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PWM Generator (2-Level)

PWM 制御の 2 レベル コンバーターのパルスを生成

  • PWM Generator (2-Level) block

ライブラリ:
Simscape / Electrical / Specialized Power Systems / Power Electronics / Power Electronics Control

説明

PWM Generator (2-Level) ブロックは、2 レベルのトポロジを使用する搬送波ベース パルス幅変調 (PWM) コンバーター用のパルスを生成します。このブロックを使用して、単相ハーフブリッジ (1 アーム)、単相フルブリッジ (2 アーム)、三相ブリッジ (3 アーム) の 3 種類のコンバーターのスイッチング デバイス (FET、GTO、または IGBT) を制御できます。

変調信号とも呼ばれる基準信号 (Uref 入力) が対称三角搬送波と比較されます。基準信号が搬送波よりも大きい場合、上側のスイッチング デバイスのパルスが High (1)、下側のデバイスのパルスが Low (0) になります。

単相フルブリッジ デバイスの制御では、ユニポーラまたはバイポーラの PWM 変調を選択できます。ユニポーラ変調を使用する場合、各アームが独立して制御されます。内部で元の基準信号の位相を 180 度シフトして 2 番目の基準信号が生成されます。バイポーラ変調を使用する場合は、第 2 アームの下側のスイッチング デバイスの状態が第 1 アームの上側のデバイスの状態と同じになり、第 2 アームの上側のデバイスの状態が第 1 アームの下側のデバイスの状態と同じになります。ユニポーラ変調の方が生成される AC 波形の質は高くなりますが、バイポーラ変調では非常に変動が小さい同相電圧が生成されます。

次の図は、基準信号 Uref をサンプリングする 3 つの手法を示したものです。固有サンプリング手法では、PWM 発生器のアナログ実装の動作がモデル化されます。2 つの規則的なサンプリング手法を使用すると、Uref を搬送波の谷とピークの両方で 2 回サンプリングしたり、搬送波の谷で 1 回だけサンプリングしたりできます。前者は、非対称サンプリングまたはダブルエッジ手法と呼ばれます。後者は、対称サンプリングまたはシングルエッジ手法と呼ばれます。

基準信号のサンプリング手法

power_PWMGenerator2Level モデルでは、簡単な回路を使用して PWM Generator (2-Level) の動作を示しています。シミュレーションを実行し、Powergui ブロックの FFT Analysis ツールを使用して、三相 2 レベル コンバーターによって生成される電圧の高調波および THD 値を確認します。

モデルのサンプル時間は、既定値の 50e-6 秒に設定された変数 Ts でパラメーター化されています。モデルを連続モードでシミュレーションするには、コマンド ウィンドウで Ts を 0 に設定し、Powergui ブロックの [Simulation type] パラメーターを [Continuous] に変更します。

端子

入力

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出力パルスの生成に使用されるベクトル化された基準信号。単相のハーフブリッジ コンバーターまたはフルブリッジ コンバーターの制御にブロックを使用するときは、この入力を単相正弦波信号に接続します。PWM Generator ブロックで三相ブリッジ コンバーターを制御するときは、三相正弦波信号に接続します。このブロックの線形操作では、Uref の振幅は −1 ~ +1 でなければなりません。

依存関係

この端子を有効にするには、[Internal generation of modulating signal (s)] パラメーターをオフにします。

搬送波の同期に使用される外部基準信号。

依存関係

この端子を有効にするには、[Carrier: Mode of operation][Unsynchronized] に設定します。

出力

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1 アーム、2 アーム、または 3 アームのコンバーターの自励式デバイス (MOSFET、GTO、または IGBT) を始動するために使用される 2 つ、4 つ、または 6 つのパルス信号が出力に含まれます。

出力パルスとサンプリングされる基準信号の判別に使用される搬送波信号を返す測定出力。

依存関係

この端子を有効にするには、[Show measurement port] パラメーターを選択します。

パラメーター

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ブロック パラメーターを対話的に編集するには、プロパティ インスペクターを使用します。Simulink® ツールストリップの [シミュレーション] タブの [準備] ギャラリーで [プロパティ インスペクター] を選択します。

生成するパルスの数を指定します。ブロックで生成されるパルスの数は、始動するブリッジ アームの数に比例します。

[Single-phase half-bridge (2 pulses)] は、単相ハーフブリッジ コンバーターの自励式デバイスを始動する場合に選択します。パルス 1 によって上側のデバイスが始動し、パルス 2 によって下側のデバイスが始動します。

[Single-phase full-bridge (4 pulses)] は、単相フルブリッジ コンバーターの自励式デバイスを始動する場合に選択します。この場合、4 つのパルスが生成されます。パルス 1 と 3 によって第 1 アームと第 2 アームの上側のデバイスが始動します。パルス 2 と 4 によって下側のデバイスが始動します。

[Single-phase full-bridge - Bipolar modulation (4 pulses)] は、単相フルブリッジ コンバーターの自励式デバイスを始動する場合に選択します。この場合、4 つのパルスが生成されます。パルス 1 と 3 によって第 1 アームと第 2 アームの上側のデバイスが始動します。パルス 2 と 4 によって下側のデバイスが始動します。パルス 1 と 4 は同一です。パルス 2 と 3 は同一です。

[Three-phase bridge (6 pulses)] は、三相ブリッジ コンバーターの自励式デバイスを始動する場合に選択します。パルス 1、3、5 によって第 1 アーム、第 2 アーム、第 3 アームの上側のデバイスが始動します。パルス 2、4、6 によって下側のデバイスが始動します。

[Unsynchronized] (既定の設定) に設定されている場合、非同期搬送波信号の周波数が [Frequency] パラメーターによって決定されます。

[Synchronized] に設定されている場合、搬送波信号が外部基準信号 (入力 wt) と同期され、搬送波周波数は [Switching ratio] パラメーターによって決定されます。

三角搬送波信号の周波数 (ヘルツ)。

依存関係

このパラメーターを有効にするには、[Mode of operation][Unsynchronized] に設定します。

搬送波の初期位相 (度)。値が 90 度の場合、三角搬送波の初期位置が最小値と最大値の中間に設定され、傾きが正になることを意味します。

依存関係

このパラメーターを有効にするには、[Mode of operation][Unsynchronized] に設定します。

三角搬送波信号の最小 (谷) と最大 (ピーク) の値。

三角搬送波信号の周波数 (Fc)。

Fc=SwitchingRatio×OutputVoltageFrequency

依存関係

このパラメーターを有効にするには、[Mode of operation][Synchronized] に設定します。

基準信号のサンプリング方法を指定します。[Natural] (既定の設定)、[Asymmetrical regular (double edge)]、または [Symmetrical regular (single edge)] のいずれかになります。

規則的なサンプリング手法を選択する場合、[Sample time] パラメーターはサンプリング周期の整数の訳数でなければなりません。サンプリング周期は、非対称サンプリングでは 1/[Carrier Frequency]/2、対称サンプリングでは 1/[Carrier Frequency] となります。

オンの場合、基準信号がブロックによって生成されます。既定はオフです。

オフの場合、パルス生成に外部基準信号が使用されます。

このパラメーターは、[Mode of operation] パラメーターが [Unsynchronized] に設定されている場合にのみ使用できます。

依存関係

このパラメーターを有効にするには、[Mode of operation][Unsynchronized] に設定します。

コンバーターによる出力電圧の基本成分の振幅を制御するための変調指数。変調指数は、0 より大きく、1 以下でなければなりません。

依存関係

このパラメーターを有効にするには、[Internal generation of reference signal] パラメーターをオンにします。

コンバーターによる出力電圧の基本成分の周波数を制御するために使用される出力電圧の周波数。

依存関係

このパラメーターを有効にするには、[Internal generation of modulating signal (s)] パラメーターをオンにします。

コンバーターの出力電圧の基本成分の位相。

依存関係

このパラメーターを有効にするには、[Internal generation of modulating signal (s)] パラメーターをオンにします。

ブロックのサンプル時間 (秒)。連続ブロックを実装するには 0 に設定します。規則的なサンプリング手法を選択する場合、[Sample time] パラメーターはサンプリング周期の整数の訳数でなければなりません。サンプリング周期は、非対称サンプリングでは 1/[Carrier Frequency]/2、対称サンプリングでは 1/[Carrier Frequency] となります。

このチェック ボックスをオンにすると、ブロックへの Simulink 出力が追加されます。この出力は、出力パルスとサンプリングされる基準信号の判別に使用される搬送波信号を返します。

拡張機能

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C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。

バージョン履歴

R2013a で導入

参考

PWM Generator | PWM Generator (3-Level) | | PWM Generator (Interpolation) | PWM Generator (Multilevel) | PWM Generator (Pulse Averaging)