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multcompare
周辺平均の推定値の多重比較
説明
入力引数
rm
— 反復測定モデル
RepeatedMeasuresModel
オブジェクト
反復測定モデル。RepeatedMeasuresModel
オブジェクトとして返します。
このオブジェクトのプロパティとメソッドについては、RepeatedMeasuresModel
を参照してください。
var
— 周辺平均の計算対象となる変数
文字ベクトル | string スカラー
周辺平均の計算対象となる変数。rm
の被験者間要因または被験者内要因の名前を表す文字ベクトルまたは string スカラーを指定します。var
が被験者間要因の場合、カテゴリカルである必要があります。
データ型: char
| string
名前と値の引数
オプションの引数のペアを Name1=Value1,...,NameN=ValueN
として指定します。ここで Name
は引数名、Value
は対応する値です。名前と値の引数は他の引数の後ろにする必要がありますが、ペアの順序は関係ありません。
R2021a より前では、名前と値をそれぞれコンマを使って区切り、Name
を引用符で囲みます。
Alpha
— 有意水準
0.05 (既定値) | 0 ~ 1 の範囲のスカラー値
母集団周辺平均の信頼区間の有意水準。'alpha'
と 0 ~ 1 の範囲にあるスカラー値から構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。信頼度は 100*(1–alpha
)% です。
例: 'alpha',0.01
データ型: double
| single
By
— 比較の基準となる要因
文字ベクトル | string スカラー
比較の基準となる要因。'By'
と文字ベクトルまたは string スカラーから構成されるコンマ区切りのペアとして指定します。var
のレベル間の比較は、指定する要因の値ごとに個別に実行されます。
複数の被験者間要因 (A、B、C) があり、C のレベルごとに A レベルの比較を個別に実行する場合、A を引数 var
として指定し、次のように引数 'By'
を使用して C を指定します。
例: 'By',C
データ型: char
| string
ComparisonType
— 使用する棄却限界値の種類
'tukey-kramer'
(既定値) | 'dunn-sidak'
| 'bonferroni'
| 'scheffe'
| 'lsd'
使用する棄却限界値の種類。'ComparisonType'
と、以下のいずれかで構成されるコンマ区切りペアとして指定します。
比較の種類 | 定義 |
---|---|
'tukey-kramer' | 既定の設定。テューキーの HSD 法とも呼ばれています。これはスチューデント化された範囲分布に基づきます。まだ証明されていないテューキー クレーマーの推測によると、不平衡共変量値をもつ共分散の分析に見られるように、比較対象の数量が相関をもつ問題に対しても正確です。 |
'dunn-sidak' | ダンによって提唱され、シダックによって正確性が証明された多重比較のための調整後、t 分布からの棄却限界値を使用します。棄却限界値は次のようになります。 と ng はグループの個数 (周辺平均) です。この過程は、ボンフェローニのアルゴリズムに似ていますが、それほど保守的ではありません。 |
'bonferroni' | 多重比較の補正のために、ボンフェローニの方法による調整後、t 分布からの棄却限界値を使用します。棄却限界値は次のようになります。 ng はグループの個数 (周辺平均)、v は誤差自由度です。このアルゴリズムは保守的ですが、通常、Scheffé アルゴリズムほど保守的ではありません。 |
'scheffe' | F 分布から導出された Scheffe の S アルゴリズムからの棄却限界値を使用します。棄却限界値は次のようになります。 ng はグループの個数 (周辺平均)、v は誤差自由度です。このアルゴリズムは、平均の線形ペアのすべてを比較するための同時信頼度を与えます。ペアの間の単純な差の比較には保守的なアルゴリズムです。 |
'lsd' | 最小有意差。このオプションではプレーンな t 検定を使用します。棄却限界値は次のようになります。 v は誤差自由度です。多重比較の問題は予防されません。 |
例: 'ComparisonType','dunn-sidak'
出力引数
tbl
— 多重比較の結果
テーブル
周辺平均の推定値を多重比較した結果。テーブルとして返します。tbl
には以下の列があります。
列名 | 説明 |
---|---|
Difference | 対応する 2 つの周辺平均の間で推定される差異 |
StdErr | 対応する 2 つの周辺平均の間で推定される差異の標準誤差 |
pValue | 対応する 2 つの周辺平均の差が 0 であるという検定の p 値 |
Lower | 真の差に関する 95% の同時信頼区間の下限 |
Upper | 真の差に関する 95% の同時信頼区間の上限 |
例
周辺平均の推定値の多重比較
標本データを読み込みます。
load fisheriris
列ベクトル species
は、3 種類のアヤメ (setosa、versicolor、virginica) で構成されています。double 行列 meas
は、花に関する 4 種類の測定値、がく片の長さと幅 (cm) と花弁の長さと幅 (cm) で構成されています。
データを table 配列に保存します。
t = table(species,meas(:,1),meas(:,2),meas(:,3),meas(:,4),... 'VariableNames',{'species','meas1','meas2','meas3','meas4'}); Meas = dataset([1 2 3 4]','VarNames',{'Measurements'});
反復予測モデルを当てはめます。ここで、測定が応答、種類が予測子変数となります。
rm = fitrm(t,'meas1-meas4~species','WithinDesign',Meas);
種類の周辺平均の推定値の多重比較を実行します。
tbl = multcompare(rm,'species')
tbl=6×7 table
species_1 species_2 Difference StdErr pValue Lower Upper
______________ ______________ __________ ________ __________ ________ ________
{'setosa' } {'versicolor'} -1.0375 0.060539 9.5606e-10 -1.1794 -0.89562
{'setosa' } {'virginica' } -1.7495 0.060539 9.5606e-10 -1.8914 -1.6076
{'versicolor'} {'setosa' } 1.0375 0.060539 9.5606e-10 0.89562 1.1794
{'versicolor'} {'virginica' } -0.712 0.060539 9.5606e-10 -0.85388 -0.57012
{'virginica' } {'setosa' } 1.7495 0.060539 9.5606e-10 1.6076 1.8914
{'virginica' } {'versicolor'} 0.712 0.060539 9.5606e-10 0.57012 0.85388
(pValue
フィールドの) 小さい 値は、3 種の推定周辺平均が互いに有意に異なることを示します。
指定したオプションによる多重比較の実行
標本データを読み込みます。
load repeatedmeas
テーブル between
には、被験者間変数である年齢、IQ、グループ、性別、および 8 件の反復測定値 y1
~ y8
が応答として含まれています。テーブル within
には被験者内変数 w1
および w2
が含まれています。このデータは、シミュレーションされたものです。
反復測定モデルを当てはめます。ここで、反復測定値 y1
~ y8
は応答であり、年齢、IQ、グループ、性別、およびグループと性別の交互作用は予測子変数です。また、被験者内計画行列も指定します。
R = fitrm(between,'y1-y8 ~ Group*Gender + Age + IQ','WithinDesign',within);
変数 Group
に基づく周辺平均の推定値の多重比較を実行します。
T = multcompare(R,'Group')
T=6×7 table
Group_1 Group_2 Difference StdErr pValue Lower Upper
_______ _______ __________ ______ _________ _______ _______
A B 4.9875 5.6271 0.65436 -9.1482 19.123
A C 23.094 5.9261 0.0021493 8.2074 37.981
B A -4.9875 5.6271 0.65436 -19.123 9.1482
B C 18.107 5.8223 0.013588 3.4805 32.732
C A -23.094 5.9261 0.0021493 -37.981 -8.2074
C B -18.107 5.8223 0.013588 -32.732 -3.4805
小さい 値 0.0021493 は、グループ A とグループ C の周辺平均には有意差があることを示します。 値 0.65436 は、グループ A とグループ B の周辺平均の差が 0 と有意には異ならないことを示します。
multcompare
は既定でテューキー・クレーマー検定統計値を使用します。比較の種類を Scheffe アルゴリズムに変更します。
T = multcompare(R,'Group','ComparisonType','Scheffe')
T=6×7 table
Group_1 Group_2 Difference StdErr pValue Lower Upper
_______ _______ __________ ______ _________ _______ _______
A B 4.9875 5.6271 0.67981 -9.7795 19.755
A C 23.094 5.9261 0.0031072 7.5426 38.646
B A -4.9875 5.6271 0.67981 -19.755 9.7795
B C 18.107 5.8223 0.018169 2.8273 33.386
C A -23.094 5.9261 0.0031072 -38.646 -7.5426
C B -18.107 5.8223 0.018169 -33.386 -2.8273
Scheffe 検定では 値が大きくなりますが、同様の結論が得られます。
性別ごとに変数 Group
に基づいて個別に周辺平均の推定値の多重比較を実行します。
T = multcompare(R,'Group','By','Gender')
T=12×8 table
Gender Group_1 Group_2 Difference StdErr pValue Lower Upper
______ _______ _______ __________ ______ ________ _________ __________
Female A B 4.1883 8.0177 0.86128 -15.953 24.329
Female A C 24.565 8.2083 0.017697 3.9449 45.184
Female B A -4.1883 8.0177 0.86128 -24.329 15.953
Female B C 20.376 8.1101 0.049957 0.0033459 40.749
Female C A -24.565 8.2083 0.017697 -45.184 -3.9449
Female C B -20.376 8.1101 0.049957 -40.749 -0.0033459
Male A B 5.7868 7.9498 0.74977 -14.183 25.757
Male A C 21.624 8.1829 0.038022 1.0676 42.179
Male B A -5.7868 7.9498 0.74977 -25.757 14.183
Male B C 15.837 8.0511 0.14414 -4.3881 36.062
Male C A -21.624 8.1829 0.038022 -42.179 -1.0676
Male C B -15.837 8.0511 0.14414 -36.062 4.3881
この結果から、グループ A とグループ B の周辺平均の差がどちらの性別でも 0 と有意には異ならないことがわかります (対応する 値は、女性では 0.86128、男性では 0.74977)。グループ A とグループ C の周辺平均の差は、どちらの性別でも有意です (対応する 値は、女性では 0.017697、男性では 0.038022)。グループ B とグループ C の周辺平均の差は、女性の場合は 0 と有意に異なりますが ( 値は 0.049957)、男性の場合は 0 と有意には異なりません ( 値は 0.14414)。
参考文献
[1] G. A. Milliken, and Johnson, D. E. Analysis of Messy Data. Volume I: Designed Experiments. New York, NY: Chapman & Hall, 1992.
参考
margmean
| plotprofile
| fitrm
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