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nrCarrierConfig

キャリア構成パラメーター

R2019b 以降

説明

nrCarrierConfig オブジェクトは、TS 38.211 の Sections 4.2、4.3、4.4 [1]の定義に従って、特定の OFDM numerology のキャリア構成パラメーターを設定します。

オブジェクトは、キャリアのサブキャリア間隔、帯域幅、および共通リソース ブロック 0 (CRB 0) のサブキャリア 0 の中心である点 A からのオフセット パラメーターを定義します。60 kHz のサブキャリア間隔については、ノーマル サイクリック プレフィックスまたは拡張サイクリック プレフィックスを指定できます。このオブジェクトの読み取り専用プロパティは、キャリア リソース グリッドの時間領域の次元を表します。オブジェクトは既定で 52 個のリソース ブロック (RB) と 15 kHz のサブキャリア間隔に対応する 10 MHz のキャリアを指定します。現在のスロット番号とフレーム番号を指定することにより、スロット指向の処理でオブジェクトを使用できます。

作成

説明

carrier = nrCarrierConfig は、既定のプロパティを使用して、キャリア構成オブジェクトを作成します。

carrier = nrCarrierConfig(Name,Value) は、1 つ以上の名前と値のペアの引数を使用してプロパティを指定します。各プロパティを引用符で囲みます。たとえば、'SubcarrierSpacing',30,'NSizeGrid',273 は、273 個の RB と 30 kHz のサブキャリア間隔に対応する 100 MHz のキャリアを指定します。指定していないプロパティは既定値になります。

プロパティ

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物理レイヤーのセル ID。0 ~ 1007 の整数として指定します。

データ型: double

キャリアのすべてのチャネルおよび基準信号の kHz 単位のサブキャリア間隔。153060120240480、または 960 として指定します。

データ型: double

サイクリック プレフィックス長。次のオプションのいずれかとして指定します。

  • 'normal' — この値を使用して、ノーマル サイクリック プレフィックスを指定します。このオプションは、スロット内の 14 個の OFDM シンボルに対応します。

  • 'extended' — この値を使用して、拡張サイクリック プレフィックスを指定します。このオプションは、スロット内の 12 個の OFDM シンボルに対応します。TS 38.211 の Section 4.2 で規定されている numerology では、拡張サイクリック プレフィックス長が 60 kHz のサブキャリア間隔にのみ適用されます。

データ型: char | string

キャリア リソース グリッド内の RB の数。1 ~ 275 の整数として指定します。既定値の 52 は、SCS が 15 kHz である 10 MHz キャリアの RB の最大数に対応します。

データ型: double

CRB 0 に関連するキャリア リソース グリッドの開始位置。0 ~ 2199 の整数として指定します。このプロパティは、上位レイヤーのパラメーター "offsetToCarrier" です。

データ型: double

スロット番号。非負の整数として指定します。NSlot には、フレームごとのスロット数よりも大きい値を設定できます。たとえば、MATLAB® シミュレーションで送信ループ カウンターを使用してこの値を設定できます。この場合、呼び出しコードでプロパティ値がフレームごとのスロット数を法としていることを確認しなければならない場合があります。

データ型: double

システム フレーム番号。非負の整数として指定します。NFrame には、最大フレーム数 1023 より大きい値を設定できます。たとえば、MATLAB シミュレーションで送信ループ カウンターを使用してこの値を設定できます。この場合、呼び出しコードでプロパティ値が 1024 を法としていることを確認しなければならない場合があります。

データ型: double

R2023b 以降

FR1 の共有スペクトル チャネル アクセスの操作で使用するためのセル内ガード バンド。次のオプションのいずれかとして指定します。

  • 非負の整数から成る NGB 行 2 列の行列 — NGB はガード バンドの数です。各行はガード バンドを定義します。最初の列は CRB 0 を基準としたガード バンドの開始位置を指定し、2 番目の列はガード バンドのサイズを RB 単位で定義します。

  • nrIntraCellGuardBandsConfig オブジェクトの cell 配列 — SubcarrierSpacing オブジェクト プロパティと同じサブキャリア間隔をもつガード バンド構成のみが適用できます。

既定値 [] は、セル内ガード バンドが設定されていないこと、つまりすべてのリソースが利用可能であることを示します。

このプロパティは、TS 38.331[2]の上位レイヤーのパラメーター "IntraCellGuardBandsPerSCS" に対応します。

この プロパティ は読み取り専用です。

スロットごとの OFDM シンボルの数。ノーマル サイクリック プレフィックスの場合は 14、拡張サイクリック プレフィックスの場合は 12 として返されます。オブジェクトは CyclicPrefix プロパティに基づいてこのプロパティを設定します。

データ型: double

この プロパティ は読み取り専用です。

1 ms サブフレームごとのスロット数。12481632、または 64 として返されます。オブジェクトは、SubcarrierSpacing プロパティの値 153060120240480、および 960 にそれぞれ基づいてこのプロパティを設定します。

データ型: double

この プロパティ は読み取り専用です。

10 ms フレームごとのスロット数。10204080160320、または 640 として返されます。オブジェクトは、SubcarrierSpacing プロパティの値 153060120240480、および 960 にそれぞれ基づいてこのプロパティを設定します。

データ型: double

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既定のプロパティを使用してキャリア構成オブジェクトを作成します。このオブジェクトは、10 MHz のキャリアに対応します。

carrier = nrCarrierConfig;

既定のプロパティを使用して CSI-RS 構成オブジェクトを作成します。

csirs = nrCSIRSConfig;

single データ型の CSI-RS シンボルを生成します。

[sym,info_sym] = nrCSIRS(carrier,csirs,'OutputDataType','single');

CSI-RS のリソース エレメント インデックスを生成します。

[ind,info_ind] = nrCSIRSIndices(carrier,csirs);

スロット番号に 10 を指定して、キャリア構成オブジェクトを作成します。

carrier = nrCarrierConfig('NSlot',10);

2 つの周期リソースについて CSI-RS リソース構成オブジェクトを作成します。行番号 35、シンボル位置 139、およびサブキャリア位置 64 で、1 つの NZP リソースと 1 つの ZP リソースをそれぞれ指定します。両方のリソースについて、周期性を 5、オフセットを 1、密度を 'one' に設定します。

csirs = nrCSIRSConfig;
csirs.CSIRSType = {'nzp','zp'};
csirs.CSIRSPeriod = {[5 1],[5 1]};
csirs.RowNumber = [3 5];
csirs.Density = {'one','one'};
csirs.SymbolLocations = {13,9};
csirs.SubcarrierLocations = {6,4};

キャリア構成、CSI-RS リソース構成、および出力フォーマットの名前と値のペアの引数を指定して、CSI-RS シンボルとインデックスを生成します。シンボルとインデックスのフォーマットを確認します。

[sym,info_sym] = nrCSIRS(carrier,csirs, ...
                'OutputResourceFormat','cell')
sym=1×2 cell array
    {0x1 double}    {0x1 double}

info_sym = struct with fields:
      ResourceOrder: [2 1]
           KBarLBar: {{1x1 cell}  {1x2 cell}}
    CDMGroupIndices: {[0]  [0 1]}
             KPrime: {[0 1]  [0 1]}
             LPrime: {[0]  [0]}

[ind,info_ind] = nrCSIRSIndices(carrier,csirs, ...
                'IndexStyle','subscript','OutputResourceFormat','cell')
ind=1×2 cell array
    {0x3 uint32}    {0x3 uint32}

info_ind = struct with fields:
      ResourceOrder: [2 1]
           KBarLBar: {{1x1 cell}  {1x2 cell}}
    CDMGroupIndices: {[0]  [0 1]}
             KPrime: {[0 1]  [0 1]}
             LPrime: {[0]  [0]}

生成された出力が、指定した csirs.CSIRSType インデックスで、最初に ZP の CSI-RS リソース、次に NZP の CSI-RS リソースの順になっていることを確認します。

info_sym.ResourceOrder
ans = 1×2

     2     1

info_ind.ResourceOrder
ans = 1×2

     2     1

参照

[1] 3GPP TS 38.211. “NR; Physical channels and modulation.” 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network.

[2] 3GPP TS 38.331. “NR; Radio Resource Control (RRC) protocol specification.” 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network.

拡張機能

C/C++ コード生成
MATLAB® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

バージョン履歴

R2019b で導入

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