Java クラス パスの静的パス
静的パスは、各 MATLAB® セッションの開始時に MATLAB の組み込みの Java® パスと javaclasspath.txt
ファイルから読み込まれます。静的パスは、動的 Java パスよりも Java クラスの読み込みパフォーマンスに優れています。ただし、静的パスを変更した場合は MATLAB の先起動が必要になります。
静的 Java クラス パスにファイルを追加するには、javaclasspath.txt
ファイルを作成します。手順については、javaclasspath.txt ファイルの作成を参照してください。
独自の Java クラスを開発するときは、動的 Java クラス パスにエントリを追加すると便利です。詳細については、Java クラス パスの動的パスを参照してください。
MATLAB でのクラス パスの使用方法の詳細については、Java クラス パスを参照してください。
javaclasspath.txt
ファイルの作成
javaclasspath.txt
ファイルには、各行に Java クラス フォルダーまたは JAR ファイルへの参照が格納されます。ファイルを作成するには次を行います。
javaclasspath.txt
という名前の ASCII テキスト ファイルを作成します。Java クラス フォルダーまたは JAR ファイルの名前を各行に 1 つずつ入力します。名前の形式はクラスの定義方法によって異なります。
Java パッケージで定義されたクラスについては、パッケージの追加を参照してください。
個々の
.class
ファイルで定義されたクラスについては、個々の (パッケージ化されていない) クラスの追加を参照してください。Java Archive (JAR) ファイルで定義されたクラスについては、JAR ファイル クラスの追加を参照してください。
マクロ
$matlabroot
、$arch
、および$jre_home
を使用して、クロスプラットフォーム環境におけるフォルダーの指定を簡略化します。ファイルを基本設定フォルダーに保存します。基本設定フォルダーの場所を表示するには次のように入力します。
prefdir
あるいは、
javaclasspath.txt
ファイルを MATLAB 起動フォルダーに保存します。起動フォルダーを特定するには、MATLAB を起動した直後に、コマンド ラインでpwd
と入力します。起動フォルダーのjavaclasspath.txt
ファイルに指定されているクラスは、基本設定フォルダーのファイルに指定されているクラスよりもパス内での順序が前になります。クラスが複数のフォルダーまたは jar ファイルに含まれている場合、Java では最初に見つかったものが使用されます。MATLAB を再起動します。
MATLAB では、静的クラス パスを起動時にのみ読み取ります。MATLAB の実行中に javaclasspath.txt
を編集したり .class
ファイルを変更したりした場合、それらの変更を反映するには MATLAB を再起動します。
MATLAB で javaclasspath.txt
ファイルのエントリを使用しない場合は、-nouserjavapath
オプションを指定して MATLAB を起動します。
独自の Java クラスを記述する際の動的クラス パスの使用の詳細については、Java クラス パスの動的パスを参照してください。起動フォルダーの詳細については、MATLAB 起動フォルダーを参照してください。
個々の (パッケージ化されていない) クラスの追加
個々のクラス (パッケージの一部でないクラス) を MATLAB で使用できるようにするには、.class
ファイルを含むフォルダーの絶対パスを指定します。たとえば、コンパイルされた Java クラスがファイル c:\work\javaclasses\test.class
にある場合、次のエントリを javaclasspath.txt
ファイルに追加します。
c:\work\javaclasses
パッケージの追加
パッケージを MATLAB で使用できるようにするには、パッケージ パスの "最上位フォルダーの親フォルダー" の絶対パスを指定します。このフォルダーはパッケージ名の最初の要素です。たとえば、Java クラス パッケージ com.mw.tbx.ini
のクラスがフォルダー c:\work\com\mw\tbx\ini
にある場合、次のエントリを javaclasspath.txt
ファイルに追加します。
c:\work
JAR ファイル クラスの追加
JAR ファイルには、複数の Java クラスおよびパッケージが ZIP 圧縮形式で格納されます。jar (Java Archive) ツールおよび JAR ファイルの詳細については、Java 開発ドキュメンテーションを参照してください。
JAR ファイルの内容を MATLAB で使用できるようにするには、JAR ファイルの "完全なファイル名を含む" 絶対パスを指定します。JAR ファイルを MATLAB パスに配置することもできます。
メモ
JAR ファイルについては、パスの要件が .class
ファイルおよびパッケージの要件とは異なり、ファイルの名前を指定する必要があります。
たとえば、フォルダー C:\Documents\MATLAB\
にある mylibrary.jar
という名前の JAR ファイルにメソッド package.class.mymethod(params)
が含まれているとします。
javaclasspath.txt
ファイルを編集します。cd(prefdir) edit javaclasspath.txt
ファイルの新しい行に次のテキストを追加します。
C:\Documents\MATLAB\mylibrary.jar
ファイルを保存して閉じます。
MATLAB を再起動します。
mymethod
を呼び出します。package.class.mymethod(params)