separateUnits

式から単位を分離する

構文

[Data,Units] = separateUnits(expr)

Data = separateUnits(expr)

説明

[Data,Units] = separateUnits(expr) は、Units のシンボリック式 expr および Data の残り expr のシンボリック単位を返します。

Data = separateUnits(expr) は、expr からシンボリック単位を削除し、残りを返します。

例

単位と式を分離する

separateUnits の 2 つの出力引数を用意して、式 10*t*u.m/u.s から単位を分離します。ここで u = symunit です。

u = symunit;
syms t
speed = 10*t*u.m/u.s;
[Data,Units] = separateUnits(speed)

Data = $$10\hspace{0.17em}t$$

Units = 
$$\frac{\mathrm{m}\mathrm{"meter\; -\; a\; physical\; unit\; of\; length."}}{\mathrm{s}\mathrm{"second\; -\; a\; physical\; unit\; of\; time."}}$$

1 つの出力引数が提供される場合は、単位が削除された式のみが返されます。

Data = separateUnits(speed)

Data = $$10\hspace{0.17em}t$$

互換性がある単位の分離

同じ単位に変換できる、互換性がある単位が入力に含まれている場合、separateUnits は変換を実行して分離した結果を返します。次元が同じ場合、単位には互換性があります (ただし、換算係数が 1 であるとは限りません)。

2*u.m + 30*u.cm + 12*u.in から単位を分離します。単位が異なっている場合でも、separateUnits はそれらを同じ単位に変換して分離した結果を返します。

u = symunit;
[Data,Units] = separateUnits(2*u.m + 30*u.cm + 12*u.in)

Data = 
$$\frac{1628}{625}$$

Units = $$\mathrm{m}\mathrm{"meter\; -\; a\; physical\; unit\; of\; length."}$$

入力引数

expr — 入力

数値 | ベクトル | 行列 | 多次元配列 | シンボリック数 | シンボリック変数 | シンボリック ベクトル | シンボリック行列 | シンボリック方程式 | シンボリック多次元配列 | シンボリック関数 | シンボリック式

入力。数値、ベクトル、行列、多次元配列、シンボリック数、シンボリック変数、シンボリック ベクトル、シンボリック行列、シンボリック方程式、シンボリック多次元配列、シンボリック関数、またはシンボリック式として指定します。

expr とは異なる単位で数量を加算または減算する場合、それらの単位には互換性がなければなりません。次元が同じ場合、単位には互換性があります。例については、互換性がある単位の分離を参照してください。

出力引数

Data — 単位を削除した後の式

数値 | ベクトル | 行列 | 多次元配列 | シンボリック数 | シンボリック変数 | シンボリック ベクトル | シンボリック行列 | シンボリック方程式 | シンボリック多次元配列 | シンボリック関数 | シンボリック式

単位を除去した後の式。数値、ベクトル、行列、多次元配列、シンボリック数、シンボリック変数、シンボリック ベクトル、シンボリック行列、シンボリック方程式、シンボリック多次元配列、シンボリック関数、またはシンボリック式として返されます。

Units — 入力からの単位

シンボリック単位

入力からの単位。シンボリック単位として返されます。

ヒント

• 式に非互換の単位があると、separateUnits でエラーが発生します。単位が長さや時間といった同じ次元を持たない場合、その単位は非互換です。

  たとえば、以下のコードはエラーになります。

  u = symunit;
  [Data,Units] = separateUnits(2*u.m + 3*u.s)

  入力内の単位を返すには、代わりに findUnits を使用します。

  Units = findUnits(2*u.m + 3*u.s)

  Units = 
  [[m], [s]]

バージョン履歴

R2017a で導入

R2022b: separateUnits は単位を分離した後の単純化された式を返す

R2022b 以降、separateUnits は単位を分離した後の単純化された式を返します。たとえば、式 expr から単位を分離し、残りの式を Data として返し、単位を Units として返します。

u = symunit;
syms t tau;
t_s = t*u.s;
t_0 = 0.01*u.s;
tau_s = tau*u.s;
a = 2*u.V;
b = 6*u.V;
expr = a + b*exp(-(t_s-t_0)/tau_s)
[Data,Units] = separateUnits(expr)

expr = 
2*[V] + 6*exp((((1/100)*[s] + (-t)*[s])/tau)*(1/[s]))*[V] 
 
Data = 
6*exp(-(100*t - 1)/(100*tau)) + 2

Units = 
[V]

以前のリリースでは、separateUnits は単純化されていない式 Data = 6*exp((((1/100)*[s] - t*[s])/tau)*(1/[s])) + 2 を返します。

参考

checkUnits | findUnits | isUnit | newUnit | symunit | str2symunit | symunit2str | unitConversionFactor

トピック

• 測定単位のチュートリアル
• 単位変換と単位系
• 単位と単位系の一覧

外部の Web サイト

• The International System of Units (SI)