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Simulink から IBM DOORS データベース内の要件への移動

IBM DOORS データベースから Simulink オブジェクトへのリンクの有効化

既定では、RMI はナビゲーション オブジェクトを要件ドキュメントに挿入しません。Simulink® オブジェクトから要件へのリンクを作成する際にナビゲーション オブジェクトを要件ドキュメントに挿入するには、RMI の設定を変更しなければなりません。以下のチュートリアルでは、sldemo_fuelsys モデル例を使用してこの操作方法を説明します。

DOORS® データベースからこのモデル例へのリンクを有効にするには、次の手順に従います。

  1. モデル sldemo_fuelsys を開きます。MATLAB® コマンド ラインで以下のように入力します。

    openExample('simulink_automotive/ModelingAFaultTolerantFuelControlSystemExample')

    メモ

    [要件の設定] ダイアログ ボックスで要件の設定を変更できます。この設定はグローバルであり、開いているモデルに限定されません。ここでの変更は、現在開いているモデルだけでなく、これ以降に開くモデルにも適用されます。これらの設定の詳細については、要件の設定を参照してください。

  2. [アプリ] タブで、[要件マネージャー] をクリックします。[要件] タブで、[レイアウト][要件ブラウザー] が選択されていることを確認します。[要件] ペインの [表示] ドロップダウンで、[リンク] を選択します。[要件] タブで、[リンクの設定][リンク オプション] を選択します。

    [要件の設定] ダイアログ ボックスが開きます。

  3. [選択内容のリンク] タブをクリックします。

  4. [双方向リンクのリンク先を変更] を選択します。

    このオプションを有効にすると、Simulink オブジェクトから要件への選択ベースのリンクを作成するたびに、ナビゲーション オブジェクトが指定した場所に挿入されます。このオプションを使用するには、要件ドキュメントへの書き込みアクセス権が必要です。

  5. [絶対パスをモデル ファイルに保存] を選択します。

    この演習では、モデル例のコピーを MATLAB パスに保存します。

    MATLAB パス上にないモデルに要件を追加するには、このオプションを選択して、要件ドキュメントからモデルへのリンクを有効にしなければなりません。

  6. [このキーワードを新しいリンクに適用] フィールドに、作成するリンクに適用するユーザー キーワードを 1 つ以上入力します。

    ユーザー キーワードの詳細については、ユーザー キーワードと要件のフィルターを参照してください。

  7. [閉じる] をクリックして [要件の設定] ダイアログ ボックスを閉じます。sldemo_fuelsys モデルは開いたままにします。

IBM DOORS 要件へのナビゲーション オブジェクトの挿入

[双方向リンクのリンク先を変更] を有効にした場合 (IBM DOORS データベースから Simulink オブジェクトへのリンクの有効化を参照)、RMI では Simulink オブジェクトとそれに関連付けられた DOORS 要件の両方にナビゲーション オブジェクトを挿入できます。このチュートリアルでは、sldemo_fuelsys モデル例を使用してこの操作方法を説明します。このチュートリアルでは、要件がある DOORS の正式なモジュールも必要となります。

  1. sldemo_fuelsys モデルの名前を変更し、MATLAB パス上にある書き込み可能なフォルダーに保存します。

  2. DOORS ソフトウェアを起動し、要件がある正式なモジュールを開きます。

  3. DOORS データベースの要件を左クリックして、リンク先となる要件を選択します。

  4. sldemo_fuelsys モデル内のオブジェクトを選択します。

    この例では、fuel_rate_control サブシステムから要件を作成します。

  5. Simulink オブジェクト (ここでは fuel_rate_control サブシステム) を右クリックし、[要件][DOORS の選択内容へのリンク] を選択します。

    fuel_rate_control サブシステムのリンクが作成されます。また、DOORS の正式なモジュールにナビゲーション オブジェクトが挿入されます。これは Simulink 参照オブジェクト () であり、要件からモデルへの移動を可能にするものです。

  6. モデルを閉じます。

メモ

ソフトウェアの外部から DOORS 要件に移動すると、DOORS モジュールが読み取り専用モードで開きます。この DOORS モジュールを変更するには、DOORS ソフトウェアを使用してこのモジュールを開きます。

複数の Simulink オブジェクトへのナビゲーション オブジェクトの挿入

1 つの要件に対応する Simulink オブジェクトが複数存在する場合、1 つのナビゲーション オブジェクトでこれらすべてのオブジェクトをその要件にリンクさせることができます。これにより、1 つの要件に複数のナビゲーション オブジェクトを挿入する必要がなくなります。これらの Simulink オブジェクトは、同じモデル ブロック線図または Stateflow® チャートで使用できる状態でなければなりません。

複数の Simulink オブジェクトを 1 つの DOORS 要件にリンクさせるためのワークフローは次のとおりです。

  1. [双方向リンクのリンク先を変更] が有効になっていることを確認します。

  2. リンク先となる DOORS 要件を選択します。

  3. この要件にリンクさせる Simulink オブジェクトを選択します。

  4. これらのオブジェクトのいずれかを右クリックして、[要件のトレーサビリティ][DOORS の選択内容へのリンク] を選択します。

    選択した要件に、ナビゲーション オブジェクトが 1 つ挿入されます。

  5. DOORS でナビゲーション オブジェクトをダブルクリックし、その要件にリンクされている Simulink オブジェクトを強調表示します。

IBM DOORS の要件とモデル オブジェクトの間での移動

IBM DOORS 要件へのナビゲーション オブジェクトの挿入では、DOORS 要件と sldemo_fuelsys モデルの fuel_rate_control サブシステムとの間にリンクを作成しました。このリンクでは、双方向に移動できます。

  1. sldemo_fuelsys モデルが閉じている状態で、正式なモジュールの DOORS 要件に移動します。

  2. 挿入した Simulink 参照オブジェクトを左クリックして選択します。

  3. [MATLAB][Select item] を選択します。

    保存されている sldemo_fuelsys モデルが開き、fuel_rate_control サブシステムが強調表示されます。

  4. DOORS ソフトウェアにログインします。

  5. モデルから DOORS 要件に移動します。モデル エディターで、fuel_rate_control サブシステムを右クリックして [要件][1. "<requirement name>"] を選択します。<requirement name> は作成した DOORS 要件の名前です。

    DOORS の正式なモジュールが開き、要件オブジェクトとその子オブジェクトが赤色で強調表示されます。

ナビゲーション オブジェクトを IBM DOORS 要件に追加する理由

IBM® DOORS ソフトウェアは要件管理アプリケーションで、要件の取得、追跡、管理に使用します。要件管理インターフェイス (RMI) では、Simulink オブジェクトを DOORS ソフトウェアなどの外部アプリケーションで管理されている要件にリンクすることができます。

Simulink オブジェクトから DOORS 要件へのリンクを作成すると、RMI によりリンク データが Simulink に保存されます。このリンクを使用すると、Simulink オブジェクトから関連する要件へ移動できます。

RMI でナビゲーション オブジェクトを DOORS データベースに挿入するよう設定することもできます。このナビゲーション オブジェクトは DOORS 要件から関連する Simulink オブジェクトへのリンクとして機能します。

ナビゲーション オブジェクトを DOORS データベースに挿入するには、DOORS データベースへの書き込みアクセス権がなければなりません。

IBM DOORS ナビゲーション オブジェクトのカスタマイズ

RMI で [双方向リンクのリンク先を変更] が有効になっている場合 (IBM DOORS データベースから Simulink オブジェクトへのリンクの有効化を参照)、RMI でナビゲーション オブジェクトを要件ドキュメントに挿入することができます。このオブジェクトは Simulink ソフトウェアのアイコン () と同じような外観です。

メモ

IBM DOORS 要件ドキュメントでナビゲーション オブジェクトをクリックしても、Simulink オブジェクトに戻ることはできません。要件リンクがある Simulink オブジェクトを検索するには、[MATLAB][オブジェクトを選択] を選択します。

ナビゲーション オブジェクトに独自のアイコンを使用するには、次の手順に従います。

  1. [アプリ] タブで、[要件マネージャー] をクリックします。[要件] タブで、[リンクの設定][リンク オプション] を選択します。

  2. [選択内容のリンク] タブを選択します。

  3. [双方向リンクのリンク先を変更] を選択します。

    このオプションを選択すると、[ドキュメント内でのナビゲーション コントロールにカスタム ビットマップを使用] オプションが有効になります。

  4. [ドキュメント内でのナビゲーション コントロールにカスタム ビットマップを使用] を選択します。

  5. [参照] をクリックして、ナビゲーション オブジェクトに対して使用するファイルを検索します。

    ナビゲーション オブジェクトにはアイコン ファイル (.ico) またはサイズが小さい (16×16 または 32×32) ビットマップ イメージ (.bmp) ファイルを使用するのが最適です。これ以外の種類のイメージ ファイルを使用すると予期しない結果が生じることがあります。

  6. ナビゲーション オブジェクトに使用するファイルを選択して、[開く] をクリックします。

  7. [要件の設定] ダイアログ ボックスを閉じます。

次回にナビゲーション オブジェクトを要件ドキュメントに挿入すると、選択したファイルが使用されます。

ヒント

DOORS オブジェクトへの要件リンクのラベルに使用するカスタム テンプレートを指定できます。詳細については、rmi コマンドを参照してください。