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PV Array
PV アレイ モジュールを実装する

ライブラリ:
Simscape /
Electrical /
Specialized Power Systems /
Sources
説明
PV Array ブロックは、太陽光発電 (PV) モジュールのアレイを実装します。アレイは、並列接続されたモジュールのストリングで構築されます。各ストリングは、直列接続されたモジュールで構成されます。このブロックにより、National Renewable Energy Laboratory (NREL) System Advisor Model (2018) のプリセット PV モジュールおよび自分で定義した PV モジュールをモデル化できます。
PV Array ブロックは、光生成電流源 (IL)、ダイオード、直列抵抗 (Rs)、および分流抵抗 (Rsh) を使用して、放射照度および温度に依存するモジュールの I-V 特性を表す 5 パラメーター モデルです。
単一のモジュールのダイオードの I-V 特性は、次の方程式で定義されます。
ここで、
I d | ダイオード電流 (A) |
V d | ダイオード電圧 (V) |
I 0 | ダイオード飽和電流 (A) |
nI | ダイオードの理想係数、1.0 に近い数値 |
k | ボルツマン定数 = 1.3806e-23 J.K-1 |
q | 電子電荷 = 1.6022e-19 C |
T | セル温度 (K) |
Ncell | モジュール内の直列接続されたセルの数 |
端子
入力
ソーラー パネルへの放射照度を定義する制御信号 (W/m2)。範囲 [0, 1000]
のスカラーとして指定します。
セルの温度を定義する制御信号 (摂氏)。スカラーとして指定します。入力は有限の負、ゼロ、または正の値にすることができます。
依存関係
この端子を有効にするには、[Robust discrete model] パラメーターをオフにします。
出力
測定値。5 要素ベクトルとして返されます。Simulink® ライブラリの Bus Selector ブロックを使用して次の信号を選択できます。
信号 | 信号名 | 定義 |
---|---|---|
1 | V_PV | PV アレイ電圧 (V) |
2 | I_PV | PV アレイ電流 (A) |
3 | I_diode | ダイオード電流 (A) |
4 | 放射照度 (W/m2) | 放射照度 (W/m2) |
5 | 温度 (℃) | 温度 (℃) |
保存
PV アレイの正の端子に関連付けられた特定用途向けの電気量保存端子。
PV アレイの負の端子に関連付けられた特定用途向けの電気量保存端子。
パラメーター
パラメーター
直列接続されたモジュールが並列接続されたストリングの数。
各ストリングで直列接続された PV モジュールの数。
可変の放射照度または可変の温度について、1 つのモジュールまたはアレイ全体の I-V 特性および P-V 特性を表示します。[Plot] をクリックすると、選択した特性が表示されます。
放射照度 (W/m2) のベクトル。ベクトルには、少なくとも 1 つの要素がなければなりません。[Plot] ボタンをクリックすると、ベクトルでリストしたすべての放射照度の I-V および P-V モジュール特性が表示されます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Display I-V and P-V characteristics of] を [one module @ 25 deg.C & specified irradiances]
または [array @ 25 deg.C & specified irradiances]
に設定します。
温度のベクトル (摂氏)。ベクトルには、少なくとも 1 つの要素がなければなりません。[Plot] ボタンをクリックすると、ベクトルでリストしたすべての温度操作点の I-V および P-V モジュール特性が表示されます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Display I-V and P-V characteristics of] を [array @ 1000 W/m2 & specified temperatures]
に設定します。
[User-defined]
または NREL System Advisory Model データベースからのプリセットの PV モジュールを選択します。主要メーカーの 10,000 を超えるモジュールがアルファベット順でリストされます。NREL データベースには、標準テスト条件 (STC: 放射照度 1000 W/m2、温度 25℃) で測定されたメーカー データシートが含まれています。
メモ
R2021a より前のリリースでは、モジュール リストには、もうリストに存在しなくなったメーカー モジュールが含まれています。そのようなモジュールのいずれかを使用すると、ブロックで [Module] パラメーターが [User-defined]
に設定され、モジュール データ パラメーター値は変更されません。
モジュールを選択すると、NREL データベースからのデータを使用して次のパラメーターが更新されます。
Cells per module (Ncell)
Open circuit voltage Voc (V)
Short-circuit current Isc (A)
Voltage at maximum power point Vmp (V)
Current at maximum power point Imp (A)
Temperature coefficient of Voc (%/deg.C)
Temperature coefficient of Isc (%/deg.C)
関数は最適化関数を使用して次の 5 つの対応するモデル パラメーターを計算して、ダイアログ ボックスの右側に表示します。
Light-generated current IL (A)
Diode saturation current I0 (A)
Diode ideality factor
Shunt resistance Rsh (ohms)
Series resistance Rs (ohms)
[User-defined]
を選択した場合は、モジュール データ パラメーターに独自の仕様を入力します。変更を適用すると、関数によって 5 つのモデル パラメーターが計算されます。
最大電力点で得られる電力。最大電力は、Pmax = Vmp x Imp として計算されます。ここで、
Pmax は [Maximum Power (W)] パラメーターの値です。
Vmp は [Voltage at maximum power point Vmp (V)] パラメーターの値です。
Imp は [Current at maximum power point Imp (A)] パラメーターの値です。
このパラメーターは読み取り専用です。
モジュールあたりのセル数。
アレイ端子が開いたままのときに得られる、25℃における電圧。
アレイ端子が短絡しているときに得られる、25℃における電流。
最大電力点における電圧。
最大電力点における電流。
温度の関数としての Voc の変動を定義します。温度 T における開回路電圧は次のように求められます。
Voc T = Voc (1 + beta_Voc ( T –25)),
ここで、Voc は 25℃における開回路電圧、VocT は温度 T (℃) における開回路電圧、beta_Voc は温度係数 (%/℃)、T は温度 (℃) です。
温度の関数としての Isc の変動を定義します。温度 T における短絡電流は次のように求められます。
Isc T = Isc (1 + alpha_Isc ( T –25)),
ここで、Isc は 25℃における短絡電流、IscT は温度 T (℃) における短絡電流、alpha_Isc は温度係数 (%/℃)、T は温度 (℃) です。
光生成電流をモデル化する制御可能な電流源から流れる、STC 下での 1 つのモジュールの電流。最適化関数はこのパラメーターを判別してモジュール データを当てはめます。このパラメーターは読み取り専用です。
STC 下での 1 つのモジュールにおける、PV アレイをモデル化するダイオードの飽和電流。最適化関数はこのパラメーターを判別してモジュール データを当てはめます。このパラメーターは読み取り専用です。
PV アレイをモデル化するダイオードの理想係数。最適化関数はこのパラメーターを判別してモジュール データを当てはめます。このパラメーターは読み取り専用です。
STC 下での 1 つのモジュールにおけるモデルの分流抵抗。最適化関数はこのパラメーターを判別してモジュール データを当てはめます。このパラメーターは読み取り専用です。
STC 下での 1 つのモジュールにおけるモデルの直列抵抗。最適化関数はこのパラメーターを判別してモジュール データを当てはめます。このパラメーターは読み取り専用です。
Advanced
選択すると、ロバストなソルバーが内部ダイオード モデルで代数ループを解決するために反復します。最大反復回数は、powergui ブロックの [Preferences] タブの [Solver details for nonlinear elements] セクションで指定します。リアルタイム アプリケーションでは、反復回数を制限する必要が生じる場合があります。PV アレイ モデルを離散化するには、ロバストなソルバーが推奨される手法です。オンにすると、セル温度が [Cell temperature, in deg.C. (input 2 is disabled)] パラメーターによって指定され、端子 [T] は非表示になります。
オフにすると、代数ループは [Break algebraic loop in internal model] パラメーターによって制御されます。
ご利用の用途で使用する手法の詳細については、電気回路の離散化によるシミュレーションを参照してください。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、powergui ブロックの [Simulation type] パラメーターを [Discrete]
に設定します。
セル温度 (℃) を指定します。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Robust discrete model] を選択します。
内部ダイオード モデルの代数ループを回避することを選択します。離散モデルでは、このパラメーターは、[Robust discrete model] パラメーターがオフの場合にのみ表示されます。
連続システムでブロックを使用すると、1 次フィルターを使用して代数ループがカットされます。
離散システムでブロックを使用すると、1 シミュレーション ステップの時間遅延を使用して代数ループがカットされます。この方法により、シミュレーションのサンプル時間が大きすぎる場合に数値振動が発生する可能性があります。たとえば、電力コンバーターの平均モデルに接続された PV Array ブロックは、50e-6
秒ものサンプル時間で実行される可能性があります。この場合、非線形性の高いダイオードの特性で反復的で正確な解を得るには代数ループが必要になります。実際のスイッチおよび 5 kHz PWM インバーターを使用して詳細なパワー エレクトロニクス コンバーターに接続された PV Array ブロックの場合の 1e-6
秒など、シミュレーションのサンプル時間が小さい場合は、シミュレーションを高速化して正確な分解能を得るために、このパラメーターを選択します。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Robust discrete model] をオフにします。
[Break algebraic loop in internal model] パラメーターが選択されている場合、連続シミュレーションでは 1 次フィルターを使用して代数ループがカットされます。離散システムでブロックを使用すると、1 シミュレーション ステップの時間遅延を使用して代数ループがカットされます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Break algebraic loop in internal model] を選択し、powergui ブロックで [Simulation type] を [Continuous]
に設定します。
[Break algebraic loop in internal model] パラメーターがオフの場合、PV アレイ電圧 (信号 1) および PV アレイ電流 (信号 2) に対して測定出力 m 内で測定フィルターが使用されます。
依存関係
このパラメーターを有効にするには、[Robust discrete model] および [Break algebraic loop in internal model] をオフにします。
拡張機能
C/C++ コード生成
Simulink® Coder™ を使用して C および C++ コードを生成します。
バージョン履歴
R2015a で導入
MATLAB Command
You clicked a link that corresponds to this MATLAB command:
Run the command by entering it in the MATLAB Command Window. Web browsers do not support MATLAB commands.
Web サイトの選択
Web サイトを選択すると、翻訳されたコンテンツにアクセスし、地域のイベントやサービスを確認できます。現在の位置情報に基づき、次のサイトの選択を推奨します:
また、以下のリストから Web サイトを選択することもできます。
最適なサイトパフォーマンスの取得方法
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