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Autocorrelation LPC

N 次の前方線形予測子の係数の決定

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ライブラリ:
DSP System Toolbox / Estimation / Linear Prediction

説明

Autocorrelation LPC ブロックでは、最小二乗的に予測誤差を最小にすることで、長さ M の入力チャネル u ごとの時系列について、"N ステップの前方線形予測子" の係数が決定されます。線形予測子は、現在と過去の入力から、シーケンス内の次の値を予測する FIR フィルターです。この手法は、フィルター設計、音声符号化、スペクトル解析、およびシステム同定に応用されます。

Autocorrelation LPC ブロックは、多項式係数または反射係数、あるいはその両方で各チャネルの予測誤差を出力することができます。また、各チャネルの予測誤差パワーも出力できます。

例

Estimate Data Series Using Forward Linear Predictor

Use the Autocorrelation LPC block to estimate the future values of signal.

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端子

入力

Input 1 — 入力配列

方向性をもたないベクトル | 列ベクトル | 行列

入力 u は方向性をもたないベクトル、列ベクトル、または行列として指定します。行ベクトルは有効な入力ではありません。ブロックは、M 行 N 列の行列入力を長さ M の N 個のチャネルとして扱います。

データ型: single | double

出力

A — 多項式係数

列ベクトル | 行列

[出力] パラメーターを [A] または [A and K] に設定した場合に生成される多項式係数。各入力チャネルで、ポート A は、入力時系列内の次の値 û_M+1 を予測する N 次移動平均 (MA) の線形過程を含む (N + 1) 行 1 列の列ベクトル a = [1 a₂ a₃ ... a_N+1]^T を出力します。

$${\widehat{u}}_{M+1}=-\left(a_2{u}_M\right)-\left(a_3{u}_{M-1}\right)-\mathrm{...}-\left(a_{N+1}{u}_{M-N+1}\right)$$

依存関係

ポート A を有効にするには、[出力] を [A] または [A and K] に設定します。

データ型: single | double

K — 反射係数

列ベクトル | 行列

[出力] パラメーターが [K] または [A and K] に設定されている場合に生成される反射係数。各入力チャネルで、ポート K は要素が予測誤差の反射係数である、長さ N の列ベクトルを出力します。

依存関係

ポート K を有効にするには、[出力] を [A] または [A and K] に設定します。

データ型: single | double

P — 予測誤差パワー

ベクトル

ポート P で、入力チャネルの数と同じ長さのベクトルとして出力された予測誤差パワー。

依存関係

ポート P を有効にするには、[予測誤差パワー (P) を出力] パラメーターを選択します。

データ型: single | double

パラメーター

出力 — 予測係数のタイプ

A (既定値) | A and K | K

ブロックから出力される予測係数のタイプを指定します。ブロックは、多項式係数 (A)、反射係数 ([K])、またはその両方 ([A and K]) を出力できます。

[出力] を [A and K] に設定した場合、ブロックはポート A および K を有効にし、チャネルごとにそれぞれの予測係数のセットを出力します。

予測誤差パワー (P) を出力 — 出力予測誤差パワー

off (既定値) | on

このパラメーターを選択すると、出力予測誤差パワーを出力する、出力ポート P が有効になります。

入力次元から予測次数を継承 — 入力次元から予測次数を継承

off (既定値) | on

このパラメーターを選択すると、予測次数 N を入力の次元から継承します。

予測次数 (N) — 予測次数

1 (既定値) | スカラー

予測次数 N を指定します。N は、入力チャネルの長さより小さい値のスカラーでなければなりません。そうでない場合、ブロックはエラーを生成します。

依存関係

このパラメーターは、[入力次元から予測次数を継承] パラメーターを選択していない場合にのみ表示されます。

ブロックの特性

データ型	double | single
直達	いいえ
多次元信号	いいえ
可変サイズの信号	いいえ
ゼロクロッシング検出	いいえ

アルゴリズム

Autocorrelation LPC ブロックでは、次の最小二乗の解が計算されます。

$$\underset{i\in {\Re }^n}{\min }\Vert U\tilde{a}-b\Vert$$

ここで、$$\Vert \cdot \Vert$$ は 2 ノルムを示し、また

$$U=\left[\begin{array}{cccc}{u}_1& 0& \cdots & 0\\ u_2& u_1& \ddots & ⋮\\ ⋮& u_2& \ddots & 0\\ ⋮& ⋮& \ddots & u_1\\ ⋮& ⋮& ⋮& u_2\\ ⋮& ⋮& ⋮& ⋮\\ u_M& ⋮& ⋮& ⋮\\ 0& \ddots & ⋮& ⋮\\ ⋮& \ddots & \ddots & ⋮\\ 0& \cdots & 0& u_M\end{array}\right],\text{}\text{}\tilde{a}=\left[\begin{array}{c}{a}_2\\ ⋮\\ a_{n+1}\end{array}\right],b=\left[\begin{array}{c}{u}_2\\ u_3\\ ⋮\\ u_M\\ 0\\ ⋮\\ 0\end{array}\right]$$

正規方程式を介して、次の最小二乗問題を解くと、

$$U^{\ast }U\tilde{a}=U^{\ast }b$$

次の方程式系に導かれます。

$$\left[\begin{array}{cccc}{r}_1& r_2^{\ast }& \cdots & r_n^{\ast }\\ r_2& r_1& \ddots & ⋮\\ ⋮& \ddots & \ddots & r_2^{\ast }\\ r_n& \cdots & r_2& r_1\end{array}\right]\left[\begin{array}{c}{a}_2\\ a_3\\ ⋮\\ a_{n+1}\end{array}\right]=\left[\begin{array}{c}-r_2\\ -r_3\\ ⋮\\ -r_{n+1}\end{array}\right]$$

ここで、r = [r₁ r₂ r₃ ... r_n+1]^T は、Autocorrelation ブロックを使用して計算された u に対する自己相関の推定で、* は複素共役転置を示します。正規方程式は、Levinson-Durbin ブロックによる O(n²) の演算で解かれます。

LPC 問題の解は、スペクトル推定のユール・ウォーカー AR 法に非常に密接に関連していることに注意してください。その場合、上記の正規方程式はユール・ウォーカー AR 方程式と呼ばれます。

参照

[1] Haykin, S. Adaptive Filter Theory. 3rd ed. Englewood Cliffs, NJ: Prentice Hall, 1996.

[2] Ljung, L. System Identification: Theory for the User. Englewood Cliffs, NJ: Prentice Hall, 1987. Pgs. 278-280.

[3] Proakis, J. and D. Manolakis. Digital Signal Processing. 3rd ed. Englewood Cliffs, NJ: Prentice-Hall, 1996.

拡張機能

C/C++ コード生成

Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

生成されたコードは特定の条件下で関数 memcpy または関数 memset (string.h) に依存します。

バージョン履歴

R2006a より前に導入

参考

関数

• lpc

ブロック

• Autocorrelation | Levinson-Durbin | Yule-Walker Method