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newUnitSystem

説明

newUnitSystem(name,baseUnits) は、名前 name、基本単位 baseUnits の新しい単位系を定義します。これで、rewrite を使って単位を新しい単位系に変換できます。既定では、使用可能な単位系は SI、CGS および US です。すべての単位系については、単位系の一覧を参照してください。

newUnitSystem(name,baseUnits,derivedUnits) は組立単位 derivedUnits をさらに指定します。

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単位系は、量を表現するための単位の集合です。新しい単位系を定義する最も簡単な方法は、SICGS、または US などの既定の単位系を変更することです。

baseunits を使用して基本単位を取得して、subs を使用してそれらを変更し、SI を修正して長さにキロメートルを、時刻に時間を使用します。

u = symunit;
SIUnits = baseUnits('SI')
SIUnits =
[ [kg], [s], [m], [A], [cd], [mol], [K]]
newUnits = subs(SIUnits,[u.m u.s],[u.km u.hr])
newUnits =
[ [kg], [h], [km], [A], [cd], [mol], [K]]

メモ

baseUnits という名前の変数を定義しないでください。この変数を定義すると、関数 baseUnits へのアクセスが妨げられます。

新しい基本単位を使用して、新しい単位系 SI_km_hr を定義します。

newUnitSystem('SI_km_hr',newUnits)
ans = 
    "SI_km_hr"

5 メートル毎秒を SI_km_hr 単位系で書き換えます。期待したとおり、結果はキロメートルと時間で表されます。

rewrite(5*u.m/u.s,'SI_km_hr')
ans =
18*([km]/[h])

基本単位と組立単位を直接指定することで、新しい単位系を指定します。単位系は最大 7 つの基本単位で構成されます。詳細は、単位系を参照してください。

基本単位であるグラム、時間、メートル、アンペア、カンデラ、モル、および摂氏で、新しい単位系を定義します。組立単位キロワット、ニュートン、およびボルトを指定します。

u = symunit;
sysName = 'myUnitSystem';
bunits = [u.g u.hr u.m u.A u.cd u.mol u.Celsius];
dunits = [u.kW u.N u.V];
newUnitSystem(sysName,bunits,dunits)
ans = 
    "myUnitSystem"

2000 ワットを新しい単位系で書き換えます。既定の設定では rewrite は基本単位を使用しますが、これは読みにくい場合があります。

rewrite(2000*u.W,sysName)
ans =
93312000000000000*(([g]*[m]^2)/[h]^3)

代わりに、可読性のために、'Derived' を第 3 引数に指定することで、2000 ワットを myUnitSystem の "組立" 単位に書き換えます。単位系の組立単位に変換することで便利な単位の選択を試みます。結果では、基本単位の代わりに組立単位であるキロワットを使用します。詳細は、単位変換と単位系を参照してください。

rewrite(2000*u.W,sysName,'Derived')
ans =
2*[kW]

入力引数

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単位系の名前。string または文字ベクトルとして指定します。

単位系の基本単位。シンボリック単位のベクトルとして指定します。基本単位は、質量、時間、長さ、電流、光度、物質量および温度の次元において独立していなければなりません。そのため、単位系には、最大 7 つの基本単位があります。

単位系の組立単位。シンボリック単位のベクトルとして指定します。組立単位はオプションであり、表現の利便性のために追加されます。

詳細

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単位系

単位系は、基本単位と組立単位の集合であり、以下の規則に従います。

  • 基本単位は、質量、時間、長さ、電流、光度、物質量および温度の次元において独立していなければなりません。そのため、単位系は最大 7 つの基本単位で構成されます。独立性が満たされている限り、任意の単位を基本単位にすることができます (ニュートンやワットなどの単位を含む)。

  • 単位系は、7 つ未満の基本単位で構成することができます。たとえば、機械システムには長さ、質量および時間の次元の基本単位だけが必要です。

  • 単位系内の組立単位は、その単位系の基本単位のべき乗の積で表されなければなりません。基本単位とは異なり、組立単位は独立している必要はありません。

  • 組立単位はオプションであり、表現の利便性のために追加されます。たとえば、kg m/s2 はニュートンで略記されます。

  • 単位系の例として、SI 単位系では基本単位は、キログラム、秒、メートル、アンペア、カンデラ、モルおよびケルビンの 7 つです。derivedUnits('SI') を呼び出すことで、22 種類の組立単位が見つかります。

バージョン履歴

R2017b で導入