t 位置-スケールを使用したコーシー分布の表現
この例では、t 位置-スケール確率分布オブジェクトを使用して標準外のパラメーター値をもつコーシー分布を操作する方法を示します。
手順 1. 確率分布オブジェクトを作成します。
自由度が nu = 1
の 位置-スケール確率分布オブジェクトを作成します。mu = 3
を指定して位置パラメーターを 3 に設定し、sigma = 1
を指定してスケール パラメーターを 1 に設定します。
pd = makedist('tLocationScale','mu',3,'sigma',1,'nu',1)
pd = tLocationScaleDistribution t Location-Scale distribution mu = 3 sigma = 1 nu = 1
手順 2. 記述統計を計算します。
オブジェクト関数を使用して、コーシー分布の記述統計を計算します。
med = median(pd)
med = 3
r = iqr(pd)
r = 2
m = mean(pd)
m = NaN
s = std(pd)
s = Inf
コーシー分布の中央値は位置パラメーターと等しく、四分位数間範囲はスケール パラメーターの 2 倍に等しくなります。平均と標準偏差は定義されていません。
手順 3. pdf を計算してプロットします。
コーシー分布の pdf を計算してプロットします。
x = -20:1:20;
y = pdf(pd,x);
plot(x,y,'LineWidth',2)
pdf のピークは位置パラメーター mu = 3
が中心となります。
手順 4. コーシー乱数のベクトルを生成します。
位置-スケール確率分布オブジェクトに対して関数 random
を使用して、10 個の乱数が含まれている列ベクトルをコーシー分布から生成します。
rng('default'); % For reproducibility r = random(pd,10,1)
r = 10×1
3.2678
4.6547
2.0604
4.7322
3.1810
1.6649
1.8471
4.2466
5.4647
8.8874
手順 5. コーシー乱数の行列を生成します。
コーシー乱数の 5 行 5 列の行列を生成します。
r = random(pd,5,5)
r = 5×5
2.2867 2.9692 -1.7003 5.5949 1.9806
2.7421 2.7180 3.2210 2.4233 3.1394
3.5966 3.9806 1.0182 6.4180 5.1367
5.4791 15.6472 0.7558 2.8908 5.9031
1.6863 4.0985 2.9934 13.9506 4.8792