IDE を使用したエンジン アプリケーションのビルド
MATLAB® エディターを使用して、エンジン アプリケーションのコードとそれをビルドする mex コマンドを記述することができます。Microsoft® Visual Studio® または Xcode のような統合開発環境 (IDE) を使用してソース コードを記述する場合は、依然として mex コマンドを使用することができます。ただし、IDE を使用してアプリケーションをビルドするには、次のトピックのガイドラインに従ってください。
IDE の構成
統合開発環境を使用してエンジン アプリケーションをビルドするには、IDE に MATLAB でサポートされているコンパイラが必要です。サポートされているコンパイラの最新の一覧については、サポートされるコンパイラを参照してください。
エンジン アプリケーションには、エンジン ライブラリ libeng、行列ライブラリ libmx およびサポートしているインクルード ファイルを必要とします。mex コマンドを使用したビルドの際、MATLAB はこれらのファイルを検索するように設定されています。IDE でビルドを実行する場合、これらのファイルが検索されるように IDE を設定しなければなりません。これらの設定は、IDE によって異なります。製品のドキュメンテーションを参照してください。
エンジン インクルード ファイル
ヘッダー ファイルには、関数宣言と、API ライブラリでアクセスするルーチンのプロトタイプが含まれています。これらのファイルは フォルダーに存在し、Windows®、macOS、および Linux® の各システムで共通です。エンジン アプリケーションは以下のファイルを使用します。matlabroot\extern\include
engine.h— エンジン ルーチンの関数プロトタイプmatrix.h—mxArray構造体の定義および行列アクセス ルーチンの関数プロトタイプmat(オプション) —mat.hルーチンの関数プロトタイプ
IDE では、プリプロセッサのインクルード パスを次の MATLAB コマンドによって返される値に設定します。
fullfile(matlabroot,'extern','include')
エンジン ライブラリ
共有ライブラリ libeng および libmx が必要です。ファイル名はプラットフォーム固有になります。これらのライブラリの名前を IDE 構成に追加します。詳細については、IDE 製品のドキュメンテーションを参照してください。
Windows ライブラリ
以下のパス指定では、compiler を microsoft または mingw64 に置き換えます。
エンジン ライブラリ —
matlabroot\extern\lib\win64\compiler\libeng.lib行列ライブラリ —
matlabroot\extern\lib\win64\compiler\libmx.libMEX ライブラリ (オプション) —
matlabroot\extern\lib\win64\compiler\libmex.libMAT ファイル ライブラリ (オプション) —
matlabroot\extern\lib\win64\compiler\libmat.lib
Linux ライブラリ
エンジン ライブラリ —
matlabroot/bin/glnxa64/libeng.so行列ライブラリ —
matlabroot/bin/glnxa64/libmx.soMEX ライブラリ (オプション) —
matlabroot/bin/glnxa64/libmex.soMAT ファイル ライブラリ (オプション) —
matlabroot/bin/glnxa64/libmat.so
macOS ライブラリ
macos は、maca64 (Apple シリコン搭載の macOS の場合) または maci64 (Intel® 搭載の macOS の場合) に置き換えます。
エンジン ライブラリ —
matlabroot/bin/macos/libeng.dylib行列ライブラリ —
matlabroot/bin/macos/libmx.dylibMEX ライブラリ (オプション) —
matlabroot/bin/macos/libmex.dylibMAT ファイル ライブラリ (オプション) —
matlabroot/bin/macos/libmat.dylib