このページの内容は最新ではありません。最新版の英語を参照するには、ここをクリックします。
filternorm
デジタル フィルターの 2 ノルムまたは無限大ノルム
構文
L = filternorm(b,a)
L = filternorm(b,a,pnorm)
L = filternorm(b,a,2,tol)
説明
フィルターのノルムは、通常、量子化の影響を抑えるためにデジタル フィルターをスケーリングする際に使用されます。スケーリングを行うと、データをオーバーフローさせずに、フィルターの S/N 比が改善されることがよくあります。また、フィルターのインパルス応答のエネルギーの計算に 2 ノルムを使用することもできます。
L = filternorm(b,a)
では、分子係数 b
と分母係数 a
で定義されるデジタル フィルターの 2 ノルムが計算されます。
L = filternorm(b,a,pnorm)
では、デジタル フィルターの 2 ノルムまたは無限大ノルムが計算されます。ここで、pnorm
は、2 または inf
のいずれかです。
L = filternorm(b,a,2,tol)
では、指定許容誤差を tol
として、IIR フィルターの 2 ノルムが計算されます。許容誤差は、IIR の 2 ノルムの計算でのみ指定できます。この場合、pnorm
は 2 でなければなりません。tol
を指定しない場合、既定値の 10-8 になります。
例
アルゴリズム
周波数応答 H(ejω) のフィルターが与えられている場合、1 ≤ p < ∞ の Lp ノルムは以下によって与えられます。
p → ∞ の場合、L∞ ノルムは次のようになります。
p = 2 の場合、Parseval の定理により、以下のようになります。
ここで、h(n) はフィルターのインパルス応答です。インパルス応答のエネルギーは L2 の 2 乗ノルムとなります。
参考文献
[1] Jackson, L. B. Digital Filters and Signal Processing: with MATLAB Exercises. 3rd Ed. Hingham, MA: Kluwer Academic Publishers, 1996, Chapter 11.
拡張機能
バージョン履歴
R2006a より前に導入