テスト シーケンスの基礎
テスト シーケンスは、階層に配置されたテスト ステップで構成されます。テスト シーケンスを使用して、テスト入力を定義したり、テストをシミュレーションに応じてどのように進めるかを定義したりできます。テスト ステップには、そのステップの最初に実行されるアクションが含まれます。ステップの実行をいつ停止し、次にどのテスト ステップを実行するかを定義する遷移をテスト ステップに含めることができます。アクションおよび遷移では MATLAB® をアクション言語として使用します。テスト シーケンスは Test Sequence ブロックおよび Test Sequence エディターを使用して作成します。テスト ハーネスの入力とスケジューリングにおける Stateflow チャートの使用を参照してください。
テスト シーケンス階層
Test Sequence ブロックで定義されたテスト シーケンスには、親ステップとサブステップを含めることができます。サブステップは、親ステップがアクティブな場合のみアクティブにできます。同じ階層レベルのステップのグループで共通の遷移タイプが共有されます。テスト ステップを作成すると、そのステップは同じグループ内の他のステップの遷移オプションになります。
テスト シーケンス シナリオ
Test Sequence ブロックで複数のテスト シーケンスを定義することができます。これを "テスト シーケンス シナリオ" と呼びます。シナリオを使用することで、テスト ハーネスに複数の Test Sequence ブロックを含めずに個別のテスト シーケンスを定義できます。テスト シーケンス シナリオを実行する方法には次のものがあります。
Test Sequence エディターから単一のシナリオをアクティブにしてモデルを実行する
API コマンドを使用して単一のシナリオをアクティブにしてモデルを実行する
アクティブなシナリオをワークスペース変数で制御してモデルを実行する
カスタム テスト スクリプトを使用してモデルの実行時にシナリオをループ処理する
テスト マネージャーで反復を定義して複数のシナリオを単一のテスト ケースで実行する
テスト シーケンス シナリオの詳細と使用例については、Test Sequence エディターおよびテスト マネージャーでのテスト シーケンス シナリオの使用およびProgrammatically Create and Run Test Sequence Scenariosを参照してください。
遷移タイプ
Test Sequence ブロックで定義されたテスト シーケンスには、ステップから別のステップに遷移する方法が 2 つあります。
標準遷移: 標準遷移シーケンスを使用して、シミュレーション条件に応じて実行される一連のアクションを定義できます。標準遷移シーケンスは、最初のステップから始まり、遷移条件と次のステップに応じて進みます。ステップに複数の遷移がある場合、遷移はリストされている順序で実行されます。遷移の詳細については、テスト ステップと評価の定義を参照してください。
次のテスト シーケンスでは、boolean の出力
RedButtonInとGreenButtonInの値を設定し、各ステップがアクティブになってから 1 秒後に遷移が発生するように設定しています。
When 分解構造:
When構造シーケンスは、プログラミングのswitchステートメントに似ています。When構造シーケンスでは、モデルで発生する特定の条件に基づいてステップが有効になります。ステップ間の遷移は使用しません。タイム ステップごとに、ブロックは各ステップの条件式を順番に評価します。条件がtrueになるステップにブロックが到達すると、そのステップがアクティブになり、後続のステップは未テストのまま残ります。次の When 分解構造には、
verifyステートメントが 3 つ含まれています。信号gearの値に応じて、それぞれ異なる値と等しいときに該当するverifyステートメントがアクティブになります。詳細については、when 構造を使用したモデルのシミュレーションの検証を参照してください。