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システム ターゲット ファイルの構成
コード生成用にモデルを構成するには、コード生成をサポートするソルバーの選択とSTF ブラウザーからのシステム ターゲット ファイルの選択の手順に従います。システム ターゲット ファイルを選択すると、実行環境の要件に適応するように他のモデル コンフィギュレーション パラメーターが変わります。次に例を示します。
コード インターフェイス パラメーター
ツールチェーンやテンプレート makefile などのビルド プロセス パラメーター
ワード サイズやバイト順などのターゲット ハードウェア パラメーター
システム ターゲット ファイルの選択後、モデル コンフィギュレーション パラメーターの設定を変更できます。
異なるコード生成の目的のために 1 つのワークフロー内で別のシステム ターゲット ファイルに切り替えることができます (ラピッド プロトタイピングと量産コード展開など)。切り替えるには、同じモデルに対して異なるコンフィギュレーション セットを設定し、アクティブなコンフィギュレーション セットを現在の操作用に切り替えます。コンフィギュレーション セットの設定方法と、アクティブなコンフィギュレーション セットの変更方法の詳細については、モデルのコンフィギュレーション セットの管理を参照してください。
コード生成をサポートするソルバーの選択
モデルを作成するには、モデル コンフィギュレーションでシステム ターゲット ファイルのコード生成と互換性のあるソルバーを指定しなければなりません。可変ステップ ソルバーによるコード生成または非ゼロの開始時間を使用するモデルをサポートするシステム ターゲット ファイルは少数です。
GRT、ERT および ERT ベースのシステム ターゲット ファイルの場合は、[タイプ] コンフィギュレーション パラメーターを
[固定ステップ]
に設定します。ラピッド シミュレーション (RSim) または S-Function (rtwsfcn) のシステム ターゲット ファイルの場合は、[タイプ] コンフィギュレーション パラメーターを
[固定ステップ]
または[可変ステップ]
に設定します。
固定ステップ ソルバーを使用してリアルタイム システム ターゲット ファイルのコードを生成するための要件の詳細については、時間ベースのスケジューリングとコード生成を参照してください。
ラピッド シミュレーション (RSim) システム ターゲット ファイルは、[ソルバーの選択] コンフィギュレーション パラメーターが [Simulink ソルバーのモジュールを使用]
に設定されているときに、非ゼロ開始時間をサポートします。他のシステム ターゲット ファイルは非ゼロ開始時間をサポートしません。コード ジェネレーターはコードを生成せず、ビルド プロセスによってエラーが生成されます。
STF ブラウザーからのシステム ターゲット ファイルの選択
ソルバーを選択した後で (コード生成をサポートするソルバーの選択を参照)、[システム ターゲット ファイル] コンフィギュレーション パラメーターの値を指定します。システム ターゲット ファイルの名前をフィールドに直接入力するか、システム ターゲット ファイル ブラウザーを使用してファイルを選択します。
システム ターゲット ファイル ブラウザーを使用するには、次を行います。
[コンフィギュレーション パラメーター] ダイアログ ボックスで、[システム ターゲット ファイル] フィールドの横にある [参照] ボタンをクリックします。ブラウザーに、利用可能なシステム ターゲット ファイルのリストが表示されます (カスタマイズを含む)。
リストから、GRT システム ターゲット ファイル (
grt.tlc
) などのファイルを選択します。選択が適用されていないことを示すために、リスト ボックスの背景は黄色になります。[適用] または [OK] をクリックします。システム ターゲット ファイル ブラウザー
また、プログラムによるシステム ターゲット ファイルの選択で説明するように、MATLAB® コードでプログラムによってシステム ターゲット ファイルを選択することもできます。
システム ターゲット ファイルの選択後、モデル コンフィギュレーション パラメーターの設定を変更できます。モデルのシステム ターゲット ファイルを選択すると、ビルド プロセス制御としてツールチェーン アプローチまたはテンプレート makefile アプローチのいずれかが選択されます。これらのアプローチの詳細については、ツールチェーン (ToolchainInfo) またはテンプレート makefile のビルド プロセスの設定を参照してください。
異なるコード生成の目的のために 1 つのワークフロー内で別のシステム ターゲット ファイルに切り換えたい場合、同じモデルに対して異なるコンフィギュレーション セットを設定します。アクティブなコンフィギュレーション セットを現在の操作用に切り換えます。この方法は、ラピッド プロトタイピングと量産コード展開を切り替える場合に有用です。コンフィギュレーション セットの設定方法と、アクティブなコンフィギュレーション セットの変更方法の詳細については、モデルのコンフィギュレーション セットの管理を参照してください。
プログラムによるシステム ターゲット ファイルの選択
Simulink® モデルはモデル全体のパラメーターとシステム ターゲット ファイルに固有のデータを "コンフィギュレーション セット" 内に格納します。すべてのコンフィギュレーション セットは、特定のシステム ターゲット ファイルの構造と関連するオプションの現在の値を定義するコンポーネントを含んでいます。Simulink では、この情報の一部が指定したシステム ターゲット ファイルから読み込まれます。古いコンフィギュレーション セットをコピーして変更するか、新しいコンフィギュレーション セットを追加し、新しいシステム ターゲット ファイルを参照して選択することにより、別のコードを生成するようにモデルを設定できます。その後、これらのセット (特定の時点でアクティブにできるのは 1 つのコンフィギュレーション セットのみです) の中からアクティブな設定を対話的に選択することができます。
システム ターゲット ファイルの選択を自動化するスクリプトはこのプロセスをエミュレートしなければなりません。
システム ターゲット ファイルをプログラミングするには、以下を実行します。
関数
getActiveConfigSet
への呼び出しによりアクティブなコンフィギュレーション セットへのハンドルを取得します。必要なシステム ターゲット ファイル、ツールチェーンまたはテンプレート makefile、
make
コマンド設定に対応した文字ベクトル変数を定義します。たとえば ERT システム ターゲット ファイルの場合、文字ベクトル'ert.tlc'
、'ert_default_tmf'
および'make_rtw'
用の変数を定義できます。関数
switchTarget
への呼び出しをもつシステム ターゲット ファイルを選択します。関数呼び出し内で、アクティブなコンフィギュレーション セットとシステム ターゲット ファイル用のハンドルを指定します。TemplateMakefile
とMakeCommand
コンフィギュレーション パラメーターをステップ 2 で作成された対応変数に設定します。
次に例を示します。
cs = getActiveConfigSet(model); stf = 'ert.tlc'; tmf = 'ert_default_tmf'; mc = 'make_rtw'; switchTarget(cs,stf,[]); set_param(cs,'TemplateMakefile',tmf); set_param(cs,'MakeCommand',mc);
プログラムによるシステム ターゲット ファイルの選択の詳細については、switchTarget
を参照してください。
カスタム システム ターゲット ファイルの開発
外部コードまたはオペレーティング環境とインターフェイスする独自のシステム ターゲット ファイルを作成できます。
カスタム システム ターゲット ファイルをシステム ターゲット ファイル ブラウザーに表示し、関連するコントロールを表示する方法の詳細については、カスタムのターゲットとその説明で参照されているトピックを参照してください。
参考
getActiveConfigSet
| switchTarget