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要件リンクのストレージ

モデルベース デザイン項目から要件へのリンクを作成する場合、Requirements Toolbox™ は、ソース アーティファクトのベース名とソース アーティファクトの拡張子をチルダで区切って組み合わせた名前をもつ外部 SLMX ファイルにリンク情報を保存します。詳細については、リンクのストレージを参照してください。

Simulink® モデルから要件へのリンクを作成する場合、リンクを内部的にモデルに保存することも、外部ファイルとして保存することもできます。外部ストレージでは、要件リンクを作成または変更する際にモデルの変更は行われません。

要件リンクのストレージ設定を指定するには、次を行います。

  1. 要件設定を開きます。[アプリ] タブで、[要件マネージャー] をクリックします。[要件] ペインの [表示] ドロップダウン メニューで、[リンク] を選択します。次に、ツールストリップで [リンクの設定][リンク オプション] をクリックします。

  2. [要件の設定] ダイアログ ボックスで [格納] タブを選択します。

  3. [トレーサビリティ データの既定のストレージ モード] で以下を行います。

    • 内部ストレージを有効にするには、[内部に保存 (Simulink ブロック線図ファイルに組み込み)] をオンにします。

    • 外部ストレージを有効にするには、[外部保存 (個別の *.slmx ファイル)] をオンにします。

この設定は即座に適用されます。また、新しいモデルと、要件リンクを含まない既存のモデルに適用されます。

既に要件リンクがあるモデルを開くと、既定のストレージ設定にかかわらず、そのモデルで以前に使用されたストレージ方式が使用されます。

リンクをモデル (内部ストレージ) に保存すると、要件リンクを変更するたびに、モデルのタイム スタンプとバージョン番号が変更されます。

外部ストレージでの要件リンクの保存

要件管理インターフェイス (RMI) で外部保存される要件リンクは、モデル ファイルに基づく名前が設定されたファイル内に保存されます。このため、外部ファイルに保存する要件リンクを作成する前に、モデルを有効なファイル名で保存しなければなりません。

外部ストレージでの要件リンクの追加、変更、削除は、要件リンクをモデル ファイルに保存する場合と同じ方法で行います。主に異なる点は、外部保存されたリンクを変更しても、モデル ファイルが変更されないことです。要件リンクを変更しても、モデルに未保存の変更があることを示すアスタリスクは、モデル ウィンドウのタイトルバーに表示されません。ただし、モデルを閉じるときには、要件リンクの変更を保存するか確認するメッセージが表示されます。

要件リンクを外部ファイルに保存する方法は複数あります。以下の表はその一覧です。

選択目的

[アプリ] タブで、[要件マネージャー] をクリックします。[要件] タブで [すべて保存] をクリックします。

指定した名前で要件リンクを外部ファイルに保存します。モデル自体は保存されません。

[アプリ] タブで、[要件マネージャー] をクリックします。[要件] タブで、[リンクのみを保存] をクリックします。

要件リンクを既定のファイル名 (model_name~mdl.slmx) を使用して外部ファイルに保存するか、以前に指定したファイルに保存します。モデル自体は保存されません。

[シミュレーション] タブで、[保存] をクリックします。

現在の要件リンクを model_name~mdl.slmx という外部ファイルまたは以前に指定したファイルに保存します。モデルの変更も保存されます。
[シミュレーション] タブで、[保存][名前を付けて保存]モデルと外部要件リンクに別の名前を付けて保存します。外部ファイルは new_model_name~mdl.slmx として保存されます。

外部ストレージからの要件リンクの読み込み

RMI は内部で保存されたモデル要件リンクを .slmx ファイル (既定のファイルまたは以前に指定したファイルのいずれか) から読み込もうとします。.slmx ファイルが見つからない場合、RMI は要件リンクを表示しません。

リンクは外部ファイルに保存されている場合があります。リンクを読み込むには、次を行います。

  1. [アプリ] タブで、[要件マネージャー] をクリックします。

  2. [要件] ペインで、[ビュー] ドロップダウンを [リンク] に設定します。

  3. [要件] タブで、[リンクの読み込み] をクリックします。

  4. 要件リンクの読み込み元のファイルを選択します。

  5. [開く] をクリックして、選択したファイルからリンクを読み込みます。

別のファイルからリンクを読み込む前に、リンクに対する変更を保存します。

内部保存された要件リンクの外部ストレージへの移動

モデルの要件リンクがモデルに保存されている場合、そのリンクを外部ファイルに移動することができます。内部保存されたリンクをファイルに移動すると、この内部リンク データがモデル ファイルから削除され、モデルが保存されます。その後は、データは外部ファイルにのみ存在することになります。

  1. 内部保存された要件リンクがあるモデルを開きます。

  2. [アプリ] タブで [要件マネージャー] を開きます。

  3. [要件] タブで、[レイアウト][要件ブラウザー] が選択されていることを確認します。

  4. [要件] ペインの [表示] ドロップダウン メニューで、[リンク] を選択します。

  5. [要件] タブで [リンクの設定][複数のリンクをリンク セット ファイルとして保存] をクリックします。

  6. ファイル名を選択し、[OK] をクリックします。

外部保存された要件リンクのモデル ファイルへの移動

モデルの要件リンクが外部ファイルに保存されている場合、そのリンクをモデル ファイルに移動することができます。

  1. 外部保存された要件リンクがあるモデルを開きます。

  2. 正しい要件リンクが外部ファイルから読み込まれていることを確認します。

  3. [アプリ] タブで [要件マネージャー] を開きます。

  4. [要件] ペインの [表示] ドロップダウン メニューで、[リンク] を選択します。

  5. [要件] タブで、[リンクの設定][リンクをモデル ファイルに保存] を選択します。

    モデル ウィンドウのタイトル バーで、モデル名の横にアスタリスクが表示される場合は、モデルに未保存の変更があることを意味します。

  6. モデルを要件リンクとともに保存します。

この後、要件リンクが内部 (モデル ファイル) に保存されます。リンクの追加、変更、削除を行うと、モデルに変更が保存されます。これは、[要件リンク データの既定のストレージの場所] オプションが [外部保存 (個別の *.slmx ファイル)] に設定されている場合でも同様です。

外部ストレージ

Simulink モデルの要件へのリンクを最初に作成するときに、RMI では指定したストレージ基本設定が適用されます。モデルをもう一度開くと、内部に保存されたリンクまたは外部ファイルのリンクが読み込まれます (ただし、そのファイルの名前と場所は、リンクを最後に保存したときのものと同じでなければなりません)。

RMI では、リンク ファイルを別の名前で保存したり、別のフォルダーに保存したりすることができます。ただし、既定の場所にないリンク ファイルを使用して起動する場合は、リンクを手作業でモデルに読み込まなければなりません。リンクを読み込んだ後、当該のモデルがそのファイルに関連付けられ、このモデルを次回読み込むときにはリンクが自動的に読み込まれます。

モデルでの作業中は、既存のリンクと同じストレージを使用してリンクが保存されます。たとえば、内部で保存された要件リンクをもつモデルを開くと、新しいリンクも内部で保存されます。外部ストレージを使用するよう基本設定で設定されている場合でも同様です。

要件リンクはモデルで保存するか、外部ファイルに保存しなければなりません。同じモデルで内部ストレージと外部ストレージを併用することはできません。

要件リンクの外部ストレージのガイドライン

要件リンクを外部ファイルに保存する際には、以下のガイドラインに従ってください。

  • モデルを共有する場合は、既定の名前と場所を使用してください。

    既定では、外部の要件はモデルと同じフォルダーにある model_name.slmx というファイルに保存されます。要件のトレーサビリティを確認する担当者にモデルを渡す場合は、モデルと .slmx ファイルの両方を渡してください。これにより、RMI でモデルを読み込むと、リンク ファイルが自動的に読み込まれるようになります。

  • Simulink の外部でモデルの名前を変更しないでください。

    モデルを別の名前で保存したり、別の場所に保存したりする必要がある場合は、[シミュレーション] タブで、[名前を付けて保存] をクリックします。このオプションを選択すると、対応する .slmx ファイルが、モデル名を使用して、モデルと同じ場所に再保存されます。

  • 要件の未保存の変更に注意してください。

    外部に保存される新しい要件リンクを作成する場合、モデル ファイル自体が変更されていないため、モデルは未保存の変更があることを示しません。リンクの保存は明示的に行うことができます。また、モデルを閉じるときに、要件リンクを保存するよう要求されます。モデルを保存すると、リンクが外部ファイルに保存されます。

モデル オブジェクトおよびリンクされた要件のコピー

既定では、Simulink および Stateflow® オブジェクトをコピーすると、それに関連付けられた要件リンクが複製されます。代わりに、以下のプロセスに従うことで、Simulink モデルでリンクが強調表示されているときのみ、要件リンクを複製するように選択することもできます。

  1. [アプリ] タブで [要件マネージャー] を開きます。

  2. [要件] タブで、[レイアウト][要件ブラウザー] が選択されていることを確認します。

  3. [要件] ペインの [表示] ドロップダウン メニューで、[リンク] を選択します。

  4. [要件] タブで [リンクの設定][既定のリンク ストレージ] をクリックします。

  5. [モデル要件が強調表示されている場合のみリンクを複製] を選択します。

あるいは、[アプリ] に移動し、[要件ビューアー] を開き、[リンクの設定] をクリックしても同じ設定が表示されます。

[モデル要件が強調表示されている場合のみリンクを複製] を選択した場合、[要件] タブまたは [要件ビューアー] タブで [リンクの強調表示] ボタンを選択した状態でモデル オブジェクトをコピーすると、リンクが複製されます。モデル オブジェクトのコピー時にリンクが複製されないようにするには、[リンクの強調表示] の選択が解除されていることを確認してください。

この設定をプログラムによって変更する場合は、rmiprefとその基本設定のDuplicateOnCopyを参照してください。