lsiminfo
線形応答特性を計算
構文
説明
lsiminfo によって、応答データ [y,t] の配列から線形応答特性を計算できます。線形応答 y(t) の場合、lsiminfo は yinit および yfinal に関連する特性を計算します。ここで、yinit は初期オフセットであり、これはつまり、入力の前の値が適用されます。yfinal は応答の定常値です。
lsiminfo は、yinit = 0 および yfinal = y(t) の最後のサンプル値を使用します (これらの値を明示的に指定しない場合)。
関数は、以下のフィールドを含む構造体として特性を返します。
TransientTime— t ≥ T において、誤差 |y(t) – yfinal| ≤ SettlingTimeThreshold × emax となる最初の時間 T (ここで emax は、t ≥ 0 における最大誤差 |y(t) – yfinal|)。既定では、SettlingTimeThreshold = 0.02 (ピーク誤差の 2%) です。過渡時間によって、過渡ダイナミクスが消滅する速度が測定されます。
SettlingTime— t ≥ T において、|y(t) – yfinal| ≤ SettlingTimeThreshold × |yfinal – yinit| となる最初の時間 T。既定では、整定時間は、誤差が |yfinal – yinit| の 2% を下回ったままでいるまでの所要時間を測定します。
Peak— |y(t) – yinit| のピーク値。 (R2025a 以降)PeakTime— ピーク値が発生する時間。 (R2025a 以降)Min— y(t) の最小値。MinTime— 応答が最小値に到達するまでの所要時間。Max— y(t) の最大値。MaxTime— 応答が最大値に到達するまでの所要時間。
複素応答の場合、lsiminfo は y、yinit、および yfinal の複素数値の大きさに基づいて特性を計算します。 (R2025a 以降)
は、定常値 S = lsiminfo(y,t,yfinal)yfinal に対する線形応答の特性を計算します。この構文は、測定ノイズなどの理由から、予想される定常状態システム応答が y の最後の値とは異なることがわかっている場合に有用です。この構文では yinit = 0 を使用します。
SISO の応答の場合、t と y は、同じ長さ NS をもつベクトルです。NY 出力をもつシステムについては、NS 行 NY 列の配列として y を、NY 行 1 列の配列として yfinal を指定できます。次に lsiminfo は、NY 行 1 列の、各出力チャネルに対応する応答特性の構造体配列 S を返します。
S = lsiminfo(___,'SettlingTimeThreshold', を使用すると、整定時間および過渡時間の定義に使用されるしきい値 ST)ST を指定できます。既定値は ST = 0.02 (2%) です。この構文では、前述の任意の入力引数の組み合わせで使用できます。
