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設計範囲情報の追加
次の例は、設計範囲の情報が不十分であるために範囲解析で範囲情報を派生できない場合に、設計範囲情報を追加指定して問題を解決する方法を示しています。
ex_derived_min_max_5
モデルを開きます。MATLAB® コマンド ラインで次のように入力します。addpath(fullfile(docroot,'toolbox','fixpoint','examples')) ex_derived_min_max_5
このモデルに、モデル内のブロックに指定された設計の最小値と最大値が表示されます。
Inport ブロックの
In1
の設計範囲は[-10..20]
です。モデル内の残りのブロックに設計範囲は指定されていません。
ヒント
モデルに設計範囲を表示するには、[デバッグ] タブで [情報のオーバーレイ]、[信号のデータ範囲] を選択します。
Simulink® [アプリ] タブから [固定小数点ツール] を選択します。
固定小数点ツールの [新規] ワークフローで、
[固定小数点の反復的変換]
を選択します。固定小数点ツールの [設計対象のシステム (SUD)] で、変換するシステムとして
ex_derived_min_max_5
を選択します。[範囲の収集モード] で [派生範囲] を選択します。
[範囲の収集] ボタンをクリックします。
解析が完了すると、固定小数点ツールによって、モデル内のブロックの派生した最小値と最大値がスプレッドシートに表示されます。モデルにフィードバック ループが含まれているため、Add ブロックの出力範囲またはこの出力に接続されているブロックの出力範囲を派生させることができません。固定小数点ツールはこれらの結果を強調表示します。
問題を修正するには、フィードバック ループ内で設計の最小値と最大値を指定します。この例では、
Gain2
ブロックに対する範囲を指定します。モデルで
Gain2
ブロックをダブルクリックします。[ブロック プロパティ] ダイアログ ボックスで [信号属性] タブを選択します。
このタブで、[出力の最小値] を
-20
に、[出力の最大値] を40
に設定し、[OK] をクリックします。
前に収集された範囲をクリアし、範囲解析を再実行します。
固定小数点ツールの [新規] ワークフローで、
[範囲の収集]
を選択します。ワークフローを変更すると、ワークフローがアクティブな間に収集された範囲データがクリアされます。
[固定小数点の反復的変換]
ワークフローに戻します。範囲の収集モードとして [派生範囲] を選択します。
[範囲の収集] ボタンを再度クリックして、範囲解析を再実行します。
範囲解析では
Gain2
とIn1
に対して指定された最小値と最大値を使用して、モデル内のすべてのオブジェクトに対する範囲を派生させます。