡になり、負荷を流れる電流はどちらの条件においても変化します。一方、負荷が接地されており、不平衡化の影響を受けないため、中性点接地での相電圧はシミュレーション全体を通して変化しません。

中性点非接地の条件では、負荷が不平衡になり相ごとに抵抗値が変化すると、相電圧が大幅に変化します。このとき、システムで線間電圧のみを観測していると、計測されていない各相の相電圧で望ましくない過電圧が発生している可能性があります。その結果、過熱、絶縁体の急激な劣化、その他のシステム上の問題が発生する場合があります。

リアルタイム シミュレーションの結果

この例は、Intel® 3.5 GHz i7 マルチコア CPU を搭載した Speedgoat Performance リアルタイム ターゲット マシンでテストされました。このモデルは、30 マイクロ秒のステップ サイズでリアル タイム実行できます。