ジョブ モニター
ジョブ モニターには、クラスター プロファイルの選択によって決定されるスケジューラのキューにあるジョブが表示されます。MATLAB® デスクトップの [ホーム] タブにある [環境] セクションで、[並列] 、 [ジョブの監視] を選択してジョブ モニターを開きます。
ジョブ モニターには、選択されたプロファイルで指定されているクラスターに存在するすべてのジョブがリストされます。任意のプロファイル (現在のセッションのクラスター プロファイル マネージャーで使用可能なプロファイル) を選択し、全ユーザーのジョブと自分のジョブのみのいずれを表示するかを選択することができます。
典型的な使用例
ジョブ モニターでは、ジョブの追跡とキューの管理に関するさまざまな目標を達成できます。ジョブ モニターを使用して、以下のことができます。
特定のユーザーが投入したすべてのジョブの検出とモニター
ジョブのステータスを判定
ジョブのエラーの原因を特定
不要になった古いジョブを削除
キュー内の特定ジョブにアクセスするために、MATLAB でジョブ オブジェクトを作成
ジョブ モニターを使用したジョブの管理
ジョブ モニターを使用して、クラスターに対しリストされたジョブを管理できます。リストの任意のジョブを右クリックして、コンテキスト メニューから以下のいずれかのオプションを選択します。使用可能なオプションは、ジョブのタイプによって異なります。
キャンセル — 実行中のジョブを停止し、その状態を
'finished'
に変更します。ジョブが保留中であるかキューに入っている場合は、一度も実行されずに状態が'finished'
に変わります。これは、ジョブに対するコマンド ライン関数cancel
と同じです。削除 — ジョブ データを削除し、ジョブをキューから削除します。これは、ジョブに対するコマンド ライン関数
delete
と同じです。また、対話型のプール ジョブを閉じて削除します。詳細を表示 — ジョブに関する詳細をコマンド ウィンドウに表示します。
エラーを表示 — このジョブでエラーが発生したすべてのタスクを、それらのエラー プロパティと共に表示します。
出力の取得 — ジョブのすべてのタスク出力引数をクライアント ワークスペースに集めます。
ジョブ モニターを使用したタスク エラーの特定
ジョブに実行時のエラーがあるとジョブ モニターに示されるため、これを使用して、そのジョブでエラーが発生したタスクを特定できます。次のサンプル スクリプトでは、ベクトルの逆行列を求めようとしているためにエラーが発生します。
A = [2 4 6 8]; B = inv(A);
このスクリプトを invert_me.m
というファイルに保存した場合は、既定のクラスターでバッチ ジョブとして実行を試行できます。
batch('invert_me')
ジョブの実行後にジョブ モニターを更新すると、batch
コマンドで作成されたジョブが、このジョブのエラー アイコン () と共に表示されます。リストでジョブを右クリックし、[エラーを表示] を選択します。このジョブでのエラーを伴う全タスクについて、エラーに関連したプロパティを含むタスク情報が MATLAB コマンド ウィンドウに表示されます。
Task with properties: ID: 1 State: finished Function: @parallel.internal.cluster.executeScript Parent: Job 8 StartDateTime: 12-Feb-2021 09:29:02 RunningDuration: 0 days 0h 0m 2s Error: Matrix must be square. Error Stack: invert_me (line 2) Warnings: none