相対許容誤差
ソルバーの許容誤差計算の相対許容誤差
モデル コンフィギュレーション ペイン: ソルバー
説明
[相対許容誤差] パラメーターは、各タイム ステップでの各状態の値を基準とした、許容可能な最大の相対ソルバー誤差を指定します。相対誤差がこの許容誤差を超える場合、ソルバーはステップのサイズを縮小します。
各タイム ステップでソルバーは次のことをします。
各状態の値を計算する
各状態の計算における誤差を推定する
相対許容誤差、絶対許容誤差、および状態値を使用して各状態の許容誤差を決定する
各タイム ステップで状態ごとに考慮される許容誤差は、相対許容誤差または絶対許容誤差のいずれか大きい方の許容誤差によって決定されます。ソルバーは、相対許容誤差と状態値を乗算することで、相対許容誤差に基づいて許容誤差を計算します。
ei = reltol * |x|,
ここで、
ei は、そのタイム ステップにおける相対許容誤差に基づいた許容誤差です。
reltol は、[相対許容誤差] パラメーターに指定された値です。
x は状態値です。
ei が [絶対許容誤差] パラメーターに指定された値よりも大きい場合、相対許容誤差によってそのタイム ステップにおけるその状態の許容誤差が決定されます。絶対許容誤差が ei より大きい場合、絶対許容誤差によってそのタイム ステップにおけるその状態の許容誤差が決定されます。一般に、絶対許容誤差は状態値がゼロに近づくときに適用されます。
詳細については、可変ステップ ソルバーの許容誤差を参照してください。
ローカル ソルバーを使用するように参照モデルを構成した場合、参照モデルの [相対許容誤差] パラメーターによって、ローカル ソルバーの許容誤差計算の相対許容誤差が指定されます。 (R2025a 以降)
依存関係
このパラメーターは次の場合に有効になります。
ソルバーの [タイプ] を
[可変ステップ]に設定します。[ソルバー] パラメーターを
[離散 (連続状態なし)]以外の値に設定します。
設定
1e-3 (既定値) | auto | 正のスカラー数相対許容誤差は、各状態値のパーセンテージとして、可変ステップ ソルバーの計算精度で許可される許容誤差を示します。既定値 1e-3 は、各タイム ステップで計算された状態値が 0.1% 以内の精度でなければならないことを示します。
既定の相対許容誤差は、ほとんどのアプリケーションに適しています。相対許容誤差を小さくすると、シミュレーションが遅くなる可能性があります。
[相対許容誤差] を auto に指定すると、既定値の 1e-3 が使用されます。
ヒント
シミュレーションの精度を評価するには、相対許容誤差を 1e-4 に下げて、モデルを再度シミュレーションします。2 つのシミュレーションの結果が大幅に異なっていなければ、解は収束しています。
プログラムでの使用
パラメーター: RelTol |
| 型: string | 文字ベクトル |
| 値: 正のスカラー数 |
既定の設定: "1e-3" |
バージョン履歴
R2006a より前に導入