三相端子
三相端子について
Simscape™ Electrical™ ソフトウェアでは、2 つのタイプの端子を使用して、三相システムの相をブロック間で接続することができます。
複合三相端子
展開三相端子
複合三相端子は、3 つの電気量保存端子をもつ単一のブロック端子です。複合三相端子を使用して、単線結線図に対応する三相の電気システムのモデルを作成することができます。三相システムをブロック間で明示的に相ごとに接続する代わりに、単一の端子を使用して 3 つの相を接続できます。複合三相端子は他の複合三相端子にのみ接続できます。
複合三相端子は他の複合三相端子にのみ接続できます。ブロックで三相システムの相どうしを接続できます。電気量保存端子は Simscape ライブラリおよび Simscape Electrical ライブラリの電気コンポーネントに直接接続できます。
複合三相端子は展開三相端子と同じ忠実度の結果をもたらします。いずれの接続法も、瞬間的な相電圧および相電流を考慮に入れているため、平衡および不平衡の三相電力システムのモデル化で使用するのに適しています。展開三相端子の電気量保存端子にはそれぞれ、スカラー電流のスルー変数とスカラー電圧のアクロス変数が設定されます。複合三相端子の場合、スルー変数は 3 成分の電流で、アクロス変数は 3 成分の電圧です。
複合三相端子を個別の電気量保存端子に展開するには、Phase Splitter ブロックを使用できます。その後、個々の電気端子を Simscape Electrical の電気コンポーネントに接続できます。
次の図では、 2 つのシンプルな回路により、複合接続法と展開接続法を対比的に説明します。これら 2 つの回路は同じ結果をもたらします。
上の回路では複合三相端子 ~ をもつ Voltage Source ブロックを使用しています。下の回路では展開された電気量保存端子 a、b、c をもつ Voltage Source ブロックを使用しています。どの回路についても、瞬間的な相電圧および相電流は同じです。
ブロックでの三相端子の展開と折りたたみ
複合三相端子をもつ Simscape Electrical のブロックには、複合端子と展開端子を切り替えるオプションがあります。
複合端子と展開端子を切り替えるには、ブロックをダブルクリックし、[モデリング オプション] パラメーターまたは [電気的接続] パラメーターを [展開三相端子]
と [複合三相端子]
のいずれかに設定します。
単一の複合端子 ~ のあるブロックでは、展開された電気端子に a、b、c のラベルが付けられます。複数の複合端子 ~1 と ~2 のあるブロックでは、展開された電気端子に a1、b1、c1 と a2、b2、c2 のラベルが付けられます。