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lla2eci

測地緯度、経度、高度（LLA）座標を地球中心慣性（ECI）座標に変換します

構文

position = lla2eci(lla,utc)

position = lla2eci(lla,utc,reduction)

position = lla2eci(lla,utc,reduction,deltaAT)

position = lla2eci(lla,utc,reduction,deltaAT,deltaUT1)

position = lla2eci(lla,utc,reduction,deltaAT,deltaUT1,polarmotion)

position = lla2eci(lla,utc,reduction,deltaAT,deltaUT1,polarmotion,Name,Value)

説明

position = lla2eci(lla,utc) は、測地緯度、経度、高度(LLA) 座標を M 行 3 列の配列として地球中心慣性 (ECI) 位置座標に変換します。変換は、指定した協定世界時(UTC) に基づいて行われます。

position = lla2eci(lla,utc,reduction) は、測地緯度、経度、高度(LLA) 座標を M 行 3 列の配列として地球中心慣性 (ECI) 位置座標に変換します。変換は、指定された削減方法と、指定した協定世界時(UTC) に基づいて行われます。

position = lla2eci(lla,utc,reduction,deltaAT) は、deltaAT として指定した国際原子時と UTC の差を使用して、ECI 座標を計算します。

position = lla2eci(lla,utc,reduction,deltaAT,deltaUT1) は、deltaUT1 として指定した UTC と世界時(UT1) の差を計算に使用します。

position = lla2eci(lla,utc,reduction,deltaAT,deltaUT1,polarmotion) は計算に極移動polarmotion を使用します。

position = lla2eci(lla,utc,reduction,deltaAT,deltaUT1,polarmotion,Name,Value) は、1 つ以上の名前と値のペアの引数によって指定された追加オプションを使用します。

例

UTC を使用して位置を ECI 座標に変換する

2010 年 1 月 17 日 10:20:36 UTC の LLA 座標 (北緯 6 度、西経 75 度、高度1000 メートル) から位置を ECI 座標に変換します。

position=lla2eci([6 -75 1000],[2010 1 17 10 20 36])

position = 1×3
106 ×

   -6.0744   -1.8289    0.6685

UTCを使用して位置をLLA座標に変換する

2010/01/17 10:20:36 UTC の ECI 座標 -6.07 -1.28 0.66]*1e6 から位置を LLA 座標に変換します。

lla=eci2lla([-6.07 -1.28 0.66]*1e6,[2010 1 17 10 20 36])

lla = 1×3
105 ×

    0.0001   -0.0008   -1.3940

UTCと縮小法IAU-76/FK5を使用して位置をECI座標に変換する

この例では、2000 年 12 月 1 日 4:52:12.4 UTC の LLA 座標 (南 55 度、西 75 度、高度500 メートル) から位置を ECI 座標に変換する方法を示します。極運動などのオプションの引数も含め、すべての引数を指定します。

position = lla2eci([-55 -75 500],[2000 1 12 4 52 12.4],...
'IAU-76/FK5',32,0.234,[-0.0682e-5 0.1616e-5],...
'dNutation',[-0.2530e-6 -0.0188e-6],...
'flattening',1/290,'RE',60000)

position = 1×3
104 ×

   -1.1358    3.2875   -4.9333

入力引数

lla — 緯度、経度、高度（LLA）座標

M 行 3 列の配列

緯度、経度、高度(LLA) 座標は、それぞれ度、度、メートル単位の測地経緯度の M 行 3 列の配列として指定されます。緯度と経度の値は任意の値にすることができます。ただし、緯度値が +90 および -90 の場合、極の特異性により予期しない値が返される可能性があります。

utc — 協定世界時

1行6列の配列 | M 行 6 列の行列

関数が変換を計算する対象となる、年、月、日、時、分、秒の順序の協定世界時(UTC) を次のいずれかとして指定します。

• 年の値には、2013 など、1 より大きい整数の double 値を入力します。

• 月の値には、1 から 12 の範囲内の 0 より大きい整数の double 値を入力します。

• 時間の値には、1 から 24 の範囲内の 0 より大きい整数の double 値を入力します。

• 時間の値には、1 から 60 の範囲内の 0 より大きい整数の double 値を入力します。

• 分と秒の値には、1 から 60 の範囲内の 0 より大きい整数の double 値を入力します。

これらの値は、次のいずれかの形式で指定します。

• 1行6列の配列

  UTC 値の 1 行 6 列の配列を指定します。

• M 行 6 列の行列

  UTC 値の M 行 6 列の配列を指定します。ここで、M は計算する変換行列の数です。各行は 1 セットの UTC 値に対応します。

これは、UTC 値の 1 行 6 列の配列です。

例: [2000 1 12 4 52 12.4]

これは UTC 値の M 行 6 列の配列で、M は 2 です。

例: [2000 1 12 4 52 12.4;2010 6 5 7 22 0]

データ型: double

reduction — 削減方法

'IAU-2000/2006' (既定値) | 'IAU-76/FK5'

座標変換を計算するための削減方法。次のいずれかとして指定します。

• 'IAU-76/FK5'

  国際天文学連合 (IAU)-76/第 5 基本カタログ (FK5) (IAU-76/FK5) 参照システムを使用して計算を削減します。変換の参照座標系が FK5 の場合は、この削減方法を選択します。この削減では、'dNutation' の名前と値のペアを使用できます。

  メモ

  この方法では、IAU 1976 の歳差運動モデルと IAU 1980 の章動理論を使用して計算を削減します。このモデルと理論はもはや最新ではありませんが、ソフトウェアは既存の実装に対してこの削減方法を提供します。この削減方法が使用する極運動近似のため、lla2eci は極運動近似により直交しない座標変換を実行します。

• 'IAU-2000/2006'

  国際天文学連合 (IAU)-2000/2005 参照システムを使用して計算を削減します。変換の基準座標系が IAU-2000 の場合は、この削減方法を選択します。この削減方法では、P03 歳差運動モデルを使用して計算を削減します。この削減では、'dCIP' の名前と値のペアを使用できます。

deltaAT — 国際原子時とUTCの違い

M行1列のゼロ配列（デフォルト） | スカラー | 1 次元配列

関数が座標変換を計算する国際原子時(TAI) と UTC の差 (秒単位)。

• スカラー

  1 つの方向余弦または変換行列を計算するには、1 つの差分時間値を指定します。

• 1 次元配列

  M 要素を持つ 1 次元配列を指定します。ここで、M は ECI 座標の数です。各行は 1 セットの ECI 座標に対応します。

TAI と UTC の差として 32 秒を指定します。

例: 32

データ型: double

deltaUT1 — UTCと世界時（UT1）の違い

M行1列のゼロ配列（デフォルト） | スカラー | 1 次元配列

関数が座標変換を計算する、UTC と世界時(UT1) の差 (秒単位)。

• スカラー

  ECI 座標を計算するには、差分時間値を 1 つ指定します。

• 1 次元配列

  M 要素の差分時間値を持つ 1 次元配列を指定します。ここで、M は ECI 座標の数です。各行は 1 セットの ECI 座標に対応します。

UTC と UT1 の差として 0.234 秒を指定します。

例: 0.234

データ型: double

polarmotion — 極移動

M行2列のゼロ配列（デフォルト） | 1行2列の配列 | M 行 2 列の配列

x 軸と y 軸に沿った地殻の動きによる地球の極移動(ラジアン)。

• 1行2列の配列

  1 つの ECI 座標を変換するには、極移動値の 1 行 2 列の配列を指定します。

• M 行 2 列の配列

  極移動値の M 行 2 列の配列を指定します。ここで、M は変換する ECI 座標の数です。各行は 1 セットの UTC 値に対応します。

例: [-0.0682e-5 0.1616e-5]

データ型: double

名前と値の引数

オプションの引数のペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN として指定します。ここで、Name は引数名で、Value は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後に指定しなければなりませんが、ペアの順序は重要ではありません。

R2021a より前では、コンマを使用して名前と値をそれぞれ区切り、Name を引用符で囲みます。

例: 'dNutation',[-0.2530e-6 -0.0188e-6]

dNutation — 経度（dDeltaPsi）と黄道傾斜角（dDeltaEpsilon）の調整

M行2列のゼロ配列（デフォルト） | M 行 2 列の配列

経度 (dDeltaPsi) と黄道傾斜角(dDeltaEpsilon) の調整。ラジアンで指定され、dNutation と M 行 2 列の配列で構成されるコンマ区切りのペアです。この名前と値のペアは、IAU-76/FK5 削減で使用できます。

履歴値については、国際地球回転・基準系サービス Web サイト (https://www.iers.org) を参照し、Earth Orientationデータのデータ/製品ページに移動してください。

• M 行 2 列の配列

  調整値の M 行 2 列の配列を指定します。ここで、M は変換する LLA 座標の数です。各行は、経度と黄道傾斜角の値の 1 セットに対応します。

データ型: double

dCIP — 中間基準座標系の天の極（CIP）の位置の調整

M行2列のゼロ配列（デフォルト） | M 行 2 列の配列

天体中間極 (CIP) の位置の調整 (ラジアン単位)。dCIP と M 行 2 列の配列で構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。この位置 (dDeltaX、dDeltaY) は、x 軸と y 軸に沿っています。この議論は、IAU-200/2006 の削減で使用できます。デフォルトでは、この関数は M 行 2 列のゼロの配列を想定します。

履歴値については、国際地球回転・基準系サービス Web サイト (https://www.iers.org) を参照し、Earth Orientationデータのデータ/製品ページに移動してください。

• M 行 2 列の配列

  位置調整値の M 行 2 列の配列を指定します。ここで、M は変換する LLA 座標の数です。各行は、dDeltaX 値と dDeltaY 値の 1 セットに対応します。

例: 'dcip',[-0.2530e-6 -0.0188e-6]

データ型: double

flattening — カスタム楕円体惑星

1行1列の配列

平坦化によって定義されたカスタム楕円体惑星。

例: 1/290

データ型: double

re — カスタム惑星楕円体半径

1行1列の配列

カスタム惑星楕円体半径（メートル単位）。

例: 60000

データ型: double

バージョン履歴

R2014a で導入

参考

dcmeci2ecef | ecef2lla | eci2lla | geoc2geod | geod2geoc | lla2ecef