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besselh

シンボリック式の第 3 種ベッセル関数 (ハンケル関数)

説明

H = besselh(nu,K,z) はハンケル関数 Hν(K)(z) を複素数配列 z の各要素に対して計算します。ここで、K = 1 または 2 です。いずれかの入力引数がシンボリックである場合、出力 H はシンボリック データ型です。ベッセルの方程式を参照してください。

H = besselh(nu,z)K = 1 を使用します。

H = besselh(nu,K,z,1)Hν(K)(z)exp(-i*z) (K = 1 の場合) または exp(+i*z) (K = 2 の場合) でスケーリングします。

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シンボリック変数のハンケル関数を指定します。

syms z
H = besselh(3/2,1,z)
H = 

-2ezi1+izzπ

関数を点 z = 1 + 2i でシンボリックおよび数値的に評価します。

Hval = subs(H,z,1+2i)
Hval = 

2e-2+i-75-15i1+2iπ

vpa(Hval)
ans = -0.084953341280586443678471523210602-0.056674847869835575940327724800155i

2 番目の引数なし、K = 1 でこの引数なしで関数を指定します。

H2 = besselh(3/2,z)
H2 = 

-2ezi1+izzπ

関数 HH2 は同一であることに注意してください。

4 引数構文を使用することによって、e-iz で関数をスケーリングします。

Hnew = besselh(3/2,1,z,1)
Hnew = 

-21+izzπ

H の導関数を求めます。

diffH = diff(H)
diffH = 

2eziiz5/2π-2ezi1+izizπ+2ezi1+iz2z3/2π

入力引数

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ハンケル関数の次数。シンボリック配列または double 配列として指定します。nuz が同じサイズの配列である場合、結果もそのサイズです。いずれかの入力がスカラーの場合、besselh により、その入力はもう一方の入力のサイズに拡張されます。

例: nu = 3*sym(pi)/2

ハンケル関数の種類。シンボリックまたは double の 1 または 2 として指定します。K は追加ベッセル関数 Y の符号を識別します。

Hν(1)(z)=Jν(z)+iYν(z)Hν(2)(z)=Jν(z)iYν(z).

例: K = sym(2)

ハンケル関数の引数。シンボリック配列または double 配列として指定します。nuz が同じサイズの配列である場合、結果もそのサイズです。いずれかの入力がスカラーの場合、besselh により、その入力はもう一方の入力のサイズに拡張されます。

例: z = sym(1+1i)

詳細

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ベッセルの方程式

微分方程式

z2d2wdz2+zdwdz+(z2ν2)w=0,

(ν は実数の定数) は、"ベッセルの方程式" と呼ばれ、その解が "ベッセル関数" です。

Jν(z) および J–ν(z) は非整数の ν に対するベッセルの方程式の基本解セットを形成します。Yν(z) は以下で定義されるベッセルの方程式の第 2 の解で、Jν(z) と線形独立です。

Yν(z)=Jν(z)cos(νπ)Jν(z)sin(νπ).

ハンケル関数とベッセル関数の関係は次のとおりです。

Hν(1)(z)=Jν(z)+iYν(z)Hν(2)(z)=Jν(z)iYν(z).

ここで、Jν(z)besselj で、Yν(z)bessely です。

参照

[1] Abramowitz, M., and I. A. Stegun. Handbook of Mathematical Functions. National Bureau of Standards, Applied Math. Series #55, Dover Publications, 1965.

バージョン履歴

R2018b で導入