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Simulink ソフトウェア機能のサポートの制限事項

Simulink® Design Verifier™ では Simulink ソフトウェアの以下の機能はサポートされません。サポートされない機能の使用は避けてください。

サポートなし説明

可変ステップ ソルバー

このソフトウェアでは固定ステップ ソルバーのみがサポートされます。

詳細は、Simulink の固定ステップ ソルバーを参照してください。

コールバック関数

解析中はモデルのコールバック関数は実行されません。ハーネス モデルなど、解析により生成される結果が予期したとおりに動作しない可能性があります。

  • モデルまたは参照モデルがブロック パラメーター、モデル パラメーターまたはワークスペース変数を変更するコールバック関数を呼び出す場合、これらの変更は解析に反映されません。

  • モデル コールバック関数のベース ワークスペース変数のストレージ クラスの変更やマスク設定の初期化はサポートされません。

  • PreLoadFcnPostLoadFcn モデル コールバックなど、解析の前に呼び出されるコールバック関数は完全にサポートされます。

モデル コールバック関数

モデルの InitFcn コールバックが空の場合にのみ、モデル コールバック関数はサポートされます。

代数ループ

代数ループを含むモデルはサポートされません。

詳細は、代数ループの概念を参照してください。

マスク サブシステム初期化関数

マスク サブシステムの初期化によって次のことが行われるモデルはサポートされません。

  • 任意のワークスペース パラメーターの属性の変更。

  • ブロックの削除または作成。

可変サイズの信号

有界の可変サイズの信号を使用したモデルでのテスト生成がサポートされています。入力信号が可変サイズの場合にテスト ケースを生成する方法の詳細については、Achieve Coverage in Models with Variable-Size Inputsを参照してください。

また、解析の制限を以下に示します。

  1. 関係演算子の境界カバレッジ オブジェクティブ

  2. 拡張 MCDC カバレッジ オブジェクティブ

  3. ルート レベルの入力端子に可変サイズの信号があるモデル

  4. 最大サイズが 1 の可変サイズの信号があるモデル

  5. 非有界の可変サイズの信号は解析でサポートされていません。

メモ

  • 可変サイズの信号をもつ単一端子の logical および min-max ブロックのカバレッジ オブジェクティブは考慮されません。

  • 解析は、いずれかのステップでブロックのすべての可変サイズの入力のサイズが同じになるという仮定の下に実行されます。

非有界の可変サイズの信号

サポートなし。

マルチワードの固定小数点データ型

128 ビットより大きいマルチワードの固定小数点データ型はサポートされません。

非ゼロ開始時間

Simulink では非ゼロのシミュレーション開始時間を指定できますが、解析ではゼロで開始する信号データのみを生成します。モデルで非ゼロの開始時間が指定されている場合は、次の点に注意してください。

  • [生成されたハーネス内の入力モデルを参照] パラメーターが選択されていない場合 (既定)、ハーネス モデルはサブシステムになります。解析はハーネス モデルの開始時間を 1 に設定し、解析を続行します。

  • [生成されたハーネス内の入力モデルを参照] パラメーターが選択されている場合、Model ブロックはハーネス モデルを参照します。このソフトウェアはハーネス モデルの開始時間を変更できないため、解析は停止し、[開始時間] パラメーターを 0 に設定するように推奨するメッセージが表示されます。

  • Simulink Design Verifier は、解析の開始時間を 0 と仮定し、0 から始まる信号データを生成します。0 の開始時間は、オブジェクティブ ステータスのレポートに影響する場合があります。たとえば、テスト生成解析で、一部のオブジェクティブが Undecided with Testcases としてレポートされる場合があります。詳細については、シミュレーションの基礎を参照してください。

非有限データ

非有限データ (たとえば、NaNInf) および関連する演算はサポートされません。

Relational Operator ブロックでは、出力は以下のように割り当てられます。

  • [関係演算子] パラメーターが [isFinite] の場合、出力は常に 1 になります。

  • [関係演算子] パラメーターが [isNan] または [isInf] の場合、出力は常に 0 になります。

MATLAB Function ブロックにおいて、次のように戻り値が代入されます。

  • 関数 isFinite の出力は常に 1 になります。

  • 関数 isNan および isInf の出力は常に 0 になります。

同時実行

同時実行用に構成されているモデルはサポートされません。

非ゼロのサンプル時間オフセットをもつ信号

非ゼロのサンプル時間オフセットをもつ信号が含まれるモデルはサポートされません。

出力端子のないモデル

出力端子が 1 つ以上あるモデルのみサポートされます。モデルに test condition ブロックまたは test objective ブロックが含まれていて、出力端子がモデルに存在しない場合、定格のテスト ケースが生成されます。

[-realmax/2, realmax/2] の範囲外にある大きな浮動小数点定数

大きな浮動小数点定数を使用すると、メモリ不足によるエラーが発生したり、精度が大幅に劣化することがあります。そのような定数の使用はできる限り避けてください。

シンボリック次元

テスト生成、プロパティ証明または設計エラー検出において、シンボリック次元はサポートされません。

Simulink string

string データ型のブロック パラメーターをもつブロックが含まれるモデルはサポートされていません。詳細については、Simulink の stringを参照してください。

パラメーター調整

  • モデル ワークスペースのパラメーターについて、異なるモデル ワークスペースに属する同じ名前のパラメーターの調整はサポートされません。

  • モデル ワークスペースの MATLAB 変数は調整できません。これらの変数を調整可能にするには、Simulink.Parameter オブジェクトに変換します。

行優先のアルゴリズム

coder.rowMajor 命令を使用する MATLAB System ブロックを含むモデルはサポートされません。詳細については、Use algorithms optimized for row-major array layoutを参照してください。

ブロックの実行順序

ExecutionOrderFirst または Last に設定されたブロックを含むモデルはサポートされません。詳細については、ブロックの実行順序、実行優先順位、およびタグの指定を参照してください。