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ee_importDeviceParameters

Hitachi、Infineon、または Wolfspeed XML ファイルから理想的な半導体ブロックをパラメーター化する

R2021b 以降

説明

Hitachi デバイス

ee_importDeviceParameters(file,"hitachi",blockPath) は、ダイオード、絶縁ゲート バイポーラ トランジスタ (IGBT)、または金属酸化物半導体電界効果トランジスタ (MOSFET) 用に Hitach でサポートされている形式でデータシートからパラメーターを抽出します。この構文は、パラメーターを指定された blockPath の Simscape™ ブロックにインポートします。XML ファイルは MATLAB® パス上になければなりません。この構文では次のブロックがサポートされています。

IGBT デバイスおよびダイオード デバイス向けの Hitachi データシートの例については、日立の Web サイトで Insulated Gate Bipolar Transistor (IGBT) and diode modules with SPT, SPT+, SPT++ and TSPT+ chips ページを参照してください。

Infineon デバイス

ee_importDeviceParameters(file,"infineon",blockPath,GateResistanceOn=Rgon) は、Rgon で指定されたスイッチオン ゲート抵抗値をもつダイオード用に Infineon® でサポートされている形式でデータシートからパラメーターを抽出します。この構文は、パラメーターを指定された blockPathDiode ブロックにインポートします。XML ファイルは MATLAB パス上になければなりません (R2024b 以降)

ee_importDeviceParameters(file,"infineon",blockPath,GateResistanceOn=Rgon,GateResistanceOff=Rgoff) は、RgonRgoff で指定されたスイッチオンおよびスイッチオフのゲート抵抗値をもつ IGBT 用にデータシートからパラメーターを抽出します。この構文は、パラメーターを指定された blockPath の Simscape ブロックにインポートします。XML ファイルは MATLAB パス上になければなりません。この構文では次のブロックがサポートされています。

IGBT デバイス向けの Infineon データシートの例については、Infineon の Web サイトで IGBTs – Insulated Gate Bipolar Transistors ページを参照してください。

Wolfspeed デバイス

R2025a 以降

ee_importDeviceParameters(file,"wolfspeed",blockPath,GateResistanceOn=Rgon) は、Rgon で指定されたスイッチオン ゲート抵抗値をもつダイオード用に Wolfspeed でサポートされている形式でデータシートからパラメーターを抽出します。この構文は、パラメーターを指定された blockPathDiode ブロックにインポートします。XML ファイルは MATLAB パス上になければなりません。

メモ

Wolfspeed ダイオード XML ファイルは逆回復エネルギー損失を定数 0 として指定するため、この関数は Rgon の値を使用しません。 (R2025a 以降)

ee_importDeviceParameters(file,"wolfspeed",blockPath,GateResistanceOn=Rgon,GateResistanceOff=Rgoff) は、Rgon および Rgoff で指定されたスイッチオンおよびスイッチオフのゲート抵抗値をもつ MOSFET 用に Wolfspeed でサポートされている形式でデータシートからパラメーターを抽出します。この構文は、パラメーターを指定された blockPath の Simscape ブロックにインポートします。XML ファイルは MATLAB パス上になければなりません。この構文では次のブロックがサポートされています。

Wolfspeed データシートの例については、Wolfspeed の Web サイトで LTspice and PLECS Models ページを参照してください。

追加オプション

ee_importDeviceParameters(___,Verbose=true) は、上記に加えて XML ファイル内の未使用のフィールドに関する警告を有効にします。

ee_importDeviceParameters(___,Verbose=false) は、上記に加えて XML ファイル内の未使用のフィールドに関する警告を無効にします。

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パラメーターをインポートするブロックを選択します。IGBT (Ideal, Switching) ブロックを含むモデルを開きます。

openExample("simscapeelectrical/ImportIGBTFromHitachiExample")

[ee_import_igbt_device_parameters_data.xml] ファイルを編集して内容を検査します。

edit ImportIGBTFromHitachiData.xml 

IGBT (Ideal, Switching) ブロックをクリックしてから、ee_importDeviceParameters 関数を呼び出します。

ee_importDeviceParameters("ImportIGBTFromHitachiData.xml","hitachi",gcb)

入力引数

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インポートするパラメーターの抽出元の XML ファイルの名前。

DiodeIGBT (Ideal, Switching)、または MOSFET (Ideal, Switching) ブロックをパラメーター化するには、大文字と小文字を区別する string として file を指定します。

Half-Bridge (Ideal, Switching) ブロックをパラメーター化するには、file を cell 配列 {file1,file2} として指定します。ここで、file1file2 は大文字と小文字が区別される string です。file1 は、スイッチング デバイス (IGBT または MOSFET でなければならない) をパラメーター化する XML ファイルです。file2 は、集積保護ダイオードをパラメーター化する XML ファイルです (R2024b 以降)

例: ee_importDeviceParameters("ImportIGBTFromHitachiData.xml","hitachi",gcb) は、モデル内でクリックした IGBT (Ideal, Switching) ブロックを、ImportIGBTFromHitachiData.xml ファイルから取得した Hitachi でサポートされている形式のデータでパラメーター化します。

例: ee_importDeviceParameters({"ImportIGBTFromHitachiData.xml","ImportDiodeFromHitachiData.xml"},"hitachi",gcb) は、モデル内でクリックした Half-Bridge (Ideal, Switching) ブロックを、Hitachi でサポートされている形式のデータでパラメーター化します。関数は、スイッチング デバイスのパラメーターをインポートする場合は ImportIGBTFromHitachiData.xml を使用し、集積保護ダイオードのパラメーターをインポートする場合は ImportDiodeFromHitachiData.xml を使用します。

パラメーター値をインポートする DiodeIGBT (Ideal, Switching)MOSFET (Ideal, Switching)、または Half-Bridge (Ideal, Switching) ブロックのブロック パス。

R2024a 以降

Infineon および Wolfspeed デバイス用のスイッチオン ゲート抵抗。オーム単位で指定します。

Half-Bridge (Ideal, Switching) ブロックでは、Rgon は、スイッチング デバイス (IGBT または MOSFET でなければならない) および集積保護ダイオードのスイッチオン ゲート抵抗を表します。

この引数は、"infineon" または "wolfspeed" 入力引数を指定した場合にのみ使用できます。

R2024a 以降

Infineon IGBT または Wolfspeed MOSFET 用のスイッチオフ ゲート抵抗。オーム単位で指定します。関数はこの値を使用して、IGBT (Ideal, Switching) または MOSFET (Ideal, Switching) ブロックをパラメーター化したり、スイッチング デバイスのパラメーターを Half-Bridge (Ideal, Switching) ブロックにインポートしたりします。

この引数は、"infineon" または "wolfspeed" 入力引数を指定した場合にのみ使用できます。

この関数の使用時に XML ファイル内の未使用のフィールドに関する警告を有効にするためのオプション。[true] または [false] として指定します。

ヒント

  • Infineon、Hitachi、および Wolfspeed のデータシートには、この関数でサポートされているブロックのパラメーター値がすべて指定されているわけではありません。データシートに値が指定されていない場合、関数は既定のブロック パラメーター値を使用し、値に % Parameter not set を追加します。ee_importDeviceParameters 関数を使用してパラメーター化したモデルをシミュレートし、期待した結果が得られない場合は、該当するパラメーターを調整して、ご使用のデータとの一致度を高めてください。

  • 保護ダイオードを備えた IGBT または MOSFET をパラメーター化するには、ダイオードを外部でモデル化します。ee_importDeviceParameters 関数を 2 回呼び出します。1 回は IGBT (Ideal, Switching) または MOSFET (Ideal, Switching) ブロックをパラメーター化するためで、もう 1 回は Diode ブロックをパラメーター化するためです。

  • 保護ダイオードを備えたハーフブリッジをパラメーター化するには、Half-Bridge (Ideal, Switching) ブロックの内部でダイオードをモデル化します。ee_importDeviceParameters 関数を 1 回呼び出して、スイッチング デバイスと集積保護ダイオードをパラメーター化します。

  • Infineon、Hitachi、および Wolfspeed 形式の XML ファイルは、表形式のスイッチング損失と熱モデルを使用して理想的なスイッチング デバイス モデルをパラメーター化するために使用できる情報を提供します。次のモデル化の仮定を行う場合は、ee_importDeviceParameters 関数を使用します。

    • 表形式のオン状態の I-V 曲線

    • 電荷モデルなし

    • 表形式のスイッチング損失

    • Foster または Cauer 熱ネットワーク

    これらのモデル化の仮定を変更する場合は、別の手法を使用してブロックをパラメーター化します。モデル化の仮定とパラメーター化手法の詳細については、Choose Blocks to Model Semiconductor Devicesを参照してください。

  • Wolfspeed MOSFET XML ファイルには、3 次元のスイッチオンおよびスイッチオフ損失のルックアップ テーブルの電流軸および電圧軸に負の値が含まれています。MOSFET (Ideal, Switching) ブロックは、負の電流の値のスイッチング損失が常に 0 であると仮定するため、電流の軸の負の値をサポートしません。その結果、この関数は、これらの負の軸の値と対応するスイッチオンおよびスイッチオフのエネルギー損失データを削除します。ブロックは、負の電圧軸の値の使用をサポートしますが、これらの電圧値でのスイッチング損失が常に 0 であると仮定します。 (R2025a 以降)

  • Wolfspeed MOSFET XML ファイルは、スイッチオンおよびスイッチオフ損失のルックアップ テーブルに対して異なる温度 (Tj) 軸の値を指定することがあります。MOSFET (Ideal, Switching) および Half-Bridge (Ideal, Switching) ブロックは、これらのルックアップ テーブルに対して異なる Tj 軸の値をサポートしないため、この関数は、スイッチオンおよびスイッチオフ損失のルックアップ テーブルの線形内挿を行い、同じ共通の Tj 軸が共有されるようにします。 (R2025a 以降)

  • MOSFET、ボディ ダイオード、およびスタンドアロン ダイオード部品用の Wolfspeed XML ファイルは Cauer 熱ネットワークのパラメーターを指定します。 (R2025a 以降)

  • Wolfspeed XML ファイルは、ターンオンとターンオフのゲート抵抗でそれぞれ異なるスイッチオンおよびスイッチオフ損失のルックアップ テーブルのスケーリング係数を決定する式を指定します。 (R2025a 以降)

  • MOSFET のボディ ダイオードとスタンドアロン ダイオード部品の両方の Wolfspeed XML ファイルは、現在では 0 の逆回復損失を指定します。 (R2025a 以降)

  • Wolfspeed XML ファイルがスイッチオンおよびスイッチオフ損失の計算に同じゲート抵抗値を使用する場合、ee_importDeviceParameters 関数ではそれらの計算に GateResistanceOn および GateResistanceOff の引数の値を使用します。 (R2025a 以降)

  • Wolfspeed XML ファイルが、電流ベクトルの値とともに単調増加しないオンステート電圧ルックアップ (Von(Tj,I)) の値を含んでいる場合、ee_importDeviceParameters 関数は、無効な値と、電流ベクトルの対応する要素を含むオンステート電圧低下ルックアップ テーブルの列を削除します。 (R2025a 以降)

バージョン履歴

R2021b で導入

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