マンハッタンカレッジ、化学工学部の学生向けに MATLAB を使用した制御室体験を提供
主な成果
- 化学工学部の学生が業界で求められるスキルを習得
- 制御室のセットアップにより、学生はさまざまな工学的役割を体験可能
- 遠隔実験授業から、他の教員がオンライン実験授業を実施する際のテンプレートを提供
実験授業は、化学工学部の学生が業界で求められるスキルを習得するうえで欠かせません。マンハッタンカレッジでは、Aravind Suresh 博士が物理化学工学の実験授業に遠隔操作を取り入れ、実際のプラントでの作業を疑似的に行えるようにしました。博士は、MATLAB® App Designer を使用して、学生が実務経験を積みながら実験装置を操作できるカスタムアプリを設計しました。
このアプリを使うと、学生は、酸素を多く含む流れと窒素を多く含む流れに空気を分離するよう設計されたガス透過実験を、遠隔操作で行うことができます。学生のうち一人が "現場" に常駐し、他の学生は "制御室" で実験を行います。学生は実験中に、現場エンジニアと制御室エンジニアの両方の役割を交代で担当します。
このアプリは、Modbus® プロトコルと Industrial Communication Toolbox™ を使用して、プログラマブル ロジック コントローラー (PLC) 経由でほとんどの機器と直接通信するようにプログラムされています。アプリで取得したデータ (温度、圧力、バルブの開閉や開度、酸素濃度など) は、アプリ内の表にリアルタイムで表示され、同時に Excel ファイルにも記録されます。酸素濃度はグラフでも表示されますが、モル流量、物質収支、N2 選択性、N2 回収率など、その他はすべて、Excel® ファイルに記録された生データを使用して学生が計算します。
MATLAB App Designer を使用した別の取り組みとして、Suresh 博士は、2023 年春に化学工学実験コースを受講する 4 年生に、フロースルー管実験用のアプリを作成して学期末に発表するという課題を出しました。採用されたアプリは File Exchange で公開され、他の教員や学生が仮想アプリを使用して物理実験を体験できるようになる予定です。