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GUIDE により生成されるファイル

メモ

GUIDE 環境は将来のリリースで削除される予定です。既存の GUIDE アプリは、GUIDE が削除された後も引き続き MATLAB® で動作しますが、GUIDE での編集はできません。

既存の GUIDE アプリを引き続き編集するには、将来の MATLAB リリースとの互換性維持に役立つ方法について、GUIDE の移行策を参照してください。新しいアプリを対話的に作成する場合は、代わりにApp Designer を使用したアプリ開発を参照してください。

コード ファイルと FIG ファイル

既定では、アプリをはじめて保存または実行すると、GUIDE により、以下の 2 つのファイルが保存されます。

  • 拡張子 .fig をもつ FIG ファイル。このファイルは、レイアウトや、プッシュ ボタン、座標軸、パネル、メニューなどの各コンポーネントの完全な記述情報を含みます。FIG ファイルはバイナリ ファイルであり、GUIDE でレイアウトを変更する以外の方法では、変更できません。FIG ファイルは MAT ファイルを特殊化したものです。詳細は、MAT ファイルを読み取るカスタム プログラムの作成を参照してください。

  • 拡張子 .m をもつコード ファイル。初期状態では、このファイルには動作をコントロールするコールバックの初期化コードおよびテンプレートが含まれています。一般に、コンポーネント用に記述するコールバックはこのファイルに追加します。コールバックは関数であるため、コード ファイルが MATLAB スクリプトとなることはありません。

    アプリをはじめて保存すると、コード ファイルが既定のエディターで自動的に開きます。

FIG ファイルとコード ファイルは、同じ名前でなければなりません。これら 2 つのファイルは通常、同じフォルダーにあり、それぞれレイアウトのタスクとアプリのプログラミングのタスクに対応します。レイアウト エディターでアプリをレイアウトすると、コンポーネントとレイアウトは FIG ファイルに保存されます。アプリをプログラムすると、対応するコード ファイルにコードが保存されます。

コード ファイルの構造

GUIDE により生成されるコード ファイルは、関数ファイルです。メイン関数の名前は、コード ファイルの名前と同じです。たとえば、コード ファイルの名前が mygui.m である場合、メイン関数の名前は mygui となります。ファイル内の各コールバックはそのメイン関数のローカル関数です。

GUIDE によりコード ファイルが生成される際には、各コンポーネントに対し、最も一般的に使用されるコールバックのテンプレートが自動的に含められます。またコード ファイルには、オープニング関数や出力関数のコールバックとともに、初期化コードも含まれています。アプリが希望どおりに動作するように、コンポーネントのコールバックにコードを追加する必要があります。オープニング関数コールバックと出力関数コールバックにコードを追加することもできます。コード ファイルでは、次の表に示す順番に関数が並べられます。

セクション

説明

コメント

help コマンドに応じて、コマンド ラインに表示されます。

初期化

GUIDE の初期化タスク。このコードは編集しないでください。

オープニング関数

ユーザーが UI にアクセスする前に、初期化タスクを実行します。

出力関数

オープニング関数がコントロールを返し、コントロールがコマンド ラインに返る前に、MATLAB コマンド ラインに出力を返します。

コンポーネントと Figure コールバック

ウィンドウと個々のコンポーネントの動作をコントロールします。MATLAB ソフトウェアは、コンポーネントや Figure 自身に対する特定のイベントに応じてコールバックを呼び出します。

ユーティリティ/補助関数

Figure またはコンポーネントに対するイベントに直接的には関連しないさまざまな関数を実行します。

既存のコード ファイルへのコールバック テンプレートの追加

アプリを保存すると、GUIDE によりいくつかのコールバックのテンプレートがコード ファイルに自動的に追加されます。ファイルに他のコールバックを追加したい場合は、簡単に行うことができます。

GUIDE 内では、以下のいずれかの方法を使用して、ローカル コールバック関数のテンプレートをコードに追加することができます。コールバックを追加したいコンポーネントを選択し、次のようにします。

  • マウス ボタンを右クリックして、[コールバックの表示] サブメニューから目的のコールバックを選択します。

  • [表示][コールバックの表示] から目的のコールバックを選択します。

  • コンポーネントをダブルクリックして、プロパティ インスペクターにそのプロパティを表示します。プロパティ インスペクターで、コード ファイルにインストールするコールバック名の隣にある紙と鉛筆アイコン をクリックします。

  • ツール バー ボタンでは、ツール バー エディターにおいて、[クリック時のコールバック] (プッシュ ツール ボタンの場合) の隣にある、あるいは [オン時のコールバック]、または [オフ時のコールバック] (トグル ツールの場合) の隣にある、[表示] ボタンをクリックします。

これらのいずれかの操作により、コールバック テンプレートがコード ファイルに追加、保存され、先ほど追加したコールバックの位置で編集用に開かれます。コード ファイル内の既存のコールバックを選択すると、コールバックは追加されませんが、ファイルが保存され、選択したコールバックの位置で編集用に開かれます。

詳細は、GUIDE が生成するコールバック関数とプロパティ値を参照してください。

GUIDE が生成するコールバックについて

コンポーネント用に GUIDE で生成されるコールバックは、プログラムで作成するコールバックに類似していますが、いくつか違いがあります。

  • GUIDE はコールバックを関数テンプレートとしてコード ファイル内に生成します。

    コールバックには、コールバックのタイプとコンポーネントの Tag プロパティに基づいて名前が付けられます。たとえば、togglebutton1_Callback はそのような既定のコールバックの名前です。コンポーネントの Tag を変更すると、コード ファイル内の対応するコールバックすべての名前が、新しいタグを含むように変更されます。プロパティ インスペクターを利用すると、コールバックの名前を変更したり、コールバックを他の関数で置き換えたり、あるいは完全に削除したりできます。

  • GUIDE は、コールバックに 3 つの引数を与えます。これらは常に同じ名前をもちます。

  • GUIDE が生成するコールバックに引数を追加できますが、GUIDE がそこに配置する引数の変更や削除は行わないでください。

  • GUIDE が生成するコールバックは、名前を編集したり、コンポーネントの Tag を変更することで、名前を変更できます。

  • プロパティ インスペクターからコンポーネントをクリアすれば、コンポーネントからコールバックを削除できます。この操作では、コード ファイルからは何も削除されません。

  • 複数のコンポーネントでコードの共有を可能にするために、複数のコンポーネントに対して同じコールバック関数を指定することができます。

GUIDE でコンポーネントを削除しても、このコンポーネントに含まれていたコールバックはすべてコード ファイルに残ります。他のコンポーネントがコールバックを使用していないことを確認してから、コールバックのコードを手動で削除できます。詳細については、GUIDE が生成するコールバックの名前変更と削除を参照してください。

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